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EU、AIの開発/運用を規制する「AI法」が成立。世界初

ChatGPTで作成したイメージ

 EU理事会は21日(現地時間)、AIの利用を規制する世界初の法案である「AI法」を承認し、同法が成立した。来月には発効され、同法の規制は一部を除き2年後の2026年に適用される。

 AI法は、EUにおけるAI技術の開発と導入を促進し、同時に国民の基本的権利の尊重を確保することを目指した法案。リスクが高いほど規則が厳しくなっており、AI規制の世界標準になりうるものとなっている。同法は2021年に起草され、2023年12月に大筋合意、3月に欧州議会が可決した。

 AI法の主な内容として、リスクの高いAIシステムである認知行動操作やソーシャルスコアリングなどを行なうシステムはEUで禁止される。プロファイリングにもとづく予測的な警察活動や、生体認証データを使用して人々を分類するためにAIを利用することも禁止している。

 低リスクのAIシステムについては、非常に軽い透明性を確保する義務が適用される。同法は汎用AI(GPAI)モデルについても規定しており、透明性の確保が求められるほか、高リスクのものはより厳格な規制が課されるという。

 AI法に違反した企業には、前会計年度の世界年間売上高の割合またはあらかじめ決められた額のいずれか高いほうが罰金となる。ロイター誌によると、その額は750万ユーロ(約12億7,249万円)または世界売上高の1.5%から、3,500万ユーロ(約59億3,828万円)または世界売上高の7%となっている。