ニュース

iPad/iOSアプリはiPadで作れるように。マルチタスクの改善も施した「iPadOS 15」

大きなウィジェットを配置できるようになったホーム画面

 Appleは7日(現地時間)、開発者会議「WWDC21」を開催し、iPad用OS「iPadOS 15」を発表した。9月にも配信予定となっている。

 iPadOS 15ではiOS 15をベースに、大画面により特化した操作体系の洗練に注力した。ホーム画面に置けるウィジェットのサイズが大きくなったほか、自動的にアプリを分類してフォルダ分けする「Appライブラリ」を実装し、これをホーム画面の最後のページまたはドックに搭載。すべてのアプリにアクセスできるようになったため、ホーム画面から不要なページを隠せるようになった。

 アプリの2画面分割表示機能も大きく進化。アプリの上部に三点リーダーが表示され、これをタップすると分割表示が容易に行なえる。分割を選ぶと起動中のアプリが一時的に退避し、ホーム画面を表示、そこからどのアプリを同時表示するのかすぐに選べる。

Appライブラリを実装

 また、タスクの切り替えの際も2画面まとめて切り替えができるようになったほか、タスクの選択画面で直接2つのアプリをグループ化して分割表示できるようになった。

2画面分割機能
アプリの切り替えも分割画面のセットで切り替えられるようになった

 メモ機能の「ノート」も進化し、タグ付けやユーザーの関連付けに対応。画面のどこにいても、Apple Pencilを使い右下からスワイプインすると起動する「クイックノート」で、とっさのメモに対応できる。また、起動中のアプリを認識し、Webページならばその情報と関連付けてメモを取ることも可能。

クイックノートでどこにいてもメモが可能
Safariでページを開いてクイックノートを書くと、そのURLも記録される

 翻訳機能もついにiPadOSに実装。大画面での手書きを駆使した翻訳や、画像内のテキストの翻訳も可能となっている。

 さらに、プログラミングの「Swift Playgrounds」では、プログラミング初心者向けに、最初のアプリを作るためのガイドを提供。加えて、自身で作ったアプリをそのままApp Storeにアップロードすることもでき、「iPadやiOSアプリをiPadで作ることが可能になった」とし、iPadの定義を大きく変える一歩であるとした。

翻訳もiPadOSに実装される
Swift Playgroundsで作ったアプリはApp Storeにアップロードできる

 なお、開発者関連のトピックとしては別途、実際のモデルをiPhoneなどを使って周囲を撮影するだけで3D化できるオブジェクトキャプチャといったAPIの強化、並列性プログラミングの容易化、App Storeでのアイコンや説明画像のA/Bテスト機能、iCloudでのベータ展開などが紹介された。