ニュース

Microsoft、Arm版Windows開発者向けミニPC。国内でも発売

Windows Dev Kit 2023

 Microsoftは24日(米国時間)、Armネイティブアプリの開発環境を提供する「Windows Dev Kit 2023」の販売を開始した。同社が5月に「Microsoft Build」にて予告していた「Project Volterra」が実際に発売されたかたち。日本を含む8カ国を対象に提供を開始しており、価格は9万9,880円(執筆時点では在庫切れ)。

 SoCにSnapdragon 8cx Gen 3を搭載し、開発者はArmネイティブなWindowsアプリ開発をより簡単かつ効率的に行なえる。QualcommのNeural Processing SDKを利用して、NPUを活用した高度なAI機能もアプリに実装でき、ユーザー体験を高められるとしている。メモリは32GBのLPDDR4x、ストレージは512GBのNVMe SSDを内蔵しており、OSはWindows 11 Proを備える。

 本体サイズは196×152×27.6mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトで、重量は960gと軽量。インターフェイスには、USB 3.1 Type-C×2、USB 3.1×3、Mini DisplayPort、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1などを装備し、4K/60Hz×2を含めた最大3画面同時出力にも対応する。

SoCにはSnapdragon 8cx Gen 3を搭載
背面

 あわせて、Armネイティブアプリ開発に向けたツールチェーンの提供も進めており、Arm上でネイティブ動作し性能を劇的に改善したVisual Studio 2022 17.4や、x64版とArm64版との差を縮めた.NET7などを展開中。なお、現時点ではプレビュー版となっている。

 そのほか、同社製アプリのMicrosoft Teams、Microsoft 365、Edge、Defender for Endpoint、OneDriveや、Adobe Photoshop、ZoomといったサードパーティアプリについてもArmネイティブへの移植を進めている。