株式会社アイ・オー・データ機器は、Windows 7専用の人感センサー「SENSOR-HM/ECO」を直販サイト「ioPLAZA」発売した。価格は5,980円。インターフェイスはUSB。
Windows 7の「Sensor API」に対応し、世界で初めてWindows 7対応WHQLロゴを取得する予定の人感センサー。センサー方式は赤外線を採用し、反応範囲は距離が0~120cm、角度が上下/左右ともに1.5度ずつ。
WinSensorの設定画面 |
環境に配慮したパッケージを採用し、ドライバなどを収録するためのCD-ROMを省いた。このためドライバと、ユーティリティソフト「WinSensor」はダウンロード提供する。
WinSensorでは設定した間隔の離席で、ディスプレイの信号をOFFにする機能や、PCをスリープ状態または休止状態にする機能を備える。設定できる時間は、ディスプレイの信号OFFが1秒~60秒、スリープ/休止状態が1分~60分となっている。なお、このソフトでは反応する距離を10cm~60cmに固定している。また、Windows 7の省電力設定よりも、WinSensorの設定を優先して実行する仕組みになっている。
サンプルソースコードは無償で公開され、サードパーティなどが対応ソフトを制作することができる。ただしソースコードの利用はサポート外。
本体サイズは約58×45×61mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約85g。ケーブル長は1.5m。
●評価機によるミニレポート事前に評価機を入手する機会を得たので、軽くレポートをしたい。なお、ハードウェアとソフトウェアはいずれも評価版であるため、製品版とは異なる場合があることをあらかじめお断りしておく。
ドライバとWinSensorは別のインストーラになっており、それぞれインストールすれば利用できるようになる。今回試した限りでは、利用するためにはいったんコントロールパネルの「位置センサーとその他のセンサー」で、「有効」のチェックボックスを入れる必要があった。
WinSensorは1画面ですべての設定が完結するシンプルなもの。設定したい項目にチェックボックスを入れて、スライダーで時間を設定し、「適用」を押すだけで反映される。ユーティリティ自体はタスクトレイにも常駐し、状態を表示する仕組み。人の反応があればユーティリティのアイコンは黒になり、なければ青になる。
導入時に十分に考慮しなければならないのは設置場所だ。仕様のとおり、反応距離は10~60cmだが、物体にも反応してしまうため、離席後に椅子を机の下に入れると、椅子の背もたれに反応してしまう。このため、背もたれが反応しない程度の高さにセンサーを持ってくるか、チルト機能を使って角度を調節する必要がある。だが、一度設置してしまえば動かさないと思うので、それほど苦労はしないだろう。
センサーの反応自体はよく、特に、画面を暗くするのは1秒から設定できるので、離席するとすぐにディスプレイが消えるのは気持ちがいい。筆者は2秒に設定しており、例えばプリンタに印刷物を取りに行く間もディスプレイが消えるようになっている。わずかずつではあるが、電力消費量を抑えられているのは面白い。
欲をいえば、ユーティリティで距離などを設定できるようにして欲しかったところだが、Windows 7のSensor APIに対応したセンサーとしての点はユニークだろう。離席感知だけでなく、さまざまな分野で活用されることに期待したい。
【動画】席を離れると自動的にディスプレイが消え、近づくと点く |
(2009年 12月 17日)
[Reported by 劉 尭]