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2014年は低価格スマートフォンとファブレットの出荷が成長、PC出荷数は微減

~2019年には新興市場へのスマートフォン割合が80%に

 米International Data Corporation(IDC)は20日(現地時間)、2014年のPC、スマートフォン、タブレット端末(2-in-1を含む)市場の動向を発表した。

 これによると、2014年の出荷台数は、スマートフォンが13億42万台で前年比27.7%増と大幅に成長した。タブレット端末は2億2,970万台で4.5%と微増の一方でノートPCは1億7,428万台で2.3%減、デスクトップPCは1億3,385万台で2.1%減。スマートフォン市場が早いペースで成長している間はPCおよびタブレット市場の成長は困難としながらも、2-in-1タブレットや変形式のタブレットPCが市場を牽引する可能性があるとしている。

 2019年の出荷台数見通しは、スマートフォンが19億5910万台で年平均成長率は8.5%、タブレット端末は2億6,940万台で3.2%、ノートPCは1億7,040万台で-0.4%、デスクトップPCは1億2,100万台で-2%。

 2010年時点ではPCの出荷が52.5%、スマートフォンが44.7%、タブレットが2.8%という割合だったが、2014年はPCが16.8%、スマートフォンが73.4%、タブレットが12.5%に変化し、2019年にはスマートフォンの出荷が77.8%に及び、PCは11.6%にまで落ち込む見込み。

 今後のスマートフォン市場では、新興市場向け100ドル未満の低価格モデルと、ファブレット(ここでは画面サイズが5.5~7型のスマートフォンを指す)が成長するという。2014年実績としては、低価格スマートフォンのうち73%、ファブレットの12%が新興市場に出荷された。2019年にはスマートフォンの80%が新興市場への出荷となり、このうち35%が低価格スマートフォン、32%がファブレットになるだろうと予想している。

 新興市場の顧客については、これまでのようなプレミアム感やブランドに焦点を当てた製品ではなく、端末単体の実用性を重視すると見ている。

(関根 慎一)