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【TGS2024】PCパーツメーカー4社の「インテルPCマイスター認定」最上級・TOPマイスターが対談。「カスタムPC」の魅力を語る
2024年9月28日 10:19
東京ゲームショウ2024が9月26日~29日に幕張メッセで開催されている。ビジネスデイの2日目となる27日、インテルのブースでは、「カスタムPC TOPマイスター対談」と題したステージイベントが開かれた。
登壇したのは、ASUSの市川彰吾氏、GIGABYTEの川村直裕氏、ASRockの原口有司氏、MSIの中島悠太氏。いずれも昨年(2023年)からスタートした「インテルPCマイスター認定」で、インテルが特別に認定したTOPマイスターとして活躍している。ここにインテル執行役員 マーケティング本部 本部長の上野晶子氏も加わって、トークショーが繰り広げられた。
内容としては、カスタムPC、いわゆる自作PCの楽しさを伝えるのが目的のようだ。上野氏の無茶ぶりに登壇者らが翻弄されつつも、さまざまな観点からカスタムPCの面白さ、興味深さが語られた。
最初のテーマは、カスタムPCの魅力。最初に答えた市川氏の「オンリーワンのものが作れる」という答えに全員が同意して、ほかに言うことがないという空気が漂いつつ、原口氏は「トラブル時に自分でパーツを調達して直せる。一部交換して長く使えるのはSDGsになる」と答えた。
続いては上野氏から登壇者へ個別の質問が送られた。市川氏への「最初に組み上げたPCは?」との問いには、「22年くらい前、Pentium 4(CPU)をもらって、マザーボードを買ってきたのが最初」と回答。
川村氏へは「最近作ってかっこいいと思ったPCは?」という問い。「光らせ方をカスタマイズできるもの。ケース内にモニターを置いて画面を出したりできるようにもなった」と答えた。
原口氏に「自慢のカスタムPCは?」と問うと、「部屋丸ごとPC。3、4年節約を続けて、Xeonで200万円くらいかけて作った。予期せぬトラブルは実際に触ってみないと分からないという学びになった」と答えた。
中島氏へは、「最近組んだPCのこだわりは?」との問い。「ケースの裏配線。ケースメーカーのページに載っている、すっきりした配線イメージを目指していて、3年くらい前に一度だけ達成できた」と語った。
はたから話を聞いていると、なぜ上野氏はわざわざ個別の質問をするのだろうと思った。しかし全部聞き終えてみると、上野氏は各々の面白いエピソードを知っていて、カスタムPCの面白さを引き出すためのネタにしたのだと分かった。TOPマイスターでもこだわりのポイントはそれぞれに違う、というのも回答から伺える。
インテルのブースには、4氏がこの日のために組み上げたPCも展示されている。いずれもインテルのイメージカラーである青を装飾に含めたりはしつつも、自社パーツを中心にしながら、各々のこだわりが感じられる1台に仕上がっている。全員のPCの紹介が終わると、「配線が上手くいっているか中をチェックしよう」と登壇者同士で盛り上がる様子も見られた(主に原口氏が)。
最後にカスタムPCについて、4氏が自由に語った。
「4人いれば4通りのやり方がある。組み立て順のセオリーはあるがそれ以外は自由。その楽しさを広められたら」(市川氏)。
「子供に向けてPCを紹介するイベントでは、意外と女の子が多かった。興味を持ってくれている子が多くて印象的だった。カスタムPCの世界はまだまだ広がると思う」(川村氏)。
「イベントを通して、カスタムPCを知っているけれど、触ったことがない人が多いと感じた。触ったことがある人を増やして、カスタムPCのより深いところに来てほしいと思う」(原口氏)。
「イベントではPCパーツを初めて触る方がほとんどで、ハードルが高いと感じている方も多い。1からPCを作らなくても、パーツを交換するだけでもカスタムPC。今持ってるPCをいじるだけでもいいと伝えたい」(中島氏)。
上野氏は「1年前に構想してから、ずっと一緒に走っていただけて心から感謝している。カスタムPCで疑問があった時に聞ける相手がいることが一番いいことだと思う」と制度の意義を語った。
「インテルPCマイスター認定」が始まってまだ1年ほどで、認定カリキュラムも何度か実施されている。今後も定期的に行われるはずなので、カスタムPCに興味がある方、また自信がある方はぜひ挑戦してみていただきたい。