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「300m先で右折」に戸惑う人に朗報。Googleマップがランドマーク頼りにナビする機能実装へ

 Googleは11月5日(米国時間)、今後導入される予定のGoogleマップのナビゲーション機能のアップデートについて公開した。経由地の追加やランドマークを目印としたナビゲーションなど、4つの新機能が盛り込まれる。

 1つ目はAIアシスタントGeminiによる、Googleマップアプリのハンズフリー運転体験の改善。ルート沿いの近くのレストランの検索や事故の報告が音声を介して行なえるようになるほか、スケジュールの追加もスムーズに行なえる。この機能はGeminiが利用可能なすべてのAndroidおよびiOSで今後数週間以内に展開され、Android Autoにも近日中にリリース予定。

 2つ目は、現実世界におけるランドマーク名の発話によるナビゲーション機能。車を運転していると、速度や道路の広さおよび状況によってドライバーの距離感覚は変わるため、ナビで「300m先の交差点を右折です」と言われてもピンとこなくて、構える前に通り過ぎてしまった経験はあるだろう。新しいGoogleマップではルート沿いにあるガソリンスタンド、レストラン、有名な建物などのランドマークも表示するため「(特定のレストラン名)のところで右折です」という音声案内ができるようになる。

 この機能は、GeminiはGoogleマップの2億5,000万カ所の情報を分析し、ストリートビューの画像と相互参照を行ない、道路から見えるもっとも便利なランドマークを厳選することで実現した。この機能は現在米国でAndroidおよびiOS向けに展開中。

 ただ、日本国内ではすでに一部ナビがこの機能を導入済み(例: ナビタイムパイオニア)のため、恩恵を受けそうなのは「ナビにこれらの機能が搭載されておらず、Googleマップのナビを使っているユーザー」に限定されるのだが……。

 3つ目は予期せぬ通行止めや大渋滞など、前方の道路の混乱を事前に通知する機能。これは米国内でAndroid向けに展開中。

 4つ目はカメラで写したレストランやカフェ、ショップ、有名なランドマークの特定機能で、「どうしてここが人気なの」「店内の雰囲気はどう?」といったことをGeminiに尋ねられるようになる。この機能は11月後半に米国でAndroidとiOS向けに段階的に展開する。