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IFA 2022は3年ぶりに完全な対面イベントとして9月2日から開催、開幕基調講演はQualcommのアーモンCEO
2022年4月28日 09:50
Messe Berlinは、同社が主催するグローバルデジタル家電展示会「IFA」(アイエフエー)に関する記者会見「IFA 2022 Digital Press Conference」を4月27日(現地時間)にオンラインで開催した。
この中でMesse Berlin 上級副社長 兼 IFA上級部長 イェンス・ハイテッカー氏は「この2年間パンデミックによるロックダウンなどにより完全な対面イベントは開催できていなかった。しかし、今年の9月2日から行なわれるIFA 2022は完全な対面で、フルサイズのイベントとして開催する」と述べ、IFAを完全な対面イベントとして制限なく開催することを明らかにした。
また、開幕初日となる9月2日に行なわれる予定の開幕基調講演には、米国の半導体メーカーQualcomm CEOのクリスチアーノ・アーモン氏が務めることが明らかにされた。
パンデミックで2年間デジタル中心になっていたIFAが、フル対面のイベントとして9月に完全復活
IFAは例年9月初旬にドイツ共和国の首都ベルリンにあるコンベンションセンターとなる「メッセ・ベルリン」で開催されているデジタル家電向けの展示会で、1月に米国ラスベガスで行なわれるCESと並びデジタル家電展示会として注目されている展示会となっている。
特に欧米では11月~12月の年末商戦(欧米ではクリスマスに向けての11月~12月が、1年で一番商品が売れる商戦期とされている)に向けた製品が発表される場としても利用されており、PC産業でもIntelの新しいCPUなどがその直前に発表され、それを搭載した製品がIFAで発表されるというサイクルが例年繰り返されてきた。
また、PC以外でもスマートフォンやタブレット、さらにはIoT、ロボット、ドローンなどのデジタル家電などもこのIFAでお披露目されることも多く、近年ではスタートアップ企業が欧州への販路を探す展示会としても活用されてきた。
しかし、ご存じの通り、2020年に発生したCOVID-19によるパンデミックで、多くの国でロックダウンが余儀なくされるなど、大混乱になった。2020年の9月に予定されていたIFA 2020は、規模を縮小して小規模の報道関係者と出展社だけで行なわれたものの、例えば日本からはドイツには渡航できないなどもあり、グローバルとは言えない規模での開催になり、多くの参加者はデジタルでの参加ということになってしまった。
昨年(2021年)に関しては対面での開催も予定されていたものの、COVID-19の変異株が欧州で流行したことなどもあり、早々とデジタルオンリーのイベントになってしまっていたのだ。
Messe Berlin 上級副社長 兼 IFA上級部長 イェンス・ハイテッカー氏は「今年に入り潮目が変わった。既に問題の多くは改善されており、既に友人や家族と普通に会えるようになっている。今年のIFA 2020は対面で、フルサイズで開催される」と述べ、IFA 2022は通常通りの対面で、規模を縮小することなく開催する計画であることを明らかにした。
ハイテッカー氏によれば、既に2019年時点のトップ20の展示社のうち15社が対面で参加することに同意しており、2019年時点で同じような規模でイベントが開催できる見通しであると明らかにした。
なお、同時にデジタルによる参加も引き続きできるようにする予定で、基調講演や記者会見などにはすべてデジタル配信され、健康面の不安などから海外渡航ができないような参加希望者にもデジタルで参加できる「ハイブリッド」なイベントにするという。
9月2日に行なわれる開幕基調講演は、Qualcommのクリスチアーノ・アーモンCEO
メッセ・ベルリンによれば、IFA 2022は9月2日~9月6日の5日間で行なわれ。その開幕初日となる9月2日には開幕基調講演が行なわれ、その基調講演にはQualcomm CEO クリスチアーノ・アーモン氏が登壇することが明らかにされた。
アーモン氏は「IFA 2022の開幕基調講演のスピーカーを務められることは光栄なことだ。Qualcommは5G、AIなどのデバイスや体験の進化について皆さんにお話ししたいと思っている。それらは数百万のスマートデバイスなどがクラウドを介して接続される、コネクテッドなインテリジェント・エッジの世界を実現する。ぜひとも9月2日の講演にご参加いただきたい」と述べ、QualcommがIFAの基調講演で5G、AI、そしてそれらにより実現されるコネクテッドなインテリジェント・エッジについて説明するとして、IFA 2022への参加を呼びかけた。