イベントレポート
Intel、最大5GHz達成のCore i7-8086Kを6月8日から発売
~会社創立50周年、8086プロセッサの40周年を記念。8,086個のプレゼント企画も
2018年6月5日 15:30
Intelは、COMPUTEX全体の基調講演に相当するe21FORUMに登壇し、同社が今後リリースする新製品や、新しいテクノロジに関しての説明を行なっている。そのなかで登壇したIntel 上席副社長 兼 クライアントコンピューティング事業本部 事業本部長 グレゴリー・ブライアント氏は、Intel創立50周年、そして8086プロセッサの発売40周年を記念した製品として「Core i7-8086K」を発表した。
Core i7-8086Kは、開発コードネームCoffee Lake-Sと呼ばれるCPU6コアの14++nmで製造される製品。最大の特徴は、Turbo Boost有効時に5GHzというクロック周波数を実現していることで、Turbo Boost時とはいえ、公式スペックで5GHzを正式に謳っているIntel製品はこのCore i7-8086Kが最初の製品となる。なお、いわゆる「K SKU」の製品となるため、CPU倍率のロックは解除されており、倍率を変更してのオーバークロックも可能になっている。
Intel 50周年を記念して販売されるCore i7-8086K
Intelは1968年7月18日に、故ロバート・ノイス氏とゴードン・ムーア氏の2人により設立されてスタートした。今年(2018年)はその50周年にあたる記念すべき年となる。
それと同時に今年は、1978年に発売された8086プロセッサの40周年にもあたる。8086プロセッサは、Intel Architectureがx86と総称されることからもわかるように、現在のPC用のプロセッサの基礎となった製品になる。
今回発表されたCore i7-8086KはそうしたIntelの50周年、そして8086の40周年(1978年6月8日発表)を記念した製品として計画されており、それを祝うにふさわしい製品となっている。もちろん名称は、8086プロセッサにちなんでいることは明白だろう。
Core i7-8086KはLGA1151向けのデスクトップ・プロセッサで、14nm++で製造されるCoffee Lake-Sベースの製品となっている。このため、Intel 300シリーズチップセットを搭載したマザーボードでCoffee Lake-Sに対応したCPUソケットを搭載したマザーボードと組み合わせて利用できる。CPUコアは、従来のCoffee Lake-Sベースの製品と同じく、6コア/12スレッド、L3キャッシュが12MBとなっている。
Core i7-8086K | Core i7-8700K | |
---|---|---|
ダイ | Coffee Lake-S | |
CPUコア | 6コア/12スレッド | |
キャッシュ(LLC) | 12MB | |
ベースクロック | 4GHz | 3.7GHz |
Turbo Boost時最大 | 5GHz | 4.7GHz |
GPU | Intel UHD Graphics 630 | |
GPUクロック(ベース/Turbo時) | 350MHz/1.2GHz | |
TDP | 95W |
Core i7-8086Kの特徴は、Turbo Boost時に5GHzを実現していることだ。これまでのCore i7-8000シリーズの最上位SKUだった8700Kがベースが3.7GHz、Turbo Boost時最大は4.7GHzになっていたのに対して、ベースが4GHz、Turbo Boost時最大は5GHzとそれぞれ引き上げている。
Turbo Boost時とはいえ、公式なスペックで5GHzを超えたのは今回のCore i7-8086Kが初めてで、50周年の記念モデルにふさわしい製品と言える(50周年の5にひっかけて5GHzなのだと考えることができるだろう)。なお、このTurbo Boost時最大というのは、シングルコア時での話で、すべてのCPUコアをTurbo Boostでクロックを引き上げた場合には4.3GHzまでとなる(この点はほかのCoffee Lake-Sのスペックでも同様)。
内蔵されているGPUはIntel UHD Graphics 630、クロック周波数はベース時350MHz、Turbo Boost時1.2GHzとなっており、こちらは8700Kとまったく同等のスペックとなる。
Core i7-8086Kの販売はCPU単体、OEMメーカーのデスクトップPCに組み込まれての2通りの販売方法で行なわれる予定で、8086プロセッサ発表の記念日である6月8日午前0時1分(米国太平洋時間、日本時間は6月8日、16時1分)より販売がはじまる見通しだ。
8,086個の同製品をプレゼントする24時間限定のキャンペーンも予定されている。キャンペーンに関しての詳細はIntelのWebサイト(英文)を参照してほしいが、日本からも参加できる。
【お詫びと訂正】初出時に本製品が、8,086個の限定販売としておりましたが、正しくはキャンペーンにて8,086個をプレゼントする、となります。お詫びして訂正させていただきます