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Xiaomi、帯域1.22TB/sのAIチップ「XRING O100」発表。スマホや自動運転用SoCも

AI Cubeのプロトタイプ

 中国スマートフォン製造の巨頭Xiaomiが、AIの世界にちょっと遅れてやってきた。しかし独自チップをまとってやってきたのだから大注目だ。同社は8月24日(中国時間)、3つの最新チップおよびAI用ミニPC「AI Cube」のプロトタイプを公開した。

Xiaomiの3つのチップとは?

 今回Xiaomiが発表したのは、フラグシップスマートフォンに使われるSoC「XRING O3」(玄戒O3)、大規模モデル用AIチップ「XRING O100」(玄戒O100)、そして自動運転向けAIチップ「XRING D100」(玄戒D100)だ。

フラグシップAIスマートフォン向けのXRING O3

 XRING O3は、フラグシップのAIスマートフォンに搭載するSoCで、AnTuTu Benchmark V11で522万のスコアを叩き出す。3nmで製造され、ダイサイズは133平方mm、トランジスタ数は240億個に達する。すでに量産を開始しており、このチップは次期フラグシップスマートフォン「Xiaomi 18 Fold」およびタブレット「Xiaomi Pad 9 Pro Max」に搭載される予定。

ダイサイズは133平方mm、トランジスタ数は240億
CPUはAppleのA19 Proをも上回る
GPUは16コアのG2-Ultra NXで、従来のXRING O1と比較して性能が85%向上、同性能なら電力は64%削減
NPUは4コアで、200TOPSのAI性能(A8W4)を持つ
メモリは業界初をうたうLPDDR6対応で、LPDDR6-10667となっている
超低遅延のメモリアクセスもうたっている

 ちなみにダイを顕微鏡で覗くと、60μmの「OK」のハンドサインが露光により刻印されているのが見えるという。「万事OK」を示すものだそうだが、これは以前インドで行なわれた製品発表会で雷軍CEOが言い放った言葉「Are you OK?」がミームとして中国で大流行したため、公式が認めて取り入れたものだ(今や雷軍CEOのトレードマーク)。

雷軍CEOのBilibiliチャンネルでの発表より。OKのマークが見える

 XRING O100は、エッジで大規模モデルを実行するために設計したチップ。伝統的なプロセッサは演算能力が高くてもデータ転送速度が遅い、つまりトークン出力速度が遅いという課題があった。O100はこのボトルネックを解消するため、1.22TB/sの帯域幅を持たせたという。これによりエッジAI処理性能を大幅に高めている。

 業界で初めて6nmのウェハ・オン・ウェハパッケージを採用し、ハイブリッドボンディングで接合することで、TSVの孔径はわずか0.7μmで、1.4μmの接合ピッチを実現している。14コアのNPUを内蔵し、推論速度は330TOPSに達するとしている。

ウェハ・オン・ウェハによる積層パッケージを採用し、ハイブリッドボンディングで接合

 XRING D100は、中国国内初となる3nmで製造された自動運転用のSoC。20コアの高性能CPUと16コアのNPUを内蔵し、最大で160GBのユニファイドメモリを搭載でき、200Bの超大型モデルを展開可能となっている。

 O100およびD100は開発が完了しており、2027年に商用展開する予定。

XRING D100の概要

最注目のXRING O100を搭載したタブレットとミニPCがプロトタイプ公開

タブレット端末のプロトタイプ

 O3の高性能は目を見張るものがあるが、PCユーザーにとっての最注目はAIチップのO100だろう。XiaomiはこのO100を搭載したプロトタイプとしてタブレット形状のものとミニPC形状の2つを公開した。

 タブレット端末のプロトタイプは、O3とO100の両方を搭載し協調して演算を行なう。スマートフォンやタブレットで不可欠なカメラを削除し、マザーボードも通常とは逆向きに装着。そしてファンによるアクティブクーリングで、10Wの放熱を実現する。Xiaomi MiMoエッジモデルが展開されており、295tok/sの速度で推論が可能だとしている。

カメラを排してファンを搭載。ただ、放熱能力は10Wとなっているので、O100が入っているとは想像し難い

 ただ、1.22TB/sの帯域を実現するO100がこの端末の内部に入っているとは想像しにくく、O3でエッジ推論をしつつ、外部のO100搭載デバイスと連携するなんらかの仕組みが入っているものだと思われる(公式ではこの点について何も触れていないので、あくまでも筆者の想像の域)。

 もう1つのプロトタイプは「AI Cube」と呼ばれるミニPC。O3、O100およびD100の3チップを搭載しており、80GBのユニファイドメモリを搭載。120Bと3Bのモデルを同時に展開し、2つのモデルを容易に切り替えられ、複雑なコーディングや開発が行なえるとしている。筐体は航空グレードのアルミ合金ユニボディを採用し、33,874個のCNC加工の通気口を備え、150Wの放熱に対応できるとしている。

ミニというにはやや大きめかもしれないが、3つのチップが入ってこの大きさなのだからミニでいいだろう
D100も搭載している