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【TGS2023】新型マザーボードやSSDの巨大ヒートシンクも。ホワイトカラー推しのMSIブース
2023年9月22日 16:47
「東京ゲームショウ2023」が、9月21日から24日までの4日間、幕張メッセにて開催されている。本稿ではMSIブースの出展内容をお伝えする。
同社は各種PCパーツにノートPC、モニターやゲーミングデバイスなど幅広く展開しており、ブースにはそれぞれの最新機種が並べられた。ブース中央にはイベントが開けるステージが用意されており、展示物はブースの隅の方に固められている。人が増えるとかなり窮屈な感じになるが、なかなか面白い出展物が見られる。
ブース内でひときわ目を引くのが、ホワイトカラーのコーナー。ここだけライティングが明るく、同社が展開するホワイトカラーの製品を集めてある。ただ白いものを集めただけかと思いきや、ここにはいくつか新製品が並んでいる。
1つはビデオカード。「GeForce RTX 4070 GAMING X SLIM WHITE 12G」は、ただのホワイトバージョンではなく、既存の製品(「GeForce RTX 4070 GAMING X TRIO 12G」と思われる)を小型・軽量化したモデルとなっている。
具体的には、カードの長さが約3cmほど短くなり、重量は約200g軽量化された。これにより、省スペースなケースに導入しやすくなるとともに、昨今のビデオカードの重量増加によるビデオカードやスロットへの負荷を軽減するとしている。
担当者によると、サイズを縮めるためにファンが少しサイズダウンし、冷却性能を維持するために回転数が200rpmほど高くなっているという。それでもケースに入れてしまえばファンノイズは十分に静かなレベルだとしている。
こちらは既存製品を置き換える形で販売され、以降は製品名に「SLIM」と入った小型軽量版が流通する予定。会場には「GeForce RTX 4080 GAMING X SLIM」、「GeForce RTX 4070 Ti GAMING X SLIM WHITE 12G」も展示されており、こちらも既存製品を置き換える展開となるそうだ。
なおホワイトモデルでは、拡張スロットカバーに2重に取り付ける形のサポートステイもホワイトのものが付属するほか、8ピン×2を12VHPWRに変換するケーブルもホワイトのものが同梱される(従来はブラックだった)。
そのホワイトカラーのビデオカードが装着されたデモ用PCは、BTOメーカーのSTORMが販売予定の「Powered By MSI」の製品。ケースは左前方がピラーレスの「MAG PANO M100R PZ WHITE」で、単体販売は行われないSTORM専用ケースとなるそうだ。
このケースは背面コネクタに対応しており、背面コネクタ採用マザーボードと組み合わせることで、内部から見えるケーブルを削減。それによりホワイトの内部カラーリングをより引き立てるデザインになっている。マザーボードは同社初の背面コネクタコンセプトを採用したものだという。
実際に背面(右サイド)を開いて見せてもらうと、ほぼ全ての端子が背面から配線できるようになっている。見た目にスマートなだけでなく、BTOメーカーが組み立てる際にも作業効率が上がるのだという。
あとは同コーナーにさりげなくかけてあったヘッドセットも未発売のものだそうで、有線/無線両対応でUSB Type-Cで充電式、かつホワイトカラーとなっている。
それ以外の出展は、ホワイトのコーナーとはステージを挟んだ対岸にまとめられている。ここにはMSIの新製品を集めて作られた自作PCが置かれており、CPU、メモリ、SSDを除いて全てMSI製品で固められている。
マザーボードはインテルの次世代CPUに対応する「MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI」(今回搭載されているCPUはCore i9-13900K)。Wi-Fi 7対応で、MAGシリーズでは初めてツールレス対応のM.2スロットを採用している。
またケースはExtended ATXにも対応の「MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW」を使用。こちらは9月22日発売で、展示されているブラックとホワイトの2色展開となる。ビデオカードを水平/垂直のどちらでも設置できるほか、アドレサブルRGB LEDを内蔵したサポートステイも付属する。ちなみに前面右側にはMSIのドラゴンマークが入っているが、ダークトーンの色彩で目立たない。
発売前の情報としてはもう1つ。同社はPCI Express 5.0接続のM.2 SSDの発売を予定しているが、それに装着される大型ヒートシンクを紹介している。本体は最大12,000MB/sという超高速になるそうだが、実物はなく、ヒートシンクのみ展示している。同社自慢の冷却システムを披露したいのだろう。
そのヒートシンクは、従来のM.2 SSD用ヒートシンクよりかなり背が高く、3本のヒートパイプを2段の高さにずらしてフィンを装着している。フィンの面積を広げることで冷却能力を高めるだけでなく、物理的な高さを上げることでケース内のエアフローを利用し、より効率的に放熱するのだという。
実際の製品は、このヒートシンクをSSD本体に取り付け、さらに「SPATIUM」と書かれたプレートがかぶせられた状態で販売される。同社はこのヒートシンクを採用することで、SSDの温度を最大20℃下げられるとしている。
このほかにも発売されたばかりの製品や、ノートPCの冷却システムを紹介するものなど、様々なものが展示されている。同社の最新製品を手に取ってみたいという方は、ブースを訪れてみるといいだろう。