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縦長ではなくなった「Xperia 1 VI」ってどう?「Xperia 10 VI」とともに写真でチェック

Xperia 1 VI

 ソニーは、Xperiaシリーズの最新モデル2機種「Xperia 1 VI」と「Xperia 10 VI」を発表した。本稿では、それぞれの実機写真を紹介する。なお、それぞれの仕様などは関連記事を参照いただきたい。

Xperia 1 VI

 Xperia 1 VIは、従来までのXperia 1シリーズの大きな特徴となっていた、アスペクト比21:9のディスプレイから、一般的なスマートフォンとほぼ同等のアスペクト比19.5:9のディスプレイへと変更された。

 これに伴い本体サイズは74×162×8.2mmと、従来よりも縦は3mm短くなったが、横は3mm広くなった。実際に手にすると、横幅が従来モデルと比べてやや大きい印象を受ける。また、見た目の印象も、これまでの縦長ではなくなったことで、一般的なスマートフォンに近付いたように感じる。

 それでも、デザインは従来モデルから大きく変わっておらず、Xperiaらしさはしっかり伝わってくる。直線的に切り落とし、細かなラインが彫り込まれた側面フレームはつや消し仕上げで、背面ガラスはすりガラス風のフロスト加工を施している。派手に輝く筐体ではないが、高級感はしっかり残されており、背面ガラスのサラッとした手触りも好印象。

 重量はXperia 5 Vから5g増えて192gに増えているが、200gを切っていることもあって、そこまで重くは感じない。近年は重量が200gを超えるスマートフォンも増えているが、フラグシップモデルながら200gを切っている点はまずまずだ。

 カラーはブラック、カーキグリーン、プラチナシルバー、スカーレットの4色を用意するが、このうちカーキグリーンとスカーレットはSIMフリーモデルのみのカラーとなる。

左がXperia 1 VI、右がXperia 1 V。ディスプレイが一般的なアスペクト比となったことで、Xperia 1シリーズらしさが少し失われた印象だ
Xperia 1 VI(左)とXperia 1 V(右)背面の比較。これまでの細長い筐体という印象が薄れ、形状は一般的なスマートフォンに近付いている
下部側面
左側面。側面は従来同様の直線的なデザイン。マット処理で光沢感を抑え、細かなラインが彫り込まれている
上部側面
右側面
背面ガラスも従来同様に、すりガラス風のフロスト加工が施されており、サラッとした手触り
カラーは左からスカーレット、カーキグリーン、プラチナシルバー、ブラック。スカーレットとカーキグリーンはSIMフリーモデルのみのカラーとなる

 ディスプレイは、アスペクト比が変わっただけでなく、表示解像度も従来の4KからフルHD+へと落とされている。ソニーによると、トレンドの変化やクリエイターの動向、ユーザーヒヤリング、バッテリ持ちの改善といった観点から変更したとのことだったが、21:9の4KディスプレイはXperia 1シリーズの特徴でもあったため、少々残念に感じる。

 それでも、ディスプレイの発色は申し分なく、非常に鮮やかだ。また、フルHD+になったとはいっても、表示映像の精細感が大きく失われているとは感じなかった。今回は実際の見え方を確認する時間はなかったが、新機能「サンライトビジョン」により直射日光下の視認性が向上している点も魅力となるはずだ。

ディスプレイは、優れた発色性能は従来同様。表示解像度がフルHD+へと落とされたが、精細感が大きく失われたとは感じなかった
前面カメラは従来同様上部ベゼルに搭載。ディスプレイには切り欠きやパンチホールがない点はうれしい

 背面カメラは、上から順に超広角、広角、光学式望遠ズームの3眼仕様。光学ズーム対応の望遠レンズは光学ズームが85~170mmとより望遠側に広い領域をカバーするようになっており、その影響かカメラユニット部がわずかに大きくなっているが、大きな害な神尾違いはない。LEDフラッシュや声優先マイクの搭載なども従来モデルと同じだ。

背面カメラはXperia 1 V同様に、上から超広角、広角、光学式望遠ズームの3眼仕様
背面カメラ部の大きさや突起の高さはXperia 1 Vからわずかに大きくなった印象
左がXperia 1 Vの背面カメラ、右がXperia 1 VIの背面カメラ、並べるとXperia 1 VIのカメラがやや大きいとわかる

 カメラまわりでの、光学望遠ズームレンズと合わせて大きな変化となるのが、カメラアプリの刷新だ。従来まで「Photography Pro」、「Videography Pro」、「Cinematography Pro」の3アプリに分かれていた撮影アプリを、新しい「Camera」アプリに統合し、1つのアプリですべての撮影が行なえるようになった。

 Cameraアプリの標準設定のUIは、一般的なカメラアプリのUIに近く、直感的に撮影が可能という印象。また、静止画、動画、プロモードなど撮影機能の切り替えは、シャッターボタンしたのスライドバーを左右にスライドさせて切り替えられるため、こちらも扱いやすい。

従来までの静止画・動画撮影用の3アプリを1つに統合した「Camera」アプリを新たに搭載
シャッターボタン下のスライドバーをスライドさせることで撮影機能を切り替える
写真モード
動画モード
プロモード

 そして、撮影機能として新たに追加された、望遠レンズを利用した「テレマクロ」は、被写体から離れてマクロ撮影できるため、Xperia 1 VI本体の影が被写体に落ちづらい点がなかなか便利だ。

 ただ、ピントはマニュアルで合わせる必要がある。スライドバーを上下しながらピントを合わせるのは少々面倒で、気楽に撮影できるものではない印象。とはいえ、本来マクロ撮影はマニュアルでピンポイントにピントを合わせながら撮影するもので、そういう意味では本格的な撮影機能とも言えるだろう。

新たに搭載された「テレマクロ」機能は、そのほかの項目に用意されている。ここでは、望遠レンズの4,800万画素高画素撮影機能やボケ動画撮影機能、ライブ配信機能なども用意している
テレマクロ撮影時はマニュアルフォーカスとなる
このようにスライドバーでピントを合わせる必要があるが、本格的なマクロ撮影が可能という印象

 物理ボタンは、従来同様に右側面に上からボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタン、シャッターボタンが並ぶ。このうちシャッターボタンは大型化されていることもあって指掛かりがよく、扱いやすくなったと感じた。

 ポート類は、下部側面にUSB Type-C、上部側面に3.5mmオーディオジャックを配置。また下部側面にはSIMカードトレイが用意され、Nano SIMを1枚とmicroSDカードを同時に装着できる。

物理ボタンは右側面に集約。上(写真では右)から順にボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタン、シャッターボタン。シャッターボタンは従来より大型化され扱いやすくなった
下部側面にはUSB Type-CとSIMカードトレイを配置
3.5mmオーディオジャックは上部側面に搭載
SIMカードトレイにはNano SIMを1枚装着できる
SIMカードトレイ裏にはmicroSDカードを装着可能
純正カバー「XQZ-CBEC」。本体と同じ4色を用意
ストラップホールが用意され、ストラップを装着可能
背面のスタンドを開くと縦置き、横置きできる
Xperia 1 VIにXQZ-CBECを装着した様子

Xperia 10 VI

 Xperia 10 VIは、Xperia 10 Vと同じアスペクト比21:9のディスプレイを搭載していることもあり、本体サイズは変わっていない。デザインも、側面フレームはわずかにカーブを取り入れるなど、Xperia 1シリーズと比べると柔らかい印象だ。

 ただ、背面側を見ると、カメラが2眼仕様となったことで、印象が変わっている。カメラユニット部分が小さくなったことに加えて、レンズ部のみが黒くなったことでよりレンズが目立つようになった。どちらのデザインがいいかは好みとは思うが、個人的にはレンズ部分が目立つようになった10 VIのほうが好みだ。

 重量は10 Vから5g増えたが、164gと比較的軽量で、実際に手に持ってみてもかなり軽快に持てる印象だ。カラーはブルー、ブラック、ホワイトの3色を用意。

 ポートは、下部側面にUSB Type-C、左側面にSIMカードトレイ、上部側面に3.5mmオーディオジャックをそれぞれ配置。SIMカードトレイは、表にNano SIM、裏にmicroSDカードを装着可能。物理ボタンは右側面で、上からボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタンが並ぶ。

Xperia 10 VI
ディスプレイは、10 Vと同じアスペクト比21:9、フルHD+表示対応の6.1型有機ELを採用
裏面。本体デザインは従来モデルをほぼ踏襲している
左がXperia 10 VI、右がXperia 10 V。カメラが2眼仕様となったことで、デザイン的な印象も変わっている
下部側面にはUSB Type-Cを配置
左側面にはSIMカードトレイを配置
上部側面には3.5mmオーディオジャックを配置
右側面
カメラは2眼仕様で、上が16mm超広角レンズ、下が26mm広角レンズ。広角レンズでは撮像素子の中央部分をクロップし52mm相当の無劣化撮影も可能
カメラ部はわずかに突起している
物理ボタンは上(写真では右)からボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタンが並ぶ
SIMカードトレイは、表にNano SIM、裏にmicroSDカードを装着できる
カラーはホワイト、ブラック、ブルーの3色を用意
純正カバー「XQZ-CBES」。本体と同じ3色を用意。ストラップホールが用意されストラップを装着可能
Xperia 10 VIにXQZ-CBESを装着した様子
背面スタンドを開くと、縦置き、横置きが可能