ニュース
iPad/iOSアプリはiPadで作れるように。マルチタスクの改善も施した「iPadOS 15」
2021年6月8日 06:10
Appleは7日(現地時間)、開発者会議「WWDC21」を開催し、iPad用OS「iPadOS 15」を発表した。9月にも配信予定となっている。
iPadOS 15ではiOS 15をベースに、大画面により特化した操作体系の洗練に注力した。ホーム画面に置けるウィジェットのサイズが大きくなったほか、自動的にアプリを分類してフォルダ分けする「Appライブラリ」を実装し、これをホーム画面の最後のページまたはドックに搭載。すべてのアプリにアクセスできるようになったため、ホーム画面から不要なページを隠せるようになった。
アプリの2画面分割表示機能も大きく進化。アプリの上部に三点リーダーが表示され、これをタップすると分割表示が容易に行なえる。分割を選ぶと起動中のアプリが一時的に退避し、ホーム画面を表示、そこからどのアプリを同時表示するのかすぐに選べる。
また、タスクの切り替えの際も2画面まとめて切り替えができるようになったほか、タスクの選択画面で直接2つのアプリをグループ化して分割表示できるようになった。
メモ機能の「ノート」も進化し、タグ付けやユーザーの関連付けに対応。画面のどこにいても、Apple Pencilを使い右下からスワイプインすると起動する「クイックノート」で、とっさのメモに対応できる。また、起動中のアプリを認識し、Webページならばその情報と関連付けてメモを取ることも可能。
翻訳機能もついにiPadOSに実装。大画面での手書きを駆使した翻訳や、画像内のテキストの翻訳も可能となっている。
さらに、プログラミングの「Swift Playgrounds」では、プログラミング初心者向けに、最初のアプリを作るためのガイドを提供。加えて、自身で作ったアプリをそのままApp Storeにアップロードすることもでき、「iPadやiOSアプリをiPadで作ることが可能になった」とし、iPadの定義を大きく変える一歩であるとした。
なお、開発者関連のトピックとしては別途、実際のモデルをiPhoneなどを使って周囲を撮影するだけで3D化できるオブジェクトキャプチャといったAPIの強化、並列性プログラミングの容易化、App Storeでのアイコンや説明画像のA/Bテスト機能、iCloudでのベータ展開などが紹介された。