ニュース

アクロニス、システムイメージをクラウドへ保存できる「True Image」最新版

Acronis True Image 2014 Premium
11月12日より順次発売

価格:6,090円(Premium/ダウンロード版)ほか

 アクロニス・ジャパン株式会社は12日、システム/データバックアップソフト「True Image」シリーズの最新版となる「True Image 2014 Premium」を発売した。同社直販サイトよりダウンロード版を購入できる。15日にはパッケージ版も発売される。価格は6,090円。

 True Imageシリーズの最新版となる本製品では、同社が提供するクラウドストレージ「Acronis Cloud」との連携機能を強化した点が大きな特徴で、従来版ではデータのバックアップのみが可能であったのに対し、2014版ではシステムイメージのクラウドへのバックアップに対応する。ブータブルメディアを利用してのゼロからのシステムリカバリ時もAcronis Cloudから復元できる。また、初期イメージ作成後はクラウドへの増分/差分バックアップが可能で、処理を高速化している。

 Acronis Cloudの無料利用範囲も変更。従来は50GBを30日間無料利用可能だったが、今バージョンより5GBを1年間無料利用できるようになった。これはユーザーがクラウドストレージへのバックアップという行為に慣れてもらうために期間を長く取ったのだという。ちなみに、5GB/1年間は基本的にデータバックアップを想定したもので、システムのイメージバックアップを行なった場合は50GB/30日間の無料利用も従来通り可能。ただし、1年間無料の5GBと共用で、かつ30日間を過ぎてサブスクリプションを購入しなかった場合はその領域はクリアされ、5GB/1年間の残り期間は改めて領域が用意されるという。

 このほか、Windows 8のインターフェイスに近づけるようインストール画面やユーザーインターフェイスを再設計したという。これまでクラウドサービスやライセンスの設定などでWebブラウザを起動する必要があるなど画面をまたぐことがあったが、全てをアプリケーション上に統合した。

True Image 2014 Premiumの主な新機能
従来版となるTrue Image 2013 Plus Packとの比較

 また、True Image 2014 Premiumは、これまでのバージョンでは“Plus Pack”としていたものを“Premium”へ名称変更したものとなる。しかし、従来バージョンでは、通常版のライセンスキーとPlus Packのライセンスキーを別に用意していたが、2014版からは1つのライセンスキーへ統合されている。

 対応OSはWindows XP/Vista/7/8/8.1/Home Server 2011。対応ファイルシステムはFAT16/32、NTFS、Ext2/3/4、ReiserFS、Linux SWAP。Windows 8.1の認証も取得しているという。

 SKUは以下の通り。まずは11月12日よりダウンロード版の提供を開始。ダウンロード版では、ほかのPCへのシステム移行機能やダイナミックディスクサポートを制限した「通常版」も用意。ボックス版は11月15日発売で、こちらはPremium版のみ発売。

 アップグレード版の対象は「True Image Home 2012 Plus」および「True Image 2013 Plus by Acronis」。ダウンロード/ボックス版ともに提供される「ファミリーパック」は3ライセンス分を利用可能なものとなる。

 Acronis Cloudは50GB/年額2,940円、250GB/年額5,040円の2つのプランが用意されている。

【ダウンロード版】

  • Premium:6,090円
  • Premium アップグレード版:4,830円
  • Premium ファミリーパック:14,490円
  • 通常版:5,040円
  • 通常版ファミリーパック:8,190円

【ボックス版】

  • Premium:10,290円
  • Premium ファミリーパック:16,380円
  • Premium アップグレード版:7,140円
  • Premium アカデミック版:7,770円

次以降でマルチデバイス/OSへの対応を強化する

 本製品の発表にあたって、米Acronis本社よりSenior Vice President/General Manager, Global Consumer BusinessのNat Maple(ナット・メイプル)氏が来日。日本法人アクロニス・ジャパン リージョナル・プロダクト・マネージャの古舘與章氏とともに製品紹介を行なった。

 メイプル氏はTrue Imageの優位性について、全てのものを一度にバックアップできる点、増分バックアップを短い時間で行なえる点、自動バックアップが可能な点、タイムエクスプローラ機能により任意のポイントへリカバリできる点などを提示。

 古舘氏はクラウドストレージへの対応を強化した本製品投入の背景として、オンラインストレージへのデータバックアップのニーズが高いことや、利用機器は自宅据え置きPCのバックアップが中心ながらデバイスの多様化を徐々に反映してスマートフォンやタブレットなども増加傾向にあることを紹介。データをクラウドで管理したい人や、データ共有したい人を新たなターゲットユーザーとして想定しているとした。

 またメイプル氏は「Acronisはこれまで10年以上に渡ってWindowsを対象に製品を提供してきた。今後はマルチデバイス、マルチOSも検討しており、どのような方法がユーザーにとってより良いのかを模索している。次に東京に来たときには話ができると思う」と、Windows以外のOSも対象になるという次期製品像を示唆した。

米Acronis Senior Vice President/General Manager, Global Consumer BusinessのNat Maple氏
アクロニス・ジャパン リージョナル・プロダクト・マネージャの古舘與章氏
オンラインストレージへデータをバックアップする強いニーズがあることを示すデータ
オンラインストレージ利用機器は据え置きPCが依然として多いが、モバイルデバイスも増えつつあるとする

(多和田 新也)