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ソフトバンクBB、Webサービスと連携する米Fitbitの活動量計2モデル
~PC/iPhoneへBluetoothで転送
(2013/3/13 17:21)
ソフトバンクBB株式会社は、米Fitbitが提供する活動量計「fitbit zip」と「fitbit one」を3月15日に発売する。価格はオープンプライスで、SoftBankSELECTIONオンラインショップにおける直販価格は、fitbit zipが5,480円、fitbit oneが9,980円。
fitbit zip/oneとも、本体内のセンサーが記録した活動に関するデータを、Bluetooth 4.0で接続したPCやiOSデバイスへ転送。Fitbitが提供するクラウドサービスへデータを蓄積して、そのデータを専用アプリまたはWebブラウザで確認できる。
サービス上では、測定したデータのグラフ表示などのほか、目標値に達成するごとに“バッジ”が与えられる機能、SNSへの投稿機能を持つ。また、ユーザーコミュニティを作って家族や友達と情報を共有。各測定項目の順位を付ける“リーダーボード”と呼ばれる機能も持つ。
ちなみに、PCやiOSデバイスにはデータが保存されず、Bluetooth 4.0経由で転送されたデータはそのままサーバー側へ送信される。古い情報は端末側にもキャッシュされるが、新しい情報への更新はインターネット接続環境が必要となる。サービスの利用は無料。過去1年のデータが記録され、古い情報が削除される仕組みになっている。また、サードパーティのアプリでデバイスやデータを利用するためのAPIも提供している。
PCで利用する場合の対応OSはWindows XP以降、Mac OS X 10.5以降。Bluetooth 4.0対応のUSBドングルが付属する。iOS端末はiPhone 4S/5、iPad(第3世代/第4世代)、iPad mini。対応OSはiOS 5以降。
Androidアプリは米国で提供を開始しているが、日本語にローカライズされたものは今後提供予定としている。その場合も対応機種はBluetooth 4.0搭載スマートフォンに限られる。
下位モデルとなるfitbit zipは、歩数、移動距離、消費カロリーを記録する。電源はボタン電池を用いており、約4~6カ月の使用が可能。本体サイズは約28×35.5×9.7mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約8g。本体色はライム、マゼンダ、ブルー、チャコールの4色がラインナップされる。
上位モデルのfitbit oneは、歩数、移動距離、消費カロリーに加え、階段を上った階数と睡眠状況の記録ができる。また、バイブによるアラーム機能を備える。電源は内蔵バッテリで、約1週間の利用が可能。本体サイズは約19.3×48×9.7mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約8g。本体色はバーガンディとブラックの2色。
階段の階数測定には本体に内蔵された高度計を利用。高度の変化速度なども感知して、エレベータで移動した場合には測定されない仕組みになっている。
睡眠状況の記録は、付属のリストバンドを用いて本体を腕に固定した状態で使う。睡眠中の10種類の動きを検出して、睡眠時間や途中で起きた回数を測定。加えて、睡眠の質に対してを睡眠効率としてスコアを算出する。参考として94%という数字が挙げられたが、これは素晴らしいというほどではないが、そこそこ良質な睡眠に相当するという。
本製品の記者発表会では、ソフトバンクBB取締役常務執行役員の溝口泰雄氏やFitbit共同創業者でCEOのJames Park氏らが登壇。
溝口氏は実際に会見時までに6,500歩を記録しているiPhoneを紹介。「これまでのヘルスデバイスはPCに繋いだりして使うのが面倒だった。Twitterが日本で流行ったのは、いつも身に付けているデバイスで気軽に投稿できたからだと思う。fitbitも同じように、いつも身に付けているiPhoneと無線で連携することで、楽しみながらフィットネスができるのではないと思う」と述べた。
今後、ソフトバンクBBでは、液晶フィルムやケースのように“保護を目的とした必然的なもの”のほかに、楽しいことやライフスタイルを創造できるような周辺機器に力を入れていきたいとしている。
その1つがヘルスケア/フィットネス製品のジャンルで、ソフトバンクBBはロコモティブシンドローム関連の市場が成長すると見込んでいる。厚生労働省の国民健康作り運動でも名前が挙げられているロコモティブシンドロームは、“予備軍”を加えると国内で4,700万人以上が該当するといわれているという。ここに向けて、ヘルスケア/フィットネス製品を売り込んでいく。
Park氏は、「2007年に会社を設立してから手がけた物の中でも、一番楽しみな製品で、普段からフィットネスをやっていないような“普通の人”にも楽しく使ってもらえる製品」と紹介。ヘルスケア/フィットネスデバイスの市況については「ヘルスセンサーは2015年までに40億ドルの規模が見込まれている」とした。
日本の市場については、「とにかく一番最初に同種のデバイスを日本で販売できることはアドバンテージになる。日本は万歩計発祥の地でもありフィットネス志向が強い人も多く、この製品との親和性は高いと思う」と、初年度100,000ユニットの販売を現実的な達成目標として挙げた。