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「準結晶ダイヤモンド」を開発。中国と米/独大学が共同で

 中国・北京高圧科学研究中心(HPSTAR)およびジョージ・メイソン大学、バイロイト大学らの研究チームは25日(現地時間)、高圧/高温環境下で準結晶ダイヤモンド(p-D)の合成に成功したと発表した。

 自然界の固体は、原子が正しく並んだ“結晶”と不規則に並んだ“アモルファス(非晶質)”があるが、準結晶は結晶にある並進対称性を持たないものの、原子配列に高い秩序性を持つものとなっている。

 今回研究チームは、新開発した最大圧力50GPaの加圧装置において、圧力30GPaの環境下で直径1.0mmのp-Dを生成することに成功した。

 今回生成したp-Dは、天然ダイヤモンドに匹敵する等方性ビッカース硬度を示した一方で、酸化開始温度が950Kと、DLCフィルム、ナノダイヤモンド、CVDダイヤモンド、NPDよりもはるかに高いという。このp-Dの機械的特性と酸化耐性は新しい技術用途を見いだせる可能性があるとしている。