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MINISFORUM、中国製Armプロセッサ「CIX P1」搭載のミニPC「MS-R1」

MS-R1

 MINISFORUMは、中国CIX Technology(此芯科技)製のArmプロセッサ「CP8180」を搭載したミニPC「MS-R1」を発表した。記事執筆時点での発売日や価格は不明。

 MS-R1は、CPUにArmアーキテクチャのCP8180を搭載したミニPC。そのCP8180のコア構成はかなりユニークで、MS-R1公式のドキュメントによれば以下のようになっている。

コア番号アーキテクチャ動作クロックOpenSSL AES-128-GCMスコア
0Cortex-A7202.6 GHz2,564,396.37 k
1Cortex-A7202.6 GHz2,554,669.74 k
2Cortex-A5201.8 GHz564,560.75 k
3Cortex-A5201.8 GHz564,230.87 k
4Cortex-A5201.8 GHz566,136.16 k
5Cortex-A5201.8 GHz566,869.85 k
6Cortex-A7202.4 GHz2,258,687.32 k
7Cortex-A7202.4 GHz2,254,432.94 k
8Cortex-A7202.3 GHz2,154,856.45 k
9Cortex-A7202.3 GHz2,157,428.74 k
10Cortex-A7202.5 GHz2,451,182.93 k
11Cortex-A7202.5 GHz2,451,466.92 k

 このほか、GPUとしてImmortalis-G720 MC10を搭載。メモリはLPDDR5-5500で、容量は16GB/32GB/64GB(ECCオンの場合は12GB/28GB/60GB)、SSDはなし/512GB/1TB。なお、CIX公式ではNPUの搭載が謳われているが、MS-R1では特に記載がない。

MS-01やMS-A2と同じツールレス筐体

 MS-R1自体の特徴としては、Core i9-13900Hを搭載した「MS-01」や、Ryzen 9 9955HXを搭載した「MS-A2」と同じツールレス筐体の採用が挙げられるほか、USB PD 100W(20V/5A)の給電による駆動もサポートする。

 Armながら内部インターフェイスが豊富なのが特徴で、PCIe 4.0 x16スロット(x8レーン接続)や、定義未発表の40ピンGPIO、BIOS更新用のピン、UART1ピン、eDPコネクタ、I2Cタッチコネクタ、TPMコネクタを備える。このほか、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3も搭載する。

 背面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 2 Type-C 2基(USB PD給電およびDisplayPort Alt Mode対応)、USB 3.2 Gen 2 2基、USB 2.0 2基、10Gigabit Ethernet 2基、HDMI 2.0、音声入出力などを搭載する。

 本体サイズは196×189×48mm、重量は1.35kg。付属のACアダプタは180W。

本体内部

 なお、OSはMINISFORUMによるカスタマイズが施されたDebian 12派生版を搭載する。本家のDebian 12/13のインストーラ自体は起動可能で、インストールも行なえるが、10Gigabit EthernetのRTL8127などがそのままでは動作しないので注意されたい。今後このMS-R1の“遊び方”については、GitHubで順次公開していく予定だ。