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Active Directoryをネイティブ統合した「Ubuntu 21.04」

 英Canonicalは22日(現地時間)、デスクトップOS「Ubuntu 21.04」をリリースした。最小システム要件は2GHz/デュアルコアCPU以上、メモリ4GB、ストレージ空間25GB以上などとなっている。

 21.04ではMicrosoftのActive Directory(AD)をネイティブで統合し、インストール時にADドメインに参加できる。AD管理者はUbuntuクライアントに対し、パスワードポリシーやアクセス制御といったセキュリティの設定や、ログイン画面/背景/お気に入りアプリなどのデスクトップの環境設定を一括で行なえる。

 また、Microsoftと共同でSQL Serverを強化。XFSファイルシステムにおけるForce Unit Access(FUA)に対応することでデータの信頼性を向上できるほか、不揮発性メモリの対応により、追加設定なしで高性能データストレージを構築可能。本番グレードで可用性の高いデータベースプラットフォームとして運用でき、10年間のセキュリティ保守も受けられる。

 なお、21.04は9カ月間のみのサポートを提供しており、サポート期限は2022年1月まで。より長期サポートが必要な場合、20.04 LTS(2025年4月までサポート)の利用を促しており、SQL Serverの機能はバックポートにより20.04 LTSにも実装される。

 クライアント向け機能としては、ウィンドウプロトコルとして新たにWaylandがデフォルトとなった。これによりグラフィックスがより滑らかになり、分数スケーリングも改善される。新しいダークテーマ「Yaru」が実装されたほか、ナビゲーションのアクセシビリティ改良や、新しいファイルアイコンの追加などが行なわれた。このほか、Flutter SDKのスナップビルドも統合された。