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ゲーム感覚でロボットのAIを訓練できる「Alexa Arena」

 Amazonの研究チームは3月2日(現地時間)、ゲーム感覚で自律ロボットのAIを訓練できるプラットフォーム「Alexa Arena」を公開した。

 AIの最終的な目標は自律型ロボットの実現だが、自律型ロボットの実験は限られた環境でテストされているため、多様な環境に適合できない問題があった。

 この問題を軽減するために、シミュレーションプラットフォームが提唱されているが、人間が対話することを前提に設計されておらず、データ収集プロセスに費用と時間がかかることが多い。また、同じクラス内でも可変性が制限されており、過剰なエンジニアリングが必要だった。

 こうした問題を解決するため、データの収集はゲーミフィケーション(ゲーム感覚でかつ自然言語で対話でき)で行なわれ、視覚的な観察に基づいて推論する必要があるとし、Alexa Arenaを開発したという。

 Alexa Arenaはゲームのようなデザインで、タスクを誘導するUIの要素や、魅力的な視覚効果を備えている。オブジェクトと状態遷移もバリエーションに富んでいて、さまざまなミッションが用意されている。

 Alexa ArenaのベースコードはGitHubで提供されており、AWS EC2インスタンス上で実行するためのチュートリアルも用意されているが、実行ファイルそのものは公開されておらず開発者に問い合わせる必要がある。また、現時点では非商用目的でのみ利用可能となっている。