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日本人のセキュリティ意識、調査国中最下位という結果

NPTにおける日本のスコア

 NordVPNは、同社がオンラインで実施しているセキュリティ意識に関するテスト「ナショナル・プライバシー・テスト(NPT)」の2024年の結果をとりまとめた。この結果によると、日本人のセキュリティに関する意識は調査国の中で最下位だったという。

 NPTは公開されているテストで、世界181カ国から数千人が参加。この中でもっとも回答が多かった31カ国に焦点が当てられている。テストは22の質問から構成されており、各質問に正答すると4.5%のスコアが得られる。そしてNPTスコアは毎日のデジタルライフ、プライバシー意識、デジタルリスク耐性の平均値を用いて算出される。2023年の日本の結果はワースト2位の55%という結果だったが、2024年は韓国と同じワースト1位(50%)に下落したという。

 NordVPNによれば、日本人の大多数が強力なパスワードの作成方法を知っている(92%)ほか、セキュリティアップデート適用による利点の理解(69%)、SNS上で共有すべきことを避けるべき機密データへの理解(87%)、アプリやオンラインサービスの利用規約を読むことの重要性について認識(45%)している。これらの項目は高い評価となっている。

 その一方で、ハッカーから身代金を要求されたときの対処法、フィッシング攻撃への対処法の回答スコアが50%と最も低く、銀行から預金引き出しに関する通知メールが突然届いた場合の対処法(51%)、AI技術を利用した詐欺の手口についての意識(47%)も低く、世界平均からもっとも離れていたという。さらに、AIを仕事で使う際のプライバシー問題を考慮している人はわずか5%、パスワードの安全な保管場所を知っている人もわずか19%に留まった。

 なお、世界的に見ても総スコアの平均は58%と、2023年の61%を下回っており、同社は「人々は長期的な安全性よりも目先の利益に焦点を当てるようになった」のが原因ではないかと指摘。オンラインで個人データを保護するための教育の必要性がますます高まっているとしている。

日本の参加者の優れている項目と課題項目