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「Xperia 5 V」発表。Snapdragon 8 Gen 2搭載で一回り小さく

Xperia 5 V

 ソニーは、6.1型ディスプレイ搭載スマートフォン「Xperia 5」シリーズ最新モデル「Xperia 5 V」を発表した。日本を含むワールドワイドで発売を予定。発売時期については、現時点では未発表。

 Xperia 5 Vは、2022年に発売された「Xperia 5 IV」の後継となる。従来同様に、現行フラグシップ「Xperia 1 V」の特徴的な機能を、一回り小さな筐体に詰め込んだモデル、という位置づけとなる。

 本体デザインは、メタルフレームにガラスを組み合わせたフラットなデザイン、という点では従来から大きく変わっていないが、フレームは直線的なデザインに変更された。

 前面および背面ガラスには米Corning製強化ガラス「Gorilla Glass Victus」を採用することで、従来より強度が高められている。カラーはブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色で、いずれも光沢感を抑えたマット調のフロスト加工が施される。

 ディスプレイは、フルHD+(1,080×2,520ドット)表示、リフレッシュレート最大120Hz、HDR表示対応の6.1型有機ELを採用。動画などの視聴時にフレームごとの輝度や階調を動的に解析し色の再現性を最適化する「リアルタイムHDRドライブ」も引き続き対応しているが、Xperia 5 VではXperia 1 V同様に、HDR10に加えHLG(ハイブリッド・ログ・ガンマ)にも対応している。

 サイズは68×154×8.6mm。従来モデルと比べると幅が1mm、厚さが0.2mm増えたのに対し、奥行きは2mm短くなっている。

 搭載SoCはSnapdragon 8 Gen 2で、RAMは8GB、内蔵ストレージは128GBまたは256GB。外部メモリとして最大1TBのmicroSDカードも利用できる。また、熱対策として熱拡散シートを従来と比べて体積40%増量している。ただし、重量は182gと従来モデルから10g重くなった。

 5G通信はSub 6のみ対応し、SIMはNano SIMとeSIMのデュアルSIM仕様。無線LANはIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6E)準拠。生体認証機能は電源ボタン一体型の指紋認証センサーを搭載。接続コネクタはUSB Type-Cと3.5mmオーディオジャックを用意。防水防塵仕様はIP65/68準拠。

 内蔵バッテリ容量は従来同様5,000mAhだが、ディスプレイまわりをはじめとした独自技術による省電力化とQualcommとの協業による最適化によって約20%の消費電力削減を実現。朝から晩まで利用しても約50%のバッテリ容量が残るという。3年間劣化しにくい仕様で、30分間で約50%の容量を充電できる急速充電や、ワイヤレス充電、おすそわけ充電機能も引き続き対応する。

【表1】Xperia 5 Vの主な仕様
SoCSnapdragon 8 Gen 2
ネットワーク仕様5G Sub-6
RAM/内蔵ストレージ8GB/128GBまたは256GB
外部ストレージ最大1TB microSD
ディスプレイ6.1型有機EL、フルHD+(1,080×2,520ドット)、アスペクト比21:9
リアルタイムHDRドライブ、リフレッシュレート最大120Hz
背面カメラ・超広角
16mm、1/2.5型Exmor RS for mobile、1,200万画素、120fps AF
・広角
24mm、光学式手ブレ補正、1/1.35型Exmor T for mobile フルアスペクト画素数5,200万画素、有効画素数4,800万画素、記録画素数1,200万画素、120fps AF
前面カメラ1/2.9型Exmor RS for mobile、1,200万画素
対応SIMNano SIM+eSIM
オーディオフロントステレオスピーカー「フルステージステレオスピーカー」(新型アンプ)
3.5mmオーディオジャック
DSEE Ultimate/360 Reality Audio/360 Reality Audio Upmix/Music Pro
防水・防塵IP65/68
生体認証機能電源ボタン一体型指紋センサー
外部ポートUSB Type-C、3.5mmオーディオジャック
バッテリ容量5,000mAh、30分50%充電(30W充電器利用時)、3年劣化しにくい
ワイヤレス充電対応
サイズ/重量68×154×8.6mm/182g
カラーブラック、プラチナシルバー、ブルー
正面。ディスプレイはフルHD+(1,080×2,520ドット)表示、リフレッシュレート最大120Hz、HDR表示対応の6.1型有機ELを採用
背面。背面ガラスはCorning製強化ガラス「Gorilla Glass Victus」を採用し強度を向上。マット調のフロスト加工が施される
下部側面。USB Type-CとSIMカードトレイを配置
左側面。側面フレームは直線的なデザインとなった
上部側面。3.5mmオーディオジャックを配置
右側面。ボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタン、シャッターボタンを配置
カラーはブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色
ブラック
プラチナシルバー
ブルー
独自の省電力化とQualcommとの協業により消費電力を約20%削減し、朝から晩まで利用しても約50%のバッテリ容量が残るスタミナを実現

 背面カメラは、16mm超広角、24mm広角の2眼仕様となり、望遠レンズは省かれている。ただ、いずれも1 Vの背面カメラと同じ仕様となっている。

 24mm広角レンズには、Xperia 1 Vの広角レンズと同じ、フルアスペクト画素数5,200万画素、有効画素数4,800万画素、記録画素数1,200万画素、1/1.35型の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」を採用。センサーの4ピクセルを1ピクセル相当として利用するピクセルビニング技術を活用するとともに、高速重ね合わせなどの画像処理技術を組み合わせることで、低照度環境でも圧倒的な画質の写真が撮影できる。

 16mm超広角レンズは、従来同様の1/2.5型の1,200万画素センサーとの組み合わせとなる。2つのレンズともZeiss T*コーティングが施される。

 その上で5 Vでは、2眼仕様ながら3眼仕様に近い撮影機能を用意している。

 24mmレンズでの撮影時には、ピクセルビニング技術によりセンサー全体で1,200万画素相当として利用。それに対し48mm以上の撮影時には、イメージセンサーの中央部分をクロップし1,200万画素相当のセンサーとして利用する。これにより、16mm、24mm、48mmの3眼カメラと同等の撮影を可能にしている。

 ソニーによると、48mmの撮影時にはセンサー中央付近の1,200万画素の情報をそのまま利用するため、デジタルズームのような画質劣化が発生しないという。また、センサーを1,200万画素相当でクロップしても、大型センサーの採用により5 IVの60mm望遠レンズのセンサーよりもピクセルピッチが約10%大きくなり、より多くの光を取り込め、画質も高まっているとのこと。

 ズーム操作時には、16~24mmのズームは16mmレンズでのデジタルズーム、24mm~48mmまでは24mmレンズでセンサーをフルに使ったデジタルズーム、48mm以上は24mmレンズでセンサーを1,200万画素相当にクロップした状態でのデジタルズームとなる。最大倍率は6倍の144mm。

 また、ボケ機能が進化し、一眼カメラのような大きくなめらかなボケで印象的なポートレート撮影が可能となっている。AIによる深度推定で被写体と背景の境界線の精度を高め、被写体からの前後距離に応じた自然なボケ具合を再現する。この進化したボケ機能は、1 Vにもアップデートで搭載予定。

背面カメラは超広角・広角レンズの2眼仕様となり、望遠レンズが省かれた
広角レンズに有効画素数4,800万画素、記録画素数1,200万画素の1/1.35型「Exmor T for mobile」を採用。センサーの大型化と高速化重ね合わせ処理で低照度環境でも圧倒的な画質の写真が撮影可能
広角レンズで2倍(48mm)撮影時に、センサー中央部をクロップし1,200万画素センサーとして利用することで、2眼仕様ながら3眼カメラ相当として撮影できる
2倍撮影時でも画質が劣化せず、Xperia 5 IVの望遠レンズよりも高画質な撮影が可能

 動画撮影機能は1 Vとほぼ同等。ピクチャープロファイル「S-Cinetone for mobile」や「Creative Look」、カメラ側に搭載下モノラルマイクでの録音、製品レビュー用設定、ライブ配信機能、外部モニター機能などに対応する。

 そして1分以内で簡単にVlog作成が可能なアプリ「Video Creator」を新たに搭載。動画や静止画など最大99クリップを取り込むだけで、簡単にVlog動画を自動作成できる。動画素材として4K/120fps動画も利用可能で、高品質なVlog動画を作成可能。

 また、あらかじめ登録されている12曲をBGMとして利用する場合には、それぞれの曲のビートに合わせて動画や静止画を切り貼りしてVlog動画が自動作成されるため、誰でも手軽にVlog動画を作成できるとのこと。このVideo Creatorは、1 Vにもアップデートで搭載予定となっている。

 このほか、フロントステレオスピーカー「フルステージステレオスピーカー」が進化。新型アンプを搭載することで、従来再現できていなかった楽器や声の強い音をしっかり再現できるようになった。また、アンプの雑音低減と高精細化で音のクリアさや解像感をアップ。さらに、新型アンプに合わせた最適化で、低音域で100%以上、中音域で10~20%音圧が高まり、より豊かなサウンドが再生可能になったという。

 周辺機器としては、縦置きにも対応する背面スタンドを備える専用カバー「Style cover with stand for Xperia 5 V」が用意される。

1分以内で簡単にVlog作成が可能なアプリ「Video Creator」を新たに搭載
動画や静止画を最大99クリップ選択し、BGMを設定するだけでVlog動画を自動作成
フロントステレオスピーカー「フルステージステレオスピーカー」は新型アンプを搭載。音圧を高め、よりクリアで迫力のあるサウンドを再生可能に
周辺機器として販売される専用カバー「Style cover with stand for Xperia 5 V」
背面スタンドは縦置きにも対応