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Intelの半導体製造、独立化をさらに推進

 Intelのパット・ゲルシンガーCEOは、10月11日付けで、社外の顧客企業とIntelの製品ラインに「社内ファウンドリ事業モデル」を適用すると全従業員宛に通達した。

 Intelは現在「IDM 2.0」と呼ばれるファウンドリビジネスの戦略に取り組んでいるが、外部の顧客企業に対して取り組みを強化するだけでなく、Intelの製品ラインへも同様に社内ファウンドリ事業モデルを採り入れる必要があるとした。この取り組みは、企業としての考え方と運用の仕組みを大きく進化させ、IDM 2.0の潜在的な可能性を最大限に引き出すという。

 社内ファウンドリ事業モデルを導入することで、Intel製品グループはインテル・ファウンドリ・サービス(IFS)を利用する社外の顧客と同じ立場になる。逆に、社外の顧客もIntel製品グループと同じ立場になるという。導入に伴い、事業の財務モデルを構築し、財務運用の透明性を高めつつ、クラス最高のファウンドリ性能を推進する。加えて、IDM 2.0アクセラレーション・オフィスを設立し、この事業モデルを推進していく。

 導入により事業部門と設計/製造チームの間に、プロセス、システム、ガードレールの一貫したラインが確立され、説明責任とコストがリアルタイムで意思決定に反映され、現行モデルに存在する構造的な非効率的なポイントを特定し、問題に対処できるようになる。

 たとえばIntel事業部門と設計チームが製造工程に新しい手法を取り入れた場合は、収益に対する潜在的な影響の可能性までも考慮できるようになる。一方で製造チームは、実際のコストと工場の生産容量への影響範囲に基づいて要求を評価できるようになる。これによりコスト効率や透明性を高め、工場の製造力の最大化、コスト削減、設計サイクルの短縮が実現するとしている。