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Micron、帯域幅を向上させつつレイテンシを削減したメモリ「MRDIMM」

MRDIMM

 Micron Technologyは16日(米国時間)、既存のRDIMMと比較して帯域幅を高めつつレイテンシを削減するというサーバー向けメモリ「MRDIMM」を発表した。この製品はMRDIMMの第1世代にあたり、Xeon 6プロセッサと互換性がある。既に出荷を開始しており、2024年下半期には量産を予定している。

 AI推論やHPCアプリケーション向けに設計された製品で、既存のRDIMMと同じ信頼性/可用性/保守性、および機能とインターフェイスの互換性を維持。DDR5の物理的および電気的標準を採用しながら、実装8,800MT/sの転送速度により、既存の6,400MT/sのRDIMMと比較して帯域幅が39%向上。一方でレイテンシも40%削減できるという。

 高さは標準およびトールフォームファクタ(TFF)を採用し、容量は32GBから256GBまでをサポート。1U/2Uサーバーに好適という。TFFモジュールでは熱設計が改良されたことで、同じ電力とエアフローでDRAMの温度を最大20℃低下させることができ、32Gb DRAMダイを採用した製品では、16GbのDRAMダイを採用した製品と同等の電力を実現。メモリ集約型ワークロードのシステムの総エネルギーを改善させられる。

 なお、今回のMRDIMMはまだJEDECで標準化されておらず、あくまでも第6世代Xeonでのみ利用できる初期バージョンとなっている。JEDECが標準をリリースした際には、JEDEC準拠バージョンに対応する予定。