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AMD、7PFLOPS超えのスパコン能力を新型コロナ研究者に寄贈
2020年6月2日 08:17
AMDは1日(米国時間)、技術パートナーのPenguin Computingとともに、ニューヨーク大学、マサチューセッツ工科大学、ライス大学らに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のための基金である「AMD HPC Fund」から、大学としてははじめてAMD製の高性能コンピューティングシステムが提供されたことを発表した。
また、AMDはサーバー向けのCPU「EPYC」とGPU「Radeon Instinct」を搭載し、リモートスーパーコンピュータとして世界中で特定の研究に活用されているPenguin Computing所有のクラウドベースシステムも提供。7PFLOPS以上の演算能力を、COVID-19の研究者らが共同で利用できるように寄贈するとしている。
AMDの社長兼CEOであるリサ・スー氏は、「高性能コンピューティング技術は、特定ウイルスの活動の仕方の理解や、潜在的な治療法とワクチンの開発を突き進めるといった、現代のウイルス研究において重要な役割を担っている。AMDとわれわれの技術パートナーたちが、COVID-19の研究と未来の医療研究のために、コンピューティング能力を増加させるこの新しいシステムを、世界中の研究者たちに提供できることを誇りに思う」と述べている。
今回のシステムが寄贈された各大学は、ゲノム、ワクチン開発、伝染科学、モデリングを含めたパンデミック関連のワークロードに、新しい演算能力を活用することが期待されるとともに、COVID-19を研究する世界中の研究者たちが、COVID-19HPC@amd.comに提案を行なうことで、Penguin ComputingによるAMDのクラウドHPC(High Performance Computing)クラスターにアクセスを要求できるようになるとしている。