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カワノルシアがふ~どポイズン撃破! 誰も予想しえなかった驚愕のふ~ど対策! ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022 第5節 Day1レポート

SFL: Pro-JP 2022 第5節 Day1会場全景

 10月7日20時より「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022(以下SFL 2022)」の第5節 Day1が開催された。本節リーグ戦の模様は全てYouTubeやTwitchなどのプラットフォームでライブ配信されている。実況はお馴染みのアール氏だが、いつもお馴染みの解説、ハメコ。氏は本日、体調不良でお休みとなっており、代役として、なない氏が解説を担当することとなった。

 なお、ハメコ。氏の容態については、自身のツイートによると、ちょっと発熱があったため、大事を取ってのお休みとしており、来週からは元気な姿を見せてくれるようだ。

 今回代役を務めるなない氏(@nanai1025)は、SFL 2022開幕前に実施された「Twitterスペースインタビュー」にてMCを務めるなど、CAPCOM公式大会やRAGE、CygamesCup、ポケモンユナイト公式大会などでも活躍する専業eSportsキャスター。ストリートファイターVの高ランクプレイヤーでもあり、自身のYouTube配信ではゲーム実況なども行なっている。

 本日の見所はMATCH 2、現在のトップ2強、Good 8 Squadと名古屋OJA BODY STAR Mildomによる直接対決だろう。現状、無敗のGood 8 Squadがトップを独走、2位の名古屋OJA BODY STAR Mildomとは30ポイントの差となっているが、もしも名古屋OJA BODY STAR Mildomが直接対決を制すればその点差は一気に縮められ、結果次第では逆転の目もある重要な組み合わせだ。ここでアウェイの名古屋OJA BODY STAR Mildomがどのような事前オーダーを提示し、対するホームのGood 8 Squadはどのような手を打つのか。戦略面でも試合内容でも楽しめる一戦であることは間違いない。

 MATCH1についても、現在7位と苦戦を強いられている前年度チャンプ、v6プラス FAV gamingと、ひぐちやネモが好調で現在4位のSaishunkan Sol 熊本との一戦でこちらも注目度は高い。v6プラス FAV gamingにとっては、ここが踏ん張りどころの一戦と言えるし、Saishunkan Sol 熊本にとっては上位定着を目指す重要な一戦といえ、両チームにとって負けられない戦いだ。

 ということで第5節 Day1、ホームのv6プラス FAV gaming VS アウェイのSaishunkan Sol 熊本の第1試合と、ホームのGood 8 Squad VS アウェイの名古屋OJA BODY STAR Mildomの第2試合の模様をレポートしていこう。なお、今回も配信内容については、アーカイブが公開されており、後からでも自由に閲覧できる。また、本文中の選手名については敬称を略している。

SFL: Pro-JP 2022 第5節 Day1
ストリートファイターリーグ:Pro-JPには、マウスコンピューターがスポンサーしている。eスポーツを始めたい人向けの、同社のお勧めのマシンは、Windows 11 Home第12世代プロセッサとGeForce RTX 3060搭載のデスクトップPC「G-Tune HM-BJ(JeSU公認PC) [ Windows 11 ]|n」、モニターはリフレッシュレート240Hz入力・高速応答速度0.4ms対応の「iiyama G-MASTER GB2590HSU-2」だ ※大会で使用しているマシンとは異なります
実況はアール氏、解説は体調不良でお休みのハメコ。氏に代わり、なない氏が務める。なお今夜のなない氏の解説だが、試合中も非常に細かい説明を随所に入れてくれており、ハメコ。氏に勝るとも劣らない見事な解説振りだった
SFL 2022ではハッシュタグ「#SFリーグ」を付けてTwitterでつぶやくことで、配信時に実況のアール氏にツイートを読まれる場合があるほか、会場のバックに厳選したツイートが流される演出も用意されている

sakoメナトと鶏めしダルシム! がv6プラス FAV gamingを救う!

 1試合目はホームがv6プラス FAV gamingで、出場メンバーはsako、ときど、ボンちゃん、鶏めし。対するアウェイはSaishunkan Sol 熊本で、出場メンバーはネモ、ひぐち、Shuto、YHC-餅。アウェイとなるSaishunkan Sol 熊本の事前オーダーは先鋒がひぐちのガイル、中堅がYHC-餅のダルシム、大将はネモのユリアン、待機選手はShuto。このオーダーに対してホーム側、v6プラス FAV gamingの先鋒はときどのルークが出陣する。

ホームはv6プラス FAV gamingで、出場メンバーはsako、ときど、ボンちゃん、鶏めし
アウェイはSaishunkan Sol 熊本で、出場メンバーはネモ、ひぐち、Shuto、YHC-餅
事前オーダーは、先鋒がひぐちガイル、中堅YHC-餅ダルシム、大将ネモユリアン、待機はShuto

 先鋒戦の意気込みを聞かれたひぐちは「まぁ、ときどさんが来るっていうのはなんとなく予想はできていたんですけど、どんなパターンが来ても大丈夫なようにたくさん練習したんで、ここを乗り越えて5連勝したいと思います」とした。対するときどは「この前(Good 8 Squad戦で)0-40くらってしまったので、ここで1発かっ飛ばして流れ変えたいと思います」とした。

 ときどルークとひぐちガイルの先鋒戦。ときどルークはVトリガーI/VスキルII、ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルI。

 1戦目はときどルークの攻めの立ち回りも良好ながら、ひぐちガイルの勝ち筋を見据えた堅調な組み立てがうまくいき、連勝でひぐちガイルが1本を先制。インターバルを挟んでの2戦目は体力、タイムギリギリの攻防をときどルークが決めて連勝で1本を取り返す。

 再度インターバルを挟んでの最終3戦目。1ラウンドはときどルークが先制。2ラウンドはひぐちガイルが取り返してフルカウント。最終3ラウンドは攻めの駆け引きにおいてひぐちガイルが上回って勝利。フルカウント、ギリギリの先鋒戦をひぐちガイルが制した。

 先鋒戦、ひぐちガイルの勝利により、アウェイのSaishunkan Sol 熊本が先制の10ポイントを獲得した。

 中堅はYHC-餅ダルシムに対して鶏めしのダルシムが挑むというダルシムミラーマッチが実現。意気込みを聞かれたYHC-餅は「(CFNの)履歴を見る感じ、まぁ来るだろうなとは思ってたんですけどね。鶏めしさんは同キャラ戦がうまいんですけど、こちらもただでやられるわけにはいきませんよ。ちゃんと(同キャラ対策の準備を)やってきましたんで頑張ります」とコメント。

 これに対して鶏めしは「まず、餅さん(YHC-餅)は対ルーク戦とか用意していたと思うんですけど、それを潰しつつ、まぁ同キャラ対戦自体は五分なんですけど、個人的に結構ダルシム同キャラはよくやっているので、こっちの方に分があるかなと思ったんで、ちょっとぶつけさせてもらって、ルークに行くっていう選択肢を潰させていただきました。なのでちょっと勝たしてもらいます」と同キャラ対決の意図を明かした。

 鶏めしダルシムとYHC-餅ダルシムの中堅戦。鶏めしダルシムはVトリガーI/VスキルI、YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI。

 1戦目1ラウンドは鶏めしダルシムが攻め合いを制して先制。2ラウンドはYHC-餅ダルシムが取り返す。3ラウンドはYHC-餅ダルシムの画面端の攻めが決まって、最初のバトルはYHC-餅ダルシムが1本を先制した。

 2戦目1ラウンドはYHC-餅ダルシムがギリギリの攻防を攻めて先制。2ラウンドは鶏めしダルシムのペースで試合が展開して勝利し、ここを取り返す。3ラウンドも鶏めしダルシムのペースが試合が続き、そのまま連勝で1本を取り返す。

 最終3戦目1ラウンドも鶏めしダルシムの攻めが好調で先制。2ラウンドはYHC-餅ダルシムのペースで試合が展開して、ここを取り返す。フルカウントの最終3ラウンドは、鶏めしダルシムが勢いで一気に攻め切る猛攻を見せて、被弾することなくそのままパーフェクトで勝利してフルカウントの接戦を鶏めしダルシムが制した。

 中堅戦のダルシムミラーマッチを鶏めしダルシムが勝利することで、v6プラス FAV gamingが10ポイントを取り返す形となった。

先鋒戦はときどルーク VS ひぐちガイルの一戦。ひぐちガイルが最終3回戦3ラウンドまでもつれこむギリギリの攻防を制して勝利
中堅戦は鶏めしダルシムVSYHC-餅ダルシムによるダルシムミラーマッチが実現。どちらも遠距離からの攻防が可能なため、間合いなどが通常の対戦と異なる
こちらも最終3戦3ラウンドまでもつれ込む接戦となったが、最後はパーフェクトで決めて鶏めしダルシム勝利

 大将戦はネモのユリアンに対してsakoのメナトが挑む。意気込みについてネモは「正直ボンちゃんが来ると思ってました。とはいえ、メナト戦はかなり自信があるので、ここ勝って30点取りたいと思います」と強気のコメント。

 対するsakoは「(SFL2020にて)ネモオーロラの時は、俺がメナトを使って、ときどフレイムのときどユリアン相手に決勝戦をやったのが、なんか感慨深いなと。なんかこの試合になるのかと思って」と過去のSFLを振り返る。ただ感傷に浸るだけではなく「すごい練習してきたんで、勝ちます」と締めくくっており、今なお勝ちへの意欲を見せるコメントとなった。

 sakoメナトとネモユリアンの大将戦。sakoメナトはVトリガーI/VスキルII、ネモユリアンはVトリガーI/VスキルI。

 1戦目序盤は五分の立ち回りながら、ネモユリアンはVトリガー「エイジスリフレクター」を活かした連携でsakoメナトを追い詰める。ところが画面端の攻防で「エイジスリフレクター」を放ったネモユリアンに対して、sakoメナトもVトリガー「ジェフティの知恵」を発動。ビットを活かした連携をここで放ち、一気にネモユリアンを攻め切り、必殺技のEX太陽の守護者に繋げて先制。これには解説のなない氏も驚きの声を上げる。2ラウンドもこの「ジェフティの知恵」の連携からEX太陽の守護者に繋げる連携を活かして攻め切り、sakoメナトが1本を先取した。

 2戦目1ラウンドはネモユリアンがVトリガー「エイジスリフレクター」発動からの連携でうまく攻め切って先制。2ラウンドはsakoメナトの堅調な立ち回りでほとんどダメージを受けることなく、勝利して取り返す。3ラウンドもネモユリアンの猛攻をうまくしのぎつつ、クリティカルアーツ「ウン・ネフェル」で大きくネモユリアンの体力を削り、最後は追撃しようとするネモユリアンをあしらい、そのまま連勝で2本連取。

 3戦目もsakoメナトがネモユリアンの猛攻をことごとく防ぎ切り、連勝で3本を先取。終わってみればほぼ落とすことなく、3連勝でネモユリアンを完封し、大将戦を制した。

 大将戦のsakoメナト勝利により、試合結果はv6プラス FAV gamingが30-10で勝利となった。

大将戦はsakoメナトとネモユリアンのリーダー対決。sakoメナトの動きがさらに進化を見せる。Vトリガー「ジェフティの知恵」によるビット攻撃をことごとく決める連携で大ダメージを奪うだけでなく、そこからEX太陽の守護者やソウルスフィアを絡めてさらに攻めを継続するのだ
ネモユリアンが得意とするVトリガー「エイジスリフレクター」からの連携が決まる前にsakoメナトの反撃がくるため、今回はこの連携がほぼ機能しなくなっていた
なす術なく、3連敗したネモは思わず手で顔を覆う

 試合終了後は勝利したv6プラス FAV gamingへのインタビューが行なわれた。先ずは先鋒戦で敗北してしまったときどは「白熱しましたね~! 僕、今結構ちょっと応援でテンション上がっちゃってて。自分自身の試合を振り返ると、あ~、ちょっと詰めが甘かったなという感じだったんですが、チームのみんなが本当にいい試合をしてくれてありがたいな、という感想です。ありがとう!」とした。

 中堅の鶏めしは「もう元々餅さん(YHC-餅)に自分が行くっていうのは前から決めていて、前もってずっとダルシム同キャラ戦をほかのダルシム使いのみんなにお願いしてやっていたんです。手応えは結構いっぱい、毎回もらえるんですけど、ただ本人と全然やっていなかったんで、そこでちょっとモヤモヤってしていたんですけど、それがちゃんと勝ち切ってそのモヤモヤがバーって晴れたんで、すごいよかったです。このままいきます」と同キャラ対策を続けていながらも直接対決まで心に抱えていた不安がぬぐい切れなかったとコメント。

 ここでアール氏から「ストレートで押し切られえそうな場面もありましたが」と聞かれると「結局、ダルシム戦ってダメージ取った側がすごくガン有利になる状況なんですよね。自分の場合ちょっと攻めっ気がありすぎて、なんか通るなって思ったらそのまま行っちゃって、それが通らなくなってそのままやられちゃうパターンがあったんで。でも最後は一気に行かせてもらいました」とダルシム同キャラ戦の難しさを語った。

 本日待機のボンちゃんは第一声で「ね、勝つでしょ!?」と自虐コメントからスタート。そこにときどから「今後出番ないから」とツッコミが入ると「出番はなくなっちゃうよな。でもね、今回の向こうの采配だと出れなかったっすね。みんな各々担当できる感じだったんで“たまたま”僕に出番がなかった! オーダー的にそれぞれ担当してる人たちがちゃんと結果を出してましたから。はい、チームの勝利です」とした。

 勝利したsakoは「対策付き合ってもらったはじめちゃん(ときど)とかが、すごい良いアドバイスとかくれたんで。それをこの本番にぶつけられたって感じですね」とコメント。

 アール氏から「ホームでついに勝ち星30点上げられて嬉しいんじゃないすか」と聞かれると「やっとなんか仕事できたなって感じするんで。まだね。全然あの序盤なんで ここから調子あげて、これからバンバン勝っていこうと思うんで、応援よろしくお願いします」と次節への意気込みを語った。

 ここで再度アール氏から「最後にちょっと1つ伺いたいんですけど。sakoメナト、ちょっと異常というか、仕上がりすぎてる感があるんですけど本人的にはどんな感じですかね。むちゃくちゃやってる感じですか?」と聞かれると、sakoは「まぁめちゃくちゃやってるし、まぁ、あと多分みんなメナト戦を忘れてんちゃうかなっていうのもある。大分使い手が少なくなっちゃって」と笑いを交えて返した。

 最後にアール氏から「えー、Twitterトレンド8位に“sako”入ったそうです。おめでとうございます」と声を掛けてインタビューを締めくくった。

https://twitter.com/akikiwww/status/1578357494703087617
勝利したv6プラス FAV gamingのインタビュー
ここまでボンちゃん待機時に勝利が続いており、以前のインタビューで自身が出ないと勝つという話をしたことを受け、今回は第一声から「ね、勝つでしょ?」と自虐的なコメントを放ち笑いを誘うボンちゃん
第1試合結果。ダルシムミラーの鶏めし勝利とsakoメナトの更なる進化が、現在不調のv6プラス FAV gamingを再び勝ちに導いた

カワノルシアの衝撃! ふ~どポイズン撃破でGood 8 Squadがさらなる独走体制に!

 2試合目はホームがGood 8 Squadで、出場メンバーはガチくん、ぷげら、カワノ、どぐら。対するアウェイは名古屋OJA BODY STAR Mildomで、出場メンバーはあきら、ウメハラ、ふ~ど、ナリ君。アウェイとなる名古屋OJA BODY STAR Mildomの事前オーダーは先鋒がウメハラのガイル、中堅があきらのキャミィ、大将はふ~どのポイズン、待機選手はナリ君。このオーダーに対してホーム側、Good 8 Squadの先鋒はぷげらのバイソンが挑む。

ホームはGood 8 Squadで、出場メンバーはガチくん、ぷげら、カワノ、どぐら
アウェイは名古屋OJA BODY STAR Mildomで、出場メンバーはあきら、ウメハラ、ふ~ど、ナリ君
事前オーダーは、先鋒がウメハラガイル、中堅はあきらキャミィ、大将はふ~どポイズン、待機はナリ君

 先鋒戦の意気込みを聞かれたウメハラは「うん、結構やったんでいい試合をしたいです」とした。

 ここでアール氏は、過去にウメハラが配信で「アール氏がよく、ギアを上げたか? というがどういうことか?」と質問されたのに対して「格闘ゲームにギアはないが、アール氏の心にギアはあるのかもしれない」といった主旨の回答をした経緯を踏まえて、「今日はギア上がりそうですか?」とウメハラに投げた。これにウメハラは「え、ギアってなんですか?」と、とぼけた回答を返してくれた。

 対するぷげらは「はい、去年も結構大会で対戦する機会があって、だんだん後半の方は負けていて、直近の別の大会でも負けて終わっているので、勝つまで挑みたいと思います」と、今回は遊びのないまじめコメントを残した。

 ということで、ぷげらバイソンとウメハラガイルの先鋒戦。ぷげらバイソンはVトリガーI/VスキルI、ウメハラガイルはVトリガーI/VスキルII。

 1戦目はぷげらバイソンがウメハラガイルを画面端までキッチリ追い込んでの猛攻により、連勝で1本を先制。インターバルを挟んでの2戦目1ラウンドは序盤、ウメハラガイルが慎重な攻めで画面端にぷげらバイソンを追い詰めて攻めるも、トリガー発動からの猛攻で一気に逆転を決めてぷげらバイソンが先制。2ラウンドは、ウメハラガイルが攻め切って取り返す。3ラウンドは時間をじっくり使った攻めでウメハラガイルが押し切って勝利し、1本を取り返した。

 最終3戦目1ラウンドはぷげらバイソンの攻めの流れから先制。2ラウンドは一進一退の攻防から、ぷげらバイソンがクリティカルアーツ「ギガトンブロー」で決めようとするもこれをウメハラガイルがガード、そのままウメハラガイルが攻めて取り返す。そのまま流れに乗ったウメハラガイルがギリギリの攻防を制した。

 先鋒戦、ウメハラガイルの勝利により、アウェイの名古屋OJA BODY STAR Mildomが先制の10ポイントを獲得した。

 中堅はあきらのキャミィに対してどぐらのベガが挑む。SFL2021では名古屋OJA BODY STARのチームメイトとして、共に戦ってきたどぐらが相手ということで、あきらは「元々はどぐらさんのファンボーイでスタートして、去年はどぐらさんに足を向けて寝れないぐらい助けてもらって感謝しかない存在なんですけど、今日は思いっきり踏んづけてやろうかなと思います」と胸の熱くなるコメント。

 これに対してどぐらは「まぁ、あきらさんとは去年、僕も名古屋で本当に苦楽を共にした仲だと思っています。んで、今回ね、チームは違えど対戦して、お互い悔いのない、いい試合ができたらいいんじゃないかなと思ってます」とこちらも真摯なコメントを返した。

 どぐらベガとあきらキャミィの中堅戦。どぐらベガはVトリガーII/VスキルI、あきらキャミィはVトリガーI/VスキルII。コスチュームはどちらもチームの物ではなく、アール氏は「メッセージ性を感じる」とコメントしている。

 1戦目1ラウンドはお互い攻め合いからどぐらベガが先制。2ラウンドはあきらキャミィの猛攻に対してどぐらベガの反撃で一気に攻め切り一気に逆転。その後の時間を慎重に使っての慎重な立ち回りからどぐらベガが攻め切って連勝で1本をどぐらベガが先制した。

 インターバルを挟んでの2戦目、あきらキャミィは再度コスチュームを変更、ここで縁起のよいクリスマスコスに変更して改めてどぐらベガに挑む。1ラウンドはあきらキャミィがスピーディーな攻めで体力を削り、慎重な立ち回りのどぐらベガに対して、ここを攻め切って先制。2ラウンドはどぐらベガが攻め切って取り返す。3ラウンドはあきらキャミィが攻め切って1本を取り返した。

 再度インターバルを挟んでの最終3戦目1ラウンドはどぐらベガの堅牢な立ち回りで先制。2ラウンドも堅牢さは崩れることなく、キッチリ連勝で2本先取、中堅戦をどぐらベガが勝利した。

 中堅戦のどぐらベガ勝利により、Good 8 Squadが10ポイントを取り返す形となった。

先鋒戦はぷげらバイソンVSウメハラガイルによる一戦。前半は順調だったぷげらバイソンだが、後半になるとウメハラガイルの立ち回りが変わっていき、ギリギリのところを攻め切ってウメハラガイル勝利
中堅戦はどぐらベガ VS あきらキャミィによるSFL2021の名古屋OJA BODY STAR元チームメイト対決。1戦目はいつもならチームコスチュームを着るあきらキャミィだが、ここは緑のコスチュームで挑む
2戦目からはお馴染みクリスマスコスに変えて挑むあきらキャミィ、2戦目は見事に1本取り返す猛攻を見せるも、どぐらベガの堅牢な攻めで最終的にどぐらベガが勝利となった

 大将戦はふ~どポイズンに対してカワノのルシアが挑む! ルシアのSFL登場は少なくともこの2年を通じて初となる。この衝撃のオーダーを見たふ~どは「もう全然意識していなかったんですけど、こういうので負けるのかなって、むしろちょっと楽しみです。興味がある!」とコメント。他のチームメンバーたちも「ルシア-ポイズンって何か意味あるのかな」と想定外のオーダーにとまどいを見せつつ、トレモ(トレーニングモード)を開いて動きのチェックなどを行なうといった慌てた様子が見て取れた

 これに対するカワノは「そうですね。久々に人間辞めたいなと思います」とシンプルに返した。周囲からは「いったれいったれ!」など激が飛ぶ。

 こうして会場全体が不思議な感覚のままにカワノルシアとふ~どポイズンの大将戦がスタート。カワノルシアはVトリガーII/VスキルI、ふ~どポイズンはVトリガーI/VスキルII。

 1戦目ラウンド、ふ~どポイズンの攻めに対するカワノルシアの差し返しが見事なまでに決まる。そのまま攻め切って先制。これを見た解説のななみ氏は「作戦が見えましたね。遠距離のしゃがみ強パンチに対して最大リターンを取るためのガンスモークからの派生技、サイクロンスピナーでの差し返し、あとは大足での差し返し。人間を辞めるというのは恐らくそういうこと」と解説。

 2ラウンドもカワノルシアの猛攻は止まらず、クリティカルアーツ「ハードヒットニー」でリーサルを決めて最初の1本をカワノルシアが先制した。

 ここでインターバルを挟んでの2戦目。1ラウンドはカワノルシアの強力な攻めで画面端にふ~どポイズンを追い詰めて、Vトリガー「ウェポンフリー」発動からの連携で攻め切って先制。2ラウンドも攻め切って連勝で2本目もカワノルシアが勝ち取る流れに対して、ななみ氏は「一体、誰がこれ予想しましたか?」と呆然自失。かつてない衝撃の展開が続く。

 ここでアール氏から「Good 8 Squadには立川選手が専属のスパーリングパートナーとしているので、そこで試行回数を重ねている可能性がある」と本節は出場していない立川についてスポットが当たる。

 インターバルを挟まず継続の3戦目。1ラウンドはふ~どポイズンの動きはこれまでとは異なるように見えるが、それでもカワノルシアの猛攻は止められない。画面端に追い込んだ猛攻でカワノルシアが先制。2ラウンドは一気にスタンまで持っていきそのまま攻め切って勝利。立て続けに攻め切るカワノルシアにふ~どポイズンはなす術もなく、そのまま攻め切られ、ついには1ラウンドも取られることなく、カワノルシアが3連勝。重要な大将戦をまさかの伏兵、カワノルシアが勝ち取った。

 視聴者のみならず、実況席や戦っている選手たちまでもが驚愕した大将戦のカワノルシア勝利により、試合結果は30-10でGood 8 Squadの勝利となった。

大将戦はまさかのカワノルシアとふ~どポイズンの一戦。一戦目は様子見もあるのか、一方的にふ~どポイズンが攻め切られる展開。ここでななみ氏から見えたカワノのルシアチョイスの作戦が解説される
インターバルを挟んでの2戦目、ところがここでもふ~どポイズンは反撃できず、カワノルシアに押し切られる展開が続く
ついには1ラウンドも落とすことなく、全勝でカワノルシアが勝利! これまでも奇襲としてキャラ相性のよいピックをするパターンはあったが、ここまで周囲に知られていないキャラ相性の良さが露呈するピックは珍しい

 試合終了後は勝利したGood 8 Squadへのインタビューが行なわれた。まずはぷげらにウメハラガイルとの感想を聞くと「いやー、なんでしょうね。うまくいく部分もうまくいかない部分も、こうなるだろうなっていう通りの展開で、その中で途中までは優勢だったんですけど、1個まぁ大きいミスをしてしまって、そこからやっぱりちょっと焦っちゃって。そこで冷静であり続けたウメハラさんと、ちょっと差が出ちゃってそれが最後のラウンドに出ちゃったのかなっていうところで。やっぱりまだ未熟だったんだなと思わされたので、また次やることがきっとあると思うので、その時のために練習しておきたいと思います」と反省のコメントを残した。

 ここでアール氏の「人対策とキャラ対策、積み上げてきたような印象でしたね」というコメントにぷげらの返事が被ってしまい、再度アール氏からコメントを求められるも「あ、いや、何もないです、申し訳ない」と詫びるぷげららしい一幕も見られた。

 続いて元チームメイトとの一戦について話を聞かれたどぐらは「あきらさんとの対戦は、なんかお互い、こんな感じだったなっていうのを結構思い出しながら、ま、最後は僕がちょっと競り勝って勝たせてもらったんですけど、まあ、なんかしみじみてしながら僕は対戦してましたね」と元チームメイトとの対戦について感慨深く語った。

 これにアール氏が「色々感慨深いところがあった感じですか」と尋ねると「そうっすね。まぁあの、どっちが勝ってもおかしくないかなぐらいの感じやったんすけど、まあ1個だけ僕が言いたいのは、次ふ~どさんと会った時めちゃくちゃ言われそうやなっていう」と先ほどの奇襲のカワノルシアのことも踏まえての笑いも交えたコメントを返した。

 ここでななみ氏から「1個いいですか。あきらさんのキャミィに出るっていうのは、かなり前からもう決まってたことだったんですか?」との質問に対しては「いや、昨日今日でキャミィ戦の調子がいい方にしようかなぁ、みたいな感じで、今日は まあガチくんフル出場してたしっていうのもあって、まあ僕でいいかなぐらいの感じでチームで話し合って決めました」とした。

 ここでアール氏が再度「それは突っ込んだ方が良かったですか。そのピロピロは」とメガネに付けられた首掛け用のストラップについて触れられると「いや、最近買ったんですよ。これ、ほんまはね、こういう感じなんすよ。もう今めんどくさいからもう別にこうやってるんですけど」と本来後ろに回すはずの首掛け用のストラップを前に垂らしている様子を説明した。

 この2年間、SFLでは常にフル出場してきて、今回初の待機となったガチくんは「去年からわし、多分1回も休んだことなかったんで、今日初めて休んで、リザーブからの景色を見よったんすけど。なんか逆に緊張しますね。ただ、今回はまぁ、ゆうくん(ぷげら)がウメさんにいくとか、どぐらさんにキャミィ戦をお願いするとか。この後、多分カワノに話を聞くと思うんすけど、あのカワノがかなり前からもう、ルシアでポイズン戦をやってくれとって。これは立川がいいんじゃないかっていうのを勧めてくれて、この結果に繋がったんで。いや、ほんまによかったなっていう。もう勝ちにとにかく貪欲なんだっていうのを見せれたかなっていう風に思います」とした。

 そして、本日の主役と言っても過言ではないカワノは、アール氏から「特大の石をSFLにぶち込んだんじゃないですか?」と質問されると、そこは冷静に「まぁ、これからあとのチームはルシア対策やらないといけないですからね」とした。

 ここでアール氏が「ま、ルシア対策で済めばいいけど、っていう話ですよね、他にもあるかもっていう話ですもんね」と投げるとこれにカワノが「ま、オロもやれますし、バルログもね」としたところで、どぐらから「それはやめよう、それはやめよ」とSFL 2021のグランドファイナルでの突然のバルログで敗退したことを受けてのツッコミを入れる。

 「今回立川さんとかぷげらさんとかのポイズンにすごい付き合ってもらって。でもやっぱ付き合ってもらえる時間にも限りがあると思うんで、今回はすごいCPU戦を利用したんですよね。CPUのポイズン戦をやることで、結構そのコンボ選択をかなり精査してやれたんで、すごい今回いい結果に繋がったんじゃないのかな」とCPU戦を使って密かにトレーニングしていた様子を明かした。

 ここでアール氏から「実際、こういった奇襲がそのこんなに綺麗に決まることって、格闘ゲームの歴史の中ではね」と質問を振ると、ここにななみ氏が質問を続ける流れで「トーナメントとかならまだ分かるんですけど、この長期リーグにおいて、こういうのってすごい重要だと思うんですけど、一体いつ頃から準備されてたんでしょうか?」と2人揃っての質問を投げかける。

 これにカワノは「ま、1カ月前ぐらいなんですけど。やっぱ長期のリーグってなった時、自分のメインキャラのコーリンがすごい活躍しづらいんです。 あの、オープントーナメントとかだったら、2先とかやったら全然活躍できるんですけど、やっぱこういう対策期間がある中では、コーリンが活躍しづらいっていうのもあって。で、今回グッパチ(Good 8 Squad)が優勝するにあたって、1番の障壁になるのが、やっぱり1番強いと言われてるふ~どさんじゃないのかなって思ってたんで。 ま、そこはちょっと頑張って止めたいなってことで、わざわざルシア引っ張り出しました」とした。

 次節への意気込みについてガチくんは「今週がやっぱファブ(v6プラス FAV gaming)と名古屋(OJA BODY STAR Mildom)で、まぁチーム的にはかなり勝ちたいチームと首位攻防のチームが相手という大事な週だったんで、そこをちゃんとプラスで終われたっていうのがまず嬉しくて。 再来週に魚群、その次がSaishunkan Sol 熊本で、それで前半節が終わるので、もちろん全部勝つ勢いで、また準備していきたいと思います」としてインタビューを締めくくった。

勝利したGood 8 Squadのインタビュー
どぐらのメガネの首掛け用ストラップ。普段はちゃんと使っているが、今は面倒なので前から下げているそうだ
第2試合結果。衝撃のカワノルシアの勝利がGood 8 Squadを勝利に導いた

6年目にしてまだ見ぬ新たなキャラ対策の登場に衝撃!

 以上、第5節 Day1の2試合の様子を簡単にお伝えした。

 今回1番の衝撃はやはり、カワノのルシアによるポイズン対策であろう。2016年リリースで、今年がラストイヤーと言われている本作においては、キャラクター同士の対策などの攻略情報はかなり煮詰められており、少なくともプロゲーマーたちが驚愕するようなキャラ相性が新たに登場することは近年あまりなかった。この点においても、カワノのルシアによるふ~どポイズン撃破は衝撃的な事件と言える。これを去年までコミュファDetonatioNでSFLに参加しており、今年はGood 8 Squadの専属スパーリングパートナーを務めるプロゲーマーの立川が勧めたというのも面白いところだ。

 筆者はSFLのリアルタイム配信時は仲間内のDiscordなどでチャットしながら視聴しているのだが、仲間の1人が今回の事件について、「カワノさんの斬新な攻略情報の発見は、ひょっとしたら他にもまだ見つかっていない攻略がある可能性を示してくれたことがすごい」といった主旨のコメントを残しており、確かに現段階ではあまり知られていないが、プロゲーマーたちすら気が付いていないような新たな発見が今後のSFL2022を通じて出てくる可能性は大いにあると感じた。

 もちろんカワノ自ら「人間を辞める」とコメントしている通り、カワノだからこそ実現できた対策という点も重要なポイントと言える。この先、他のプロゲーマーたちも自身の特性を活かした新たな戦略やキャラチョイスにより、さらにリーグを盛り上げてくれることを期待したい。

 今夜はカワノルシアの衝撃で締めくくる形となったが、そもそもトップ2強であるGood 8 Squadと名古屋OJA BODY STAR Mildomによる直接対決という話題性もあり、ハメコ。氏の体調不良による欠席からの、ななみ氏による代打解説から始まって、鶏めしとYHC-餅によるダルシムミラーマッチや、sakoメナトの圧倒的勝利によるv6プラス FAV gamingの復活、あきらとどぐらの旧チームメイト対決など、かなりてんこ盛りの内容となった。興味のある人は是非アーカイブなどで再度見直してみてほしい。

 次回、第5節 Day2は10月11日20時からの開催となる。次回カードは1試合目がホームの広島 TEAM iXA VS アウェイの忍ism Gaming、2試合目がホームのコミュファDetonatioN VS アウェイの魚群の2戦が行なわれる。

本日の試合結果
第5節 Day1終了時点での暫定順位
次回、第5節 Day2は10月11日(火)の20時から
今後のスケジュール
いつもはハメコ。氏が担当する配信前番組「ストリートファイターリーグ:ウォームアップ!」のハメコ。氏による名物コーナー「ハメコ。's チョイス!」も今宵は「ななみ's チョイス!」として放送された