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auスマホ、Starlink衛星との直接通信に2024年内に対応へ

 KDDI株式会社は、auスマートフォンとStarlinkの衛星との直接通信サービスの提供に向け、Space Exploration Technologies(SpaceX)と新たに業務提携を行なうと発表した。サービスは2024年内にも提供開始予定。まずはSMSなどのメッセージ送受信からスタートし、音声通信やデータ通信についても順次対応を進めていくとしている。

 今回の業務提携により、auスマートフォンと衛星との直接接続を実現し、空が見える状況なら、5GやLTEが圏外のエリアでも通信が可能になるという。既存の携帯電話の周波数帯を使用するため、現在利用しているauスマートフォンでもそのまま衛星通信でき、これまでカバーが困難だった山間部や島しょ部などを含め、日本全土にauのサービスエリアを拡張できるとしている。

 StarlinkはSpaceXが提供している衛星通信サービスで、上空約550kmの低軌道衛星を介したインターネット通信を実現する。KDDIとSpaceXではこれまでも、au基地局のバックホール回線としてのStarlinkの採用(2021年9月)、法人および自治体向け衛星通信サービス「Starlink Business」の提供(2022年10月)など、協業を進めてきた。

 KDDIの4G LTEの人口カバー率は99.9%を超えているが、日本国土は16,000以上の山々、14,000以上の島々を有しており、国土面積に占める可住地面積率は33%と小さく、地理的条件により基地局の設置が困難な場所が存在。このため国土の4G LTE面積カバー率は66.6%に留まる。

 衛星通信が可能になることで、日本のどこにいてもつながるようになるほか、家族や友人との連絡手段、または緊急時の連絡手段としての活用が見込まれる。