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まだ廃止しないでほしい。Windowsの「コントロール パネル」が非推奨に

 Microsoftが公開している「Windowsのシステム構成ツール」に関するページにおいて、「コントロール パネル」について非推奨とする文言が記載されていることが明らかとなった。

 コントロールパネルは長らくWindowsの一部として存在し、システムの時刻やハードウェアの設定、ネットワークの設定、言語などについて設定できるようになっている。しかしWindows 8でモダンUIが登場すると、頻繁にアクセスする設定の一部が、“よりモダンで合理化されたエクスペリエンスを提供する”「設定」アプリに移行した。

 コントロール パネルはあくまでも「互換性」を理由に残したとしており、そうでない限りは設定アプリの使用を推奨している。そのため、ページは「設定アプリを優先して非推奨の処理中です」という文言が記載された。

 なお、英文ページにある「deprecated」は、アプリケーションやソフトウェアの解釈としては「(廃止予定があるため)非推奨」になる。少なくとも今すぐ廃止したり削除されたりすることはないが、非推奨を経た後に廃止される可能性はある。

 しかし、Windows 10時代に「ペイント」が削除予定であったのにも関わらず、結果的に削除されずに後発の「ペイント 3D」が先に終了したことがあったと思うと、ユーザーの声によってはコントロール パネルが生き残り続ける可能性もある。

 ちなみに現在のWindows 11では、確かに設定の多くは設定アプリで可能だが、コントロール パネルでしか設定できない項目も少なくない。たとえばゲーム コントローラーや電源プランの詳細、ペンとタッチ、タブレットPCの設定、ユーザー アカウント制御(UAC)、(もはや死語に近いかもしれないが)スクリーン セーバーの設定辺りだ。「まずこれらの設定を移植してから非推奨をアナウンスしてほしい」と思うのは、筆者だけだろうか。

電源周りの挙動を細かく設定できるのもコントロールパネルのみだ
ゲーム コントローラーの設定。ちなみにこの設定、本来はコントロールパネルの「デバイスとプリンター」から呼び出せる一覧で、ゲーム コントローラーのアイコンの上で右クリックして表示される「ゲーム コントローラーの設定」で呼び出すものだが、Windows 11ではデバイスとプリンターをダブルクリックすると設定アプリにリダイレクトされるようになったため、アクセスしにくくなった。リダイレクト先のページにある「その他のデバイスとプリンターの設定」で、コントロールパネルに戻らなければならない。検索ボックスで「ゲーム コントローラー」と入力したほうが早い