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レノボが「デバイスたちの卒業式」開催。卒業を次世代につなぐサステナビリティへの取り組み

 レノボ・ジャパン合同会社は13日、「デバイスたちの卒業式」と題して、同社のサステナビリティへの取り組みなどを紹介するイベントを開催した。会場には卒業生となる20の同社製デバイスも並べられた。

 冒頭では、同社代表取締役社長の檜山太郎氏が登壇。レノボでは、PCをはじめとした数多くのデバイスを送り出しており、2023年だけでも270万台ものデバイスが送り出されたという。その上で、送り出されたデバイスたちは、ユーザーに仕えて、何年も働いてサポートし、いずれは役目を終えて卒業していくが、このタイミングは環境問題やサステナビリティの点でメーカーとしても重要になりつつあると述べた。

檜山太郎氏

 卒業したデバイスは、そのまま次のユーザーの元で再び使われる場合もあれば、再生可能な部品が取り出された使われる、素材となって再生された使われるなど、さまざまな進路で次のデバイスへとつながっていく。こういった循環を支える仕組みとして、同社では機器買取サービス(Asset Recovery Sevices、ARS)などを展開。環境を保護するためにも大切な取り組みだと考え、注力しているという。

 その上で、こういった次の進路が決まる瞬間はデバイスにとってはドキドキすることかもしれないが、今回の卒業式では、がんばってくれたデバイスたちに感謝を伝え、活躍を称えたいと語った。

卒業式に出席したデバイスたち。PCやキーボードなど種類はさまざま

 イベントでは実際の卒業式にならって、檜山氏が卒業するデバイスに向けて卒業証書を授与。卒業生代理として、タレントの村重杏奈氏が登壇して証書を受け取った。さらに、村重氏は「地球環境を考える在校生」として送辞も述べた。

 卒業式という少し変わった形式でイベントを実施した点について聞かれると檜山氏は、同社ではサステナビリティや環境問題に対するさまざまな取り組みを進めているが、伝えるのが難しいところがあり、今回はデバイスを主役に置くことで、多くの人に興味を持ってもらい、活動を広めていく狙いがあったと説明した。

卒業証書の授与も行なわれた
村重杏奈氏

設計から使用後まで、ライフサイクル全体でサステナビリティを考えた取り組みを実施

 イベントでは、同社サービスセールス事業統括本部長の吉田尚弘氏による、サステナビリティに関する取り組みについての説明も行なわれた。

吉田尚弘氏
2030年までの中間目標
製品ライフサイクルのあらゆる段階でサステナビリティへの取り組みを実施する循環型アプローチ

 コンピューティングパワーがあらゆる場面で活用されるようになったことで、世に出るデバイスの数は飛躍的に増え、使用される場所や消費電力も増加の一途を辿っている。こういった状況において、サステナビリティへの取り組みは企業における経営課題になっているという。

 同社では、2050年までのネットゼロ(温室効果ガス排出の実質的ゼロ)達成に向け、2030年までの中間目標として顧客のビジネスの環境負荷を下げることを掲げており、直近では、2025/26会計年度までにすべてのPC製品で何らかのリサイクル素材を使用することなどを目指している。これに対し、製品の設計、製造、使用時、引退(使用後)の製品ライフサイクルのあらゆる段階でサステナビリティへの取り組みを実施する循環型アプローチをとっていると説明した。

リサイクル素材を筐体や部品に採用
低温はんだ技術。自社以外の活動でも使えるよう、パートナーに対して無償で公開している
プラスチックフリーパッケージ
パッケージでの資源消費も削減している

 設計や製造の段階では、筐体へのリサイクル素材の採用比率の拡大や、自社開発の低温はんだ技術による製造エネルギー節約などを図る。竹由来の素材やテープレスの外装によるプラスチックフリーパッケージの採用なども進めている。

 使用時の段階では、PCにおける消費電力の半分以上を占めるディスプレイに対してComputer Visionと呼ばれる技術を導入。WebカメラとAIを組みあわせ、ユーザーが見ていないときは輝度を下げるなど、ユーザー体験に影響を与えず節電を行なう。また、サーバーの消費電力削減につながる直接液冷技術Neptune、デバイスから発生するCO2排出量をオフセットするCO2オフセット・サービスなども展開している。

 引退(使用後)の段階では、機器買取サービス(Asset Recovery Sevices)を展開。他社製品も含め、PCなどのハードウェア資産をレノボが回収し、国際基準のNIST 800-88に則ったデータ消去などを実施した上で、再利用やリサイクルを行なうものとなっている。

 吉田氏は、製品ライフサイクル全体を通じてサステナビリティを最大限追求するためのさまざまな取り組みを進めており、今後も継続して実施していくと述べた。

ディスプレイの消費電力を抑えるComputer Vision
サーバーの電力効率を改善する直接液冷技術Neptune
CO2オフセット・サービス
機器買取サービス

 そのほかイベントでは、檜山氏と村重氏によるトークセッションも行なわれた。レノボでの取り組みに対して村重氏は、サステナビリティについては1人で取り組むだけでは限界があり、周りに伝えていく必要があるといい、身近なところにサステナブルがあることを広げていきたいと語った。

檜山氏と村重氏によるトークセッションも行なわれた