ニュース

無線LANのスペクトルを6GHz帯に拡張した「Wi-Fi 6E」

 Wi-Fi Allianceは3日(現地時間)、無線LAN規格である「Wi-Fi 6」のスペクトルを6GHz帯にまで拡張させた「Wi-Fi 6E」を導入すると発表した。6GHz帯の規制が承認されたあとにすぐに利用可能になると予想される。

 これは既存Wi-Fiのスペクトル不足に対応させるためのもので、高解像度ビデオストリーミングやVRなど、高速データスループットを必要とする高帯域幅アプリケーション向けに策定。6GHz帯では、新たに80MHz幅のチャネルを14本と、160MHz幅のチャネルを7本収容できる。

 IDCによれば、年初に6GHzスペクトルが利用可能となった場合、サポートする製品が急増するとしており、ほかの地域に先駆け、米国内での採用が進むと見込まれる。また、ヨーロッパとAPAC地域でもこの帯域へのアクセスの可能性を模索している段階だとしている。2020年に普及する5Gの機能を補完する役割をも担う。

 当初はコンシューマ向けのアクセスポイントとスマートフォンから普及し、その後エンタープライズ向けのアクセスポイントでも利用可能になる見込み。産業分野においては、マシンラーニング(機械学習)やリモートメンテナンス、VRによるトレーニングなどのアプリケーションにおいてもWi-Fi 6Eの採用が進む。

 すでにBroadcomやCisco、Intel、Linksys、NXP Semiconductors、ON Semiconductor、Qualcomm Technologyなどが賛同している。