ニュース

PFU、プロセッサ刷新で高速化、原稿破損も防げるスキャナ「ScanSnap iX2500」

ScanSnap iX2500

 PFUは、新型プロセッサを搭載して高速化したフラグシップのドキュメントスキャナ「ScanSnap iX2500」を発売した。価格はオープンプライスで、直販価格は5万9,400円。

 既存の「ScanSnap iX1600」の後継に当たるモデル。独自開発のプロセッサ「iiGA」を搭載し、スキャンの高速化、高速起動、省電力性を実現。スマートフォンのような操作感を実現する大型タッチパネルに適した描画性能も備えた。また、Wi-Fi 6/WPA3/TLS 1.3接続も対応した。

 高速化においては、画質スーパーファインまで従来の片面/両面毎分40枚/80面から毎分45枚/90面へ12.5%引き上げた。エクセレント画質においては10枚/20面から13枚/26面へ30%高速化している。なお、原稿給紙枚数も従来の50枚から100枚へと倍増した。

新搭載プロセッサ「iiGA」

 また、2025年秋のアップデートによって、PCを経由せずにネットワークフォルダに直接保存する機能が実装されるが、その際にも向き補正や縦筋軽減といった画像補正機能が使えるようになる。

 従来と同じ超音波方式によるマルチフィードセンサーを搭載し、原稿の重送を防ぐほか、新たに傾きを検知する機能を搭載。斜めに給紙してしまっても原稿を破損する前に停止するようになった。業務用スキャナで採用されている「クリアイメージキャプチャ」技術を用いて、色ズレの発生やモアレの発生を低減した。

利用イメージ

 機能面の改善としては、用途に合わせた保存先やファイル形式などの読取設定をプロファイルとして最大100個までアイコンとして登録し、5型の静電容量式タッチパネルに表示させることが可能になった。PCやスマートフォン側にこれらのプロファイルを保存させておき、外出先やオフィスなど、ほかのiX2500に接続した際にプロファイルを反映させることができるため、自宅以外の場所でも自宅と同様の使い勝手を実現するという。

 このほか、セットアップの際はスマートフォンのBluetooth経由でWi-Fiの情報を取得できるようになり、作業が簡略化された。パッケージは化石資源由来のバージンプラスチック利用をゼロにするなど、環境配慮のデザインとなっている。

 PC用ソフトウェア「ScanSnap Home」の改善点としては、新たにMicrosoft Teams、SharePoint、OneNote、Notion、iCloudとの連携機能が追加された(ドラッグ&ドロップで連携先アプリウィンドウ起動)。スマートフォン/タブレット用ソフトウェア「モバイル版ScanSnap Home」では、新たに検索可能なPDFの作成機能、複数プロファイルの作成機能、名刺から氏名や電話番号などの情報を取得し、電話をかけたりメールを送るといった機能が実装された。

 今後のアップデートにより、対応クラウドストレージサービスを利用し、PC版とモバイル版のScanSnap Homeのスキャンデータを同期する「Data Sync」機能などが実装予定となっている。

 そのほかの仕様は、センサーがCIS 2基、解像度が600dpi、対応用紙が最大A4、長尺読取が最長3,000mmまでなど。インターフェイスはUSB 3.2 Gen 1 Type-C、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2。本体サイズは292×161×159mm、重量は3.5kg。本体色はブラックとホワイトの2種類が用意される。