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千葉工大ら、国内初の「AI大学講師」。学習記録をもとに学生をサポート
2025年5月14日 18:19
千葉工業大学とDOUは5月12日、国内初を謳う「AI大学講師」の導入を開始したと発表した。学生の学習データを記録し、チャットボットによる学習サポートを提供する。
AI大学講師では、国際的な標準規格であり、改ざん防止などの機能を持つデジタル証明書「Verifiable Credentials」(VC、検証可能なデジタル証明書)の仕組みを利用。学生の課題成果物や学習記録をVCとして発行し、学習データとして活用することで、AIの生成する情報の信頼性を大幅に向上したという。
具体的には、(1)学生の授業内での課題や発言、質問といった学習データのデータベース化、(2)デジタル証明書(VC)の発行、(3)デジタル証明書とGPTs(独自のチャットボットを作成できるChatGPTの機能)との連携、(4)GPTsとの対話を通じた学習サポートの4つのプロセスで学生を支援する。
AI大学講師による効果として、大人数授業での個別最適化やAIとの対話を通じた思考力育成、一貫した指導の継続性確保や多言語対応などを挙げる。現在、「web3・AI概論」の授業を通じて実証実験を行なっており、従来の教育手法と比べた際の効果を7月まで検証中。その結果をもとに改良を加え、全国の大学への段階的展開も計画しているという。