イベントレポート

写真で見る、Arm版Windows搭載の12.3型2in1「HP ENVY x2」

~着脱式2in1で712g、AESペン対応

HP ENVY x2

 米HPは、Qualcommが米国ハワイ州マウイ島で行なっている「Snapdragon Tech Summit」の基調講演に登壇し、Snapdragon 835を搭載したArm版Windowsデバイス「HP ENVY x2」を発表した。

 HP ENVY x2は、SoCにSnapdragon 835、LPDDR4メモリ最大8GB、最大256GBのストレージ(UFS 2.0)、12.3型で1,920×1,280ドットの液晶ディスプレイを搭載し、本体重量は約712gで、最薄部で6.9mmというスレート型のタブレットとなる。

 キーボードにもなるフォリオケースが用意されており、スタンドを110~150度の角度に調節でき、クラムシェル型PCのように利用することが可能だ。つまり、Microsoftの「Surface Pro」ライクなデザインと言えばわかりやすいだろう。

 スタイラスペンにも対応しており、こちらはワコムのAES方式のペンが利用できる。ただし、現時点では筆圧検知の階調などは明らかにされていない。

【12月7日訂正】記事初出時、解像度が誤っておりました。お詫びして訂正します。

キーボードフォリオとドッキングすると、クラムシェル型PCのように使うことができる。スタンドは110~150度に調整して利用できる
脱着してスレート型としても利用可能。背面にカメラも用意されている
フォリオケースをたたんだ持ち運び時
本体の右側面、ヘッドフォン端子とボリューム、SIMカードスロット
本体の左側面、microSDカードスロットとUSB Type-C端子(USB PD対応)
液晶ディスプレイは1,920×1,280ドット
デバイスマネージャ表示
スタイラスペンはAES方式

 最大の特徴は、やはりバッテリ駆動時間で、ビデオ再生で20時間のバッテリ駆動が可能になっている。また、Windows 10の「Modern Standby」モードを利用したスタンバイ時には、約700時間(約29日)のスタンバイが可能になっている。バッテリの容量は48Wh。

 充電はUSB Type-CポートからUSB PDを利用して行ない、対応のACアダプタを利用すると、90%を90分で充電可能になっている。ポートは非常にシンプルな設計になっており、左側面にUSB Type-Cがある以外は、ヘッドフォン端子、microSDカードスロット、SIMカードスロットがあるぐらいだ。

 Snapdragon 835に内蔵されている「Snapdragon X16 modem」を利用して、LTE-Advancedに対応した通信が可能になっているが、最大の通信速度などは明らかにされていない。モデムのスペック上は、最大で下り1Gbpsの通信が可能になる。

SIMカードスロット

 OSはArm版のWindows 10 Sになっている。OSがWindows 10 Sになっているのは、今回発表された製品の特徴で、(標準でプレインストールされているOfficeは別にして、)Win32アプリケーションではインストーラーが起動しないので、インストールして利用することができない。

 Win32のアプリケーションを利用したい場合には、Microsoft StoreからWindows 10 Proへ有償でアップグレードして利用する必要がある。

OSはWindows 10 S
Win32のバイナリは実行が制限されている、Win32アプリを実行したい場合には、Windows 10 Proへアップグレードが必須

 現時点ではHP ENVY x2の価格は明らかにされていないが、出荷時期に関しては2018年春と予告されている。