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Windows 11バージョン24H2では月例更新のインストールが約45%高速化

 Microsoftは22日、Windows 11バージョン24H2で実装されたWindows Updateに関する改善について詳細を明らかにした。更新のインストールや再起動にかかる時間、CPU使用率などを削減したとしている。

 バージョン24H2では、月例更新のインストールにおいて大きく以下の3つの改善を実施したという。ソースコードなどのファイルをまとめたコンポーネント、コンポーネントをまとめたパッケージ、それらのメタデータにあたるマニフェスト周りの処理に手が加えられた。

  • バージョン22H2で導入した逆差分/順差分を活用し、新たに提供されるコンポーネントのマニフェストを並列処理する
  • コンポーネントマニフェスト(メタデータ)の初回読み込み/パース後の結果をキャッシュし、複数のパッケージが同一コンポーネントを参照する際の効率を向上する
  • マニフェストキャッシュをできるだけランダムメモリ上に格納する

 同社ではこれらの変更をWindows 11バージョン22H2に統合した仮想マシンを用意し、テストを実施。2024年2月のセキュリティベースイベージを導入した環境に対し、翌月3月までのパッチを適用した場合、インストール時間が45.6%、再起動時間が39.7%高速化し、CPU使用時間が15.3%削減できたという。

 また、最終更新が18カ月前の環境に対し、2024年3月までのパッチを適用した場合、インストール時間が43.6%、再起動時間が33.5%高速化し、CPU使用時間が25%削減できたという。

 あわせて、機能更新プログラムも容量を小さくするための改善を行なった。これは、Windows標準アプリの再設計とバージョン22H2で導入した条件付きダウンロードと呼ばれる機能によるもので、メールやメモ帳などといった標準アプリの更新を基本的にMicrosoft Store経由で行なうことで、機能更新プログラムをコンパクト化する。

 バージョン24H2ではMicrosoft Edgeにもこの仕組みが適用され、デバイスによっては約200MBほど機能更新プログラムが軽量になっているという。