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MSI、品質や細部にこだわったZ97/H97搭載マザーボード
~ゲーミング7モデルはKiller E2205徹底採用
(2014/5/11 16:01)
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社は、Intel Z97/H97 Expressチップセットを搭載したマザーボード20モデルを5月11日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。
9シリーズも8シリーズと同様、スタンダード向けの「CLASSIC」、ゲーム向けの「GAMING」、オーバークロック向けの「OC」の3種類を用意。シリーズカラーも従来と同様、順に青、赤、黄となっている。なお、これまで「TwinFrozr」のブランドで展開してきたゲーム向けビデオカードについては、「GAMING」ブランドを冠するようになる。
品質が製品の基本、CLASSICシリーズ
まずはメインストリーム向けのCLASSICシリーズ。これまで提供した部品レベルの品質基準「MILITARY CLASS 4」をそのまま踏襲するとともに、電源回路設計における独自基準「GUARD-PRO」を設けた。
具体的に、USBやCPUなどのコンポーネントのショートを個別に保護するほか、ソフトウェアによって未使用デバイスの電力をカットすることで消費電力を29%低減する「エコパワー」、12VラインからUSB用5V電源を生成し、Bitcoinマイニング用USBドングルを複数枚装着した時でも安定して電源を供給できる「USB Steel Power」などを備える。
インターフェイス面では、すべての新設計のZ97チップセット搭載マザーボードで10Gbps対応のM.2インターフェイスを搭載。一方、他社で積極的に搭載されているSATA Expressについては、2014年中にはIntelの公式サポートがないことや、ASMedia製チップの技術的な理由により、「Z97S SLI PLUS」1モデルのみのサポートとなる。ただし今後は、M.2からのSATA Expressへの変換基板をリリースするなど、スマートな解決方法を提供していくという。
主な仕様や店頭予想価格、発売日については下表の通り。
【表1】CLASSICシリーズ | ||||||||
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製品名 | フォームファクタ | チップセット | SATAポート | USB 3.0 | M.2 | 特徴 | 店頭予想価格(税抜き) | 発売時期 |
Z97S SLI PLUS | ATX | Z97 | 6 | 8 | ○(SATA 5/6排他) | SLI対応、CLASSIC最上位 | 15,980円 | 5月下旬 |
Z97-G55 SLI | ATX | Z97 | 6 | 10 | ○(SATA 5/6排他) | SLI対応、ミドルレンジ | 14,980円 | 未定 |
Z97 GUARD-PRO | ATX | Z97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | GUARD PRO対応 | 13,800円 | 5月下旬 |
Z97 PC Mate | ATX | Z97 | 6 | 4 | × | BTO向け | 11,800円 | 未定 |
Z97M-G43 | microATX | Z97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | Z97廉価モデル | 12,480円 | 5月下旬 |
Z97I AC | Mini-ITX | Z97 | 4 | 6 | × | IEEE 802.11ac対応 | 15,980円 | 5月末 |
H97 GUARD-PRO | ATX | H97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | H97最上位モデル | 9,980円 | 5月下旬 |
H97 PC Mate | ATX | H97 | 6 | 4 | × | BTO向け | 9,980円 | 未定 |
H97M-G43 | microATX | H97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | H97廉価モデル | 9,480円 | 5月中旬 |
H97IAC | Mini-ITX | H97 | 4 | 6 | × | IEEE 802.11ac対応 | 12,980円 | 5月末 |
すべてKiller E2205を採用したゲーミングモデル
ゲーミングモデルについては、CLASSICの品質基準を踏襲しながら、龍の爪を模したデザインのヒートシンクや、PCBへの「GAMING」のパターン入れ、マットブラックの基板、ダークブラックのI/Oシールド、洗練された基板など、細部にまで徹底的にゲーミングにこだわった設計を採用。
USB DACでオーディオ出力をするユーザー向けに、確実に5Vを提供する「USB Audio Power」回路を開発。上位モデルは「Audio Boost 2」と呼ばれるCreativeと共同開発したオーディオ設計を採用し、サラウンド環境を提供する「Sound Blaster Cinema 2」ソフトウェアとともに、アナログ/デジタルが分離したオーディオ回路、電源から直接入力を受けられるダイレクトオーディオ電源、オーディオコーデック上の電磁波シールド、デュアルアンプ、ニチコン製オーディオグレードコンデンサ、金メッキなどを採用する。
オーバークロック設定をボタン1つで行なえる「Gaming App」を搭載。今後発売されるGAMINGシリーズビデオカードと組み合わせることで、用途に合わせてCPUとGPUを1ボタンで自動でオーバークロックできる。
ネットワークコントローラについては引き続きQualcomm Atheros製の「Killer E2205」を採用。Intel製ネットワークコントローラの優位性を謳うメーカーも出ている中、Killerシリーズはネットワークゲームで多い小さいサイズUDPパケットや、ビデオストリーミングで多い大きいサイズのUDPパケットをスムーズに転送できることをアピールしている。
また、上位モデルでは、フロントピンヘッダへのUSB 3.0出力におけるケーブルの長さを考慮し、USB 3.0リドライバを搭載し、信号の安定性を高めた。
最上位の「Z97 GAMING 9 AC」は特筆すべき機能として、背面のライン出力と前面の前面のヘッドセット入出力を完全に2回路に分けた設計を採用。オーディオコーデックは背面がRealtekの「ALC1150」で、ライン出力の回路にニチコン製FineGoldシリーズとWIMA製コンデンサを組み合わせた。前面がCMedia製の「CM6331」で、ポップノイズを防ぐリレーや高性能D/A、A/Dコンバータを採用する。このCM6331は32bit精度や120dBのS/N比を実現する。
このほか、Intel製のIEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0コントローラを備える。主な仕様および発売日、店頭予想価格は表2の通り。
【表2】GAMINGシリーズ | ||||||||
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製品名 | フォームファクタ | チップセット | SATAポート | USB 3.0 | M.2 | 特徴 | 店頭予想価格(税抜き) | 発売時期 |
Z97 GAMING 9 AC | ATX | Z97 | 8 | 12 | ○(SATA 5/6排他) | デュアルオーディオ、IEEE 802.11ac | 34,800円 | 5月下旬 |
Z97 GAMING 7 | ATX | Z97 | 8 | 10 | ○(SATA 5/6排他) | コストパフォーマンスモデル | 20,980円 | 5月11日 |
Z97 GAMING 5 | ATX | Z97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | Vチェックポイント/スローモード | 17,980円 | 5月11日 |
Z97 GAMING 3 | ATX | Z97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | SLI対応を省いた最廉価モデル | 14,980円 | 5月中旬 |
Z97M GAMING | microATX | Z97 | 6 | 8 | ○(SATA 5/6排他) | M.2対応のmicroATX | 17,980円 | 5月中旬 |
Z97I GAMING AC | Mini-ITX | Z97 | 4 | 6 | × | 機能をMini-ITXに凝縮 | 21,980円 | 5月下旬 |
H97 GAMING 3 | ATX | H97 | 6 | 6 | ○(SATA 5/6排他) | オーバークロックしないゲーマー向け | 13,980円 | 5月中旬 |
新しいオーバークロック向け機能を搭載したOCシリーズ
オーバークロック向けの「OC」シリーズは、「Z97 XPOWER AC」、「Z97 MPOWER MAX AC」、「Z97 MPOWER」の3モデルを用意。このうち上位のXPOWER ACとMPOWER MAX ACは、新たにPWM回路を手持ちの水冷キットで冷却できるパイプを装備した。
新たに「OCエンジン」と呼ばれる独自のチップを搭載。Haswellは100MHz/125MHz/167MHzの3段階でベースクロックを切り替えられるが、その間の117MHzなどのクロックについては、PCI Expressバスの規定である100MHzを維持できず、オーバークロック状態となっていた。このOCエンジンはPCI Expressで別途クロックを生成することで、周辺をオーバークロックせずに動作させられる。
また、CPUの倍率を8倍に固定する「スローモード」を搭載。OS起動の負荷時にいったんスローモードで安定して起動させ、OSが立ち上がった後にスローモードを解除して高いクロックに移行するといったことができるようになった。
最上位のZ97 XPOWER ACは、既報の通り、CPUを“殻割り”してダイを露出したままヒートシンクを装着できる「殻割りダイ・ガード」が付属。基本的に液体窒素冷却用の装備だが、CPUの着圧を調節できるリテンションを採用した空冷ヒートシンクでも利用できるという。また、ファンを好きな位置に固定できる「OCファンスタンド」が付属する。
このほかは従来と同様、オンボードのCMOSクリアボタン、起動状況を確認でkリウ「デバッグLED」、押すだけで起動してBIOSへ自動的に移行する「GO2BIOS」ボタン、テスターで電圧が計測できる「Vチェックポイント2」、ハードウェアでクロックを変更できる「イージーボタン3」などを装備。Vチェックポイント2では、新たにGNDを1個増やし、同時に3カ所の電圧が計測できるようになった。
主な仕様及び発売日、店頭予想価格は表3の通り。
【表3】OCシリーズ | ||||||||
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製品名 | フォームファクタ | チップセット | SATAポート | USB 3.0 | M.2 | 特徴 | 店頭予想価格(税抜き) | 発売時期 |
Z97 XPOWER AC | Extended ATX | Z97 | 10 | 12 | ○(SATA 5/6排他) | アクセサリ豊富な最上位 | 49,800円 | 5月下旬 |
Z97 MPOWER MAX AC | ATX | Z97 | 8 | 12 | ○(SATA 5/6排他) | VRMヒートシンク水冷対応 | 29,800円 | 5月11日 |
Z97 MPOWER MAX AC | ATX | Z97 | 8 | 8 | ○(SATA 5/6排他) | 無線LANなどを省いた廉価モデル | 23,800円 | 5月中旬 |