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AMD、シングルスロットのワークステーション用ビデオカード。2.3倍のAI性能

Radeon PRO W7500

 米AMDは8月3日(現地時間)、シングルスロットのワークステーション用ビデオカード「Radeon PRO W7500」、「Radeon PRO W7600」を発表した。価格は前者が429ドル、後者が599ドル。

 TSMC 6nmで製造されるRDNA 3アーキテクチャを採用した最新モデルで、RDNA 2アーキテクチャの「Radeon PRO W6600」(649ドル)を低価格化/細分化した。ピークの単精度浮動小数点(FP32)性能はW7500が12TFLOPS、W7600が20TFLOPSとなっている。

 SPECviewperf 2020におけるベンチマークで、W7500はW6600と比較して平均83%程度の性能だが、消費電力が130Wから70Wへ大きく減少。一方でW7600はW6600と同じ消費電力で、平均19%高速としている。

Radeon PRO W7600
同時発表されたW7500とW7600
それぞれRadeon PRO W6600の後継でより細分化した

 その一方でDisplayPortのバージョンが1.4から2.1へとなり、UHBR 10をサポートすることで38.7Gbps転送を達成し、DSCを駆使すれば8K/120fpsもしくは10K/60fps、非圧縮で6K/60fpsを達成できるとしている。

 さらに、RDNA 3の特徴でもある複数のビデオストリームの同時エンコード/デコード、最大8K/60fpsのAV1エンコードが利用可能。CUあたり2基のAIアクセラレータを搭載することで2.3倍のAI性能を達成し、レイトレーシング性能も50%改善したとしている。

RDNA 3採用のメリット
W6600との性能比較
DisplayPort 2.1の採用

 競合としてNVIDIAのT1000およびRTX A2000を挙げており、同価格帯でより高い性能を達成できるとしている。

競合との性能比較

 Radeon PRO W7600は28CUで、FP32性能は12TFLOPS、Total Board Powerは70W。補助電源は不要。

 Radeon PRO W7600は32CUで、FP32性能は20TFLOPS、Total Board Powerは130W。PCI Express 6ピンの補助電源を利用する。

Radeon PRO W7500の仕様
Radeon PRO W7600の仕様
今秋に一部RDNA 3モデルでROCm対応へ
Radeon PRO W7000シリーズのラインナップ