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マウス、ゲーミングPC「NEXTGEAR」に初のフルタワー。デザインも一新

新しいNEXTGEARシリーズ

 マウスコンピューターは、ゲーミングデスクトップPC「NEXTGEAR」シリーズを一新し、発売開始した。

 NEXTGEARは「ゲームを楽しむ、すべての人に」をコンセプトに掲げ2023年7月に誕生(復活)。手に届きやすい価格で高性能ビデオカードを搭載するため、新たにフルタワーケースをラインナップ。また、これと同時にミニタワーモデルのケースもデザインを一新した。

 両モデルともに前面にメッシュ構造を採用し、エアフロー性能を高めた。NEXTGEARロゴ入りのガラス製サイドパネル、10種類の発光パターンをスイッチで切り替えられるARGBファンを標準装備した。本体色について、従来はブラックがスタンダード、ホワイトがオプションという扱いであったが、今世代からブラックとホワイトが同じように扱われるようになった。

設置イメージ
フルタワーのブラックモデル
フルタワーのホワイトモデル

 フルタワーケースの構成の一例として「NEXTGEAR HD-A7A70」は、CPUにRyzen 7 9800X3D、メモリに32GB、チップセットにAMD B850、ビデオカードにRadeon RX 9070(16GB)、ストレージに1TB NVMe SSD、OSにWindows 11 Homeを搭載し、価格は30万9,800円。

 インターフェイスは、USB 3.2 Gen 2 Type-C 1基、USB 3.2 Gen 2 3基、USB 3.2 Gen 1 Type-C 1基、USB 3.2 Gen 1 6基、USB 2.0 2基、DisplayPort 3基、HDMI出力、2.5Gigabit Ethernet、音声入出力などを搭載する。

 電源は750W 80PLUS Blonze。本体サイズは約205×427.5~438×470~484.5mm、重量は約10.8kg。

ミニタワーのホワイトモデル

 ミニタワーの「NEXTGEAR JG-A7G60」は、CPUにRyzen 7 5700X、メモリ16GB、チップセットにAMD B550、ビデオカードにGeForce RTX 5060(8GB)、ストレージに1TB NVMe SSD、OSにWindows 11 Homeを搭載し、価格は14万9,800円。

 インターフェイスは、USB 3.2 Gen 2 Type-C 1基、USB 3.2 Gen 2、USB 3.2 Gen 1 Type-C 1基、USB 3.2 Gen 1 6基、USB 2.0 2基、DisplayPort 3基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、PS/2、音声入出力などを搭載する。

 電源は750W 80PLUS Blonze。本体サイズは約220×405~418×390~410mm、重量は約9kg。

ミニタワーのラインナップ
フルタワーのラインナップ

 新製品の発売を記念し「NEXTGEAR 新ケース販売記念キャンペーン」を9月30日10時59分まで実施し、購入時に1万1,000円オフになるクーポンを配布。また、ミニタワー「NEXTGEAR JG-A7G6T」と、液晶モニター「iiyama G-MASTER GB2470HSU-W6」、ロジクール製キーボード「G515-WL-LNWH」、マウス「G304rWH」、ヘッドセット「G435WH」のセットを、特別価格の21万4,800円で販売する。

新製品発売のキャンペーン
特別価格のセットも用意

Linkworld Electronicと共同開発のケース

 正式発表に先立ち、マウスコンピューターは9月9日に発表会を開催。同社代表取締役社長の軣秀樹氏は、NEXTGEAR立ち上げてからの過去2年間を振り返り、「当初はWeb直販でのみの展開だったが、ユーザーからどこに行けば実機が見られるのか?という意見が多数寄せられたため、ダイレクトショップでも展示することとなった。以降、実際の店舗でお客様から得られた声に真摯に向き合い製品に反映していった結果、ホワイトモデルを2023年12月に投入。そして、今回もホワイトをブラックと同列に扱うようにするなど、今後はホワイトを基調としたブランド展開とし、10%の売上増を目指したい」などとした。

軣秀樹氏
G TUNEとNEXTGEARの違い
ブランドの成長
これまでの新製品投入
大型ビデオカード対応のため新ケースの設計が必要だった
新たに投入されたデザイン

 続いて同社開発・購買本部開発部リーダーの横関昭浩氏は、ケースのデザイン刷新についての背景を解説。同氏によれば、ユーザーの中からより高性能へのニーズが増えてきたとし、これまでのミニタワーケースでは実現できなかったため、フルタワーの導入に至ったという。しかし、フルタワーでは既存のミニタワーのデザインをそのまま踏襲することができなかったほか、既に購入しているユーザーが買い替える際に、ケースデザインが同じだと購入意欲に影響する可能性を考慮して、現行製品のケースの特徴を継承しつつ、より高い冷却性能をもち、これからも通用するデザインの考案に至ったとした。

 なお、アクセントカラーであるピンク色は「スパークマゼンタ」という色であること、大型ビデオカードに対応するためステーを新たに装備したこと、インターフェイスにUSB Type-Cを追加し、3.5mmジャックを従来の3極タイプから4極タイプに変更したことなどを紹介。

 また、メッシュ構造の採用で通気性能が向上したほか、ファンも改善した結果、アイドル時/負荷時ともに15%程度の騒音低減を実現。なお、ケースへのUSB Type-Cの導入に合わせて、採用されるマザーボードもType-Eと呼ばれる、インターフェイスをケーブル化する際に使われるコネクタを装備した。

横関昭浩氏
拡張性重視の設計
フロントデザインの変更
アクセントカラーはスパークマゼンタ
インターフェイスの変更
ファンの見直し
マザーボードの刷新
ビデオカードステーの導入で大型ビデオカードを支えられる
上面のフィルタはマグネットで着脱し、メンテナンスが容易になっている
フルタワーの上部のインターフェイス
ミニタワーの上部インターフェイス
これまでの製品

 そのケースだが、台湾Linkworld Electronicと共同開発したものだ。Linkworldは過去40年に渡ってケース専門の開発/製造をしており、直近ではAZZAブランドで特徴的なケースをリリースしているが、マウスコンピューターと長年のパートナーシップによりケースを提供し続けてきた。

 ゲストとして招かれたLinkworld ChairmanのJefferson Lin氏は、「我々のケースは単なるエンジニアリングではなく、建築に見られる美学をインスピレーションとして、躍動感のあるアート作品だと捉えている。今回のケースは鮮やかなスパークマゼンタをアクセントとして、若々しいスタイルを確立させているほか、メッシュにはエンボス加工で“NXG”のロゴを入れ、光と影で浮かび上がるシンプルなデザインを加えている。若いeスポーツプレイヤー、ゲーマーに視覚的かつ機能的なデザインを提供することができる」なとど語った。

Jefferson Lin氏
建築の美学をインスピレーションとして取り入れたという
メッシュ部に入れられているNXGロゴ

 もう1人のゲストとして招かれたAMD Director, Component CPU Lead Asia Pacific & JapanのJackie Kwon氏は、マウスコンピューターとの長年のパートナーシップの中で、共通する言語として“品質”を見出したとしてコメント。実際、直近のRadeonのドライバは競合のGeForceの安定性を上回っており、ゲーマーの選択肢として積極的に上がってくるようになったことを紹介。また、Radeon RX 9070 XTではGeForce RTX 5070 Ti以上の性能を、同価格もしくはやや下回る価格帯で提供できていることなどをアピールした。

Jackie Kwon氏
マウスコンピューターとのパートナーシップ
Ryzen 7 9800X3Dは競合最上位よりも高い性能を発揮
Radeon RX 9070 XTはGeForce RTX 5070 Ti以上の性能を同額以下で提供
Radeon RX 9060 XTは16GBの選択肢が用意されている