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ポータブル電源の事故が増加傾向。危害程度も高いため正しい利用を

 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は10月末に「2023年度 事故情報解析報告書」を公表したが、この中で「2023年度の事故発生製品ランキング」と「ポータブル電源の事故」の概要を紹介した。

 事故が発生した製品ランキングではバッテリがもっとも多く、ポータブル電源、電動工具、電動アシスト自転車のバッテリ事故が多発したという。

 その中でもポータブル電源は、2017年度に初めて発生してから増加傾向で、過去10年の統計では92件発生。そして事故情報の約84%が「危害程度III(周辺焼損)」以上と、周辺に被害が拡大している。さらに、人的被害についても増加している。

 事故の内容としては、不具合があるリコール対象製品だけでなく、ユーザーの誤接続、防水/防塵性の低い製品の屋外使用など、製造事業者が想定していない使用による事故が発生しているという。

 ポータブル電源はどこでも電源が取得でき、ほとんどの家電製品を動かせるため、電源が確保できない環境や、災害時などでは大変役立つアイテムだが、誤った使い方は深刻な事故を引き起こす可能性があるため、取り扱いには細心の注意を払いたい。