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Intel vs. AMDガチ比較! ゲームのfpsは、配信負荷はどうだ!?

~第3世代Ryzen×GPUの最適タッグを検討する

Ryzen 9 3900X
Core i9-9900K

 PCゲームの世界では、これまでIntel製CPUが鉄板とされてきた。だが第2世代Ryzenの登場でその定説も怪しくなり、第3世代Ryzenではついに性能面で見劣りしなくなったと言われている。ここでは、Intel、AMDの計6種類のCPUと、2種類のGPUを組み合わせて、ゲーム性能への影響をテストし、CPUとGPUの最適タッグを探ってみる。(TEXT:加藤 勝明)

比較に使用した機材
CPU
AMDRyzen 9 3900X
(12C/24T、3.8GHz/最大4.6GHz)
AMDRyzen 7 3700X
(8C/16T、3.6GHz/最大4.4GHz)
AMDRyzen 5 3600X
(6C/12T、3.8GHz/最大4.4GHz)
IntelCore i9-9900K
(8C/16T、3.6GHz/最大5GHz)
IntelCore i7-9700K
(8C/8T、3.6GHz/最大4.9GHz)
IntelCore i5-9600K
(6C/6T、3.7GHz/最大4.6GHz)
ビデオカード
NVIDIAGeForce RTX 2080 Ti Founders Edition
ZOTACGAMING GeForce GTX 1660 Ti AMP 6GB GDDR6
GeForce RTX 2080 Ti
GeForce GTX 1660 Ti

 まずは「3DMark」でCPUの差がどの程度効いてくるのかテストした。3DMarkはCPUによる物理演算性能がスコアに加味されるため、総合スコアはCPUのコア数が多いほうが高くなる。Fire Strikeではクロックの高いIntel CPUのほうが伸びる傾向だが、DirectX 12ベースのTime SpyはCPUのコア数でスコアが伸びることが示された。

 さらに各テストにおけるGraphicsテストのみのスコアも比較してみると、Fire StrikeではIntel勢のスコアが明らかに高い傾向が見られる一方で、Time Spyは横並びの差が小さい。さらに、今回テストした中では最多12コアを誇るRyzen 9 3900Xは8コアのRyzen 7 3700Xに僅差で上回られてしまう結果も出ている。総じて見ると、Graphicsスコアから読み取れる素の描画性能はややIntel勢が高めではあるが、どのCPUでも大きな差は出ないと言えるレベルだ。

3DMark v2.10.6771による基本性能テスト

【検証環境】

マザーボード:GIGA-BYTE Z390 AORUS MASTER(rev. 1.0)(Intel Z390)、GIGA-BYTE X570 AORUS MASTER(AMD X570)、メモリ:G.Skill F4-3200C16D-16GTZRX×2(PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×4 ※Intel環境ではPC4-21300として使用)、SSD:GIGA-BYTE AORUS GP-ASM2NE6200TTTD[M.2(PCI Express 4.0 x4)、2TB ※AMD環境で使用]、Western Digital WD Black NVMe WDS100T2X0C[M.2(PCI Express 3.0 x4)、1TB ※Intel環境で使用]、OS:Windows 10 Pro 64bit版、レインボーシックス シージ:内蔵ベンチマーク機能で計測、モンスターハンター:ワールド:集会エリア内の一定コースを移動したときのフレームレートをCapFrameXで計測、OBS Studio:エンコーダはx264を使用し、レート制御/bitレート/CPU使用のプリセットは配信時がCBR/6Mbps/faster、録画時がVBR/10Mbps/mediumにそれぞれ設定

軽めタイトル向きの組み合わせは?

 まずは軽いゲームの代表格、「レインボーシックス シージ」(R6S)のフレームレートで比較しよう。設定は画質“最高”、レンダースケール100%で、内蔵ベンチマークで算出された総合の平均fpsを比較した。このゲームはGPU負荷が軽いため高いfpsが出やすいが、超高fpsを維持するためにはCPUパワーが必要となる。R6Sはeスポーツ性の強いタイトルゆえfps無制限で検証した。

高fpsを確保したいレインボーシックス シージ
いまだ高い人気を誇るR6S。ゲームとしては軽量タイトルに含まれるが、一瞬で状況を把握してアクションする必要があるため、高いフレームレートを安定して出せるCPUが欲しいところ

 本タイトルでは、どの解像度においてもIntel勢はAMD勢よりも高いfpsが出ている。これは前項のFire StrikeのGraphicsスコアと同じ傾向だ。AMD製のCPUは3次キャッシュ量やコア数で優位に立っているものの、高fpsを維持する上ではIntelのクロック重視の設計が有利であることを示している。同じ8C16Tの9900Kと3700Xを対比すれば、R6Sにおける最適なCPUチョイスは明らかだ。ただ、解像度が高くなるにつれてCPUの差は縮まり、4Kにもなると差はわずか。これはGPUの選択に関係ない、R6Sの傾向と言える。

 R6SにおけるCPUとGPUの組み合わせは、GPUから決めたほうが分かりやすい。ミドルレンジのGTX 1660Tiを軸に考えるなら、フルHDで平均144fpsをやや超えるIntel製CPUが好適だ。しかしRTX 2080 TiでフルHD/WQHD液晶を使うのであれば、今回取り上げたCPUならどれもオススメ。フルHDかつリフレッシュレート240Hzの超高速ゲーミング液晶でのプレイを想定しても、どのCPUでも平均240fpsを超えているため、見た目で違いを見分けることは難しいだろう。

レインボーシックス シージ(フレームレート無制限、画質“最高”、レンダースケール100%、平均)

CPU使用率
超高fps時はCPU占有率も激高!
Core i5-9600KおよびRTX 2080 TiでR6Sのベンチマークを動かしたときのCPU占有率。平均で270fpsに迫るフレームレートが出るため、CPU占有率もすごいことになる
高速液晶を使うならCPUにもこだわりたい
ところが、R6S側でフレームレートを60fpsに制限すると、CPU占有率は半分程度まで低下する。今のゲームは高fpsが出る状況ではCPU占有率も高くなる

重めのゲームではCPU選びの方向性も変わる

 最近のPCゲームは、以前よりも積極的にCPUを利用するものが多く見られるようになった。このページではR6Sより重めの「モンスターハンター:ワールド」(MHW)で検証を行なった。なお、WQHD以上でのフレームレートを著しく改善するDLSSはすべて無効にしている。

最高画質設定ではハイエンドGPUが欲しい
PS4向けに拡張パックが発売され、PC版のリリースが待ち遠しいMHW。PC版はRTX 20シリーズのDLSSに対応するなど、独自の進化を遂げている。最高画質にすると重くなるため、これに対抗できるだけのハイパワーなGPUも欲しい

 まずフレームレート無制限の状態で検証すると、Intel勢のフレームレートが出やすい傾向が見られた。この傾向は3DMarkのFire StrikeやR6Sと同様。12C24Tの3900Xでコアの使われ方を見ると、とくにアプリケーション時間は3基のコアに集中し、さらに3基ほど負荷の高いコアが見られる。

 6C6Tのi5-9600Kだとゲームを遊んでいるだけで全コアがフル稼働状態となる。ただ、i5-9600Kがフル稼働になるのは高いフレームレートが出せるRTX 2080 Tiだからであって、フルHD時で平均60fps程度にとどまるGTX 1660 Tiの場合は、CPU負荷にもぐっと余裕が出てくる。RTX 2080 TiのようなハイエンドGPUにコア数の少ないCore i5を組み合わせた場合、MHWをプレイする“だけ”ならCPUが足を引っ張ってフレームレートが大きく伸び悩むことはない。

 しかしCore i5に余力はなく、バックグラウンドタスクが増えるとCPUがネックとなってハイエンドGPUのパワーが活かし切れなくなる可能性が出てくるのだ。一方GTX 1660 Tiは、MHWの最高画質設定には荷がやや重く、ハイエンドCPUのリソースを使い切るにはほど遠い状況。i5-9600KとGTX 1660 Tiの組み合わせならフルHD@平均60fpsプレイ(最小フレームレートは56.3fps)ができるのでコスト的にムダがないと言える。

 AMD勢はややフレームレートが低めだが、6C12Tの3600Xの場合はとくに伸び悩むというデータが得られた。i5-9600Kとクロック的には大差ないのに伸びない理由は、単純にZen 2のアーキテクチャとMHWのシステムのかみ合わせが今一つなのでは、という推論が成り立つ。

モンスターハンター:ワールド(フレームレート無制限、画質“最高”、平均)

フレームレート無制限時のCPU使用率
メニーコアは使い切れない?
3900XでMHWを動かすと、負荷は一部の物理コアばかりに集中してしまう。大多数のコアはマルチスレッド化されたドライバの処理にだけ使われている
fps重視だと6C6Tがほぼ全力
MHWでフレームレートを制限しない場合、6C6Tのi5-9600Kは全コアがほぼフル回転状態になる。この状態でも上位CPUと同水準の結果が出せているのはさすがと言ってよいだろう

 ただこの問題はMHWのフレームレート上限を60fpsに設定すればデメリットとは言えなくなる。RTX 2080 Tiの場合はWQHDでもほぼ60fpsに張り付き、GTX 1660 TiもフルHDならほぼ平均60fpsを達成できた。GPUとCPUの組み合わせの最適解は、プレイスタイルも加味する必要があるのだ。

モンスターハンター:ワールド(フレームレート60fps制限、画質“最高”、平均)

60fps制限時のCPU使用率
fpsを制限すれば負荷も減る
i5-9600Kでも60fps制限にするとCPU負荷はだいぶ減らすことができる。画面はGTX 1660 Ti&フルHDで検証したときのもの
多コアCPUではムダが増える
3900Xで60fps制限にするとCPUの占有率はかなり下がる。この画面で使用しているGPUはRTX 2080 Tiだが、GTX 1660 Tiでもほぼ同じような負荷になる
CPUコアの使われ方もやや異なる

 下の画面2枚は、RTX 2080 Ti&フレームレート無制限時の3700Xと9900KのCPU占有率を比較したもの。9900Kのほうが全体にCPU占有率が高く、かつ論理コア(左から2列および4列め)の負荷も高い。これに対し3700Xは全体に率は低いが、実際のフレームレートは9900Kに劣る。とくに論理コアの負荷が目に見えて低い。この状況では、Intel勢のほうがより効率的にCPUを活用できていると言える。

Ryzen 7 3700X+RTX 2080 Ti
Core i9-9900K+RTX 2080 Ti

多コア/多スレッドが活きるゲーム配信&録画

 最近はゲームを配信や録画しながらプレイする人もそうとうな数存在する。ここでは「OBS Studio」を使い、バックグラウンドでTwitch配信(エンコーダはx264。理由は後述)を行なったときに、プレイヤーから見えるMHWのフレームレートはどう変わるかを調べる。MHWのフレームレートは無制限、計測方法はこれまでと共通だ。

高fpsでゲームしつつTwitchにフルHD&60fpsで配信
MHWをフレームレート無制限でプレイしつつ、TwitchにフルHD&60fpsで配信する、という設定でテストしてみた。CPUによる力の差を見るために、エンコードはCPUを使うx264を選択

 CPUによる動画エンコードの影響でゲーム単体時に見せたIntel勢の優位はほぼ消え去った。数値的にはi7-9700Kがダントツだが、配信時のエンコードミスが続くため、プレイはできるが動画配信としては完全な失敗。RTX 2080 Ti&フルHD環境で配信できたのはIntel勢ではi9-9900Kのみなのに対し、AMD勢は3900X/3700Xともにミスなしで完走、3600Xも一瞬カクついた程度なのでほぼ成功と言ってよい結果に。コア数に余裕のあるAMD勢がとたんに輝き始めた。とくに6C12TのRyzen 5は低コストで高品質な配信を行ないたい方にとって強い味方だ。

 一方GTX 1660 Ti環境になるとi7-9700Kもミスなしで完走できる。MHWのフレームレートが伸び切らないため、結果としてCPUの負荷が減り、その分エンコードがミスなく処理できる余裕が発生するからだ。

モンスターハンター:ワールド+Twitch配信時のフレームレート(画質“最高”+x264/CBR 6Mbps/fasterプリセット、平均)

配信時のCPU使用率
Intelは8C16Tでもほぼ余裕なし
RTX 2080 Ti+8C16TのCPUという組み合わせの環境でMHWをフルHDで遊びつつ配信すると、エンコードミスこそないもののCPUはほぼ全力稼働という余裕のない状態になる
3900Xのほとばしるパワーを見よ!
ところが3900XだとまだCPUに20%程度の余裕が生まれる。ゲームのフレームレートを最大化しつつ配信するなら、この12C24Tのパワーが欲しくなる

 続いて、ゲームプレイ録画を想定したテストの結果を見てみよう。前ページのTwitch配信は筆者のネット環境の問題でやや画質を抑えたが、こちらはローカル保存になるので画質をさらに上げている。Turing世代のGeForceに組み込まれているNVEncを使うエンコードだと“fast”が好適だが、今回はそれより1段重い“medium”設定とした。CPU占有率が前ページよりも上がるため、RTX 2080 Ti環境でエンコードミスなく録画ができたのは12C24Tの3900Xのみというシビアな結果となった。だが、MHWの解像度をWQHDに上げるとMHWのフレームレートが下がるため、i9-9900Kでも、エンコードをしていてもCPUに20%~30%程度の余裕が生まれていた。

 GPUをGTX 1660 Tiに変更すると、9900K&3700Xの二つでもエンコードミスが発生しなくなった。RTX 2080 Ti&フルHDではMHWもフレームレートを高く維持しようとするためCPUパワーを吸い取ってしまうが、GPUのグレードを下げたことでMHW側の処理が頭打ちになり、結果としてCPUに大きな余裕ができる。前述のRTX 2080 Tiの解像度上げと同じ理屈だ。配信や録画からエンコードミスを排除するには、単純にCPUのコア数を増やすか、フレームレートを制限することでCPUの負荷を下げ、その分パワーをエンコードに回すのがよさそうだ。なお、i7-9700Kやi5-9600Kといった論理コア数の少ないCPUでも、GTX 1660 Tiで解像度をWQHD以上にすることでエンコードミスは発生しなくなる。しかし、ゲームのフレームレート自体は低くなってしまう。高画質設定で60fps録画を目指すなら、GTX 1660 Tiと組み合わせるのは8C16TのCPUが最低ラインと考えるべきだろう。

モンスターハンター:ワールド+録画時のフレームレート(画質“最高”+x264/VBR 10Mbps/mediumプリセット、平均)

録画時のCPU使用率
x264 mediumでも大丈夫な3900X
RTX 2080 Tiが高fpsを維持しようとするため、3900XでもCPU負荷がより高くなり、前ページのTwitch配信のときよりもCPU占有率が高くなっていることが分かる
GPUが非力だと多コアを持て余す
左と同じ録画作業をGTX 1660 Ti環境で実行すると、CPU占有率は一気に低下してしまう。こういう状況で3900Xを使っていてもあまり意味がない

GPUはゲームの描画に専念させてCPUパワーだけで配信&録画

 今回OBSで使ったTwitch配信(上)と録画(下)の設定。Turing世代のGeForceなので高画質でエンコードできるNVEncが使えるが、CPUの力比べをするにはx264のほうが妥当と判断。NVEncは低負荷だがGPUの余裕でエンコードミス率が決まるからだ

今回OBSで使ったTwitch配信(上)と録画(下)の設定。Turing世代のGeForceなので高画質でエンコードできるNVEncが使えるが、CPUの力比べをするにはx264のほうが妥当と判断。NVEncは低負荷だがGPUの余裕でエンコードミス率が決まるからだ

ゲームを楽しむためのCPU/GPUの組み合わせは?

 今回人気ゲームを2本試した限りでは、ゲームだけ動かしてフレームレートの高さを重視するのであれば、Intel勢が安定して強い。決して第3世代Ryzenは悪い選択ではないが、1fpsでも多くレンダリングさせるならIntelという印象だ。だがRTX 2080 TiクラスのハイパワーGPUだと、i5-9600Kや3600XなどではCPUが足を引っ張りやすい。最低でもi7-9700K以上の多コアCPUが必要だ。逆に言えば、GTX 1660 TiクラスのミドルレンジGPUで運用するなら、i5-9600Kと3600Xのバランスは優秀だ。

 一方、高画質配信/録画を視野に入れた場合は、Intelの場合はi9-9900Kがベストだが、投資に見合うリターンを得られるCPUとは言いにくい。i7-9700Kも決して悪くはないが、8C8Tというスペックはx264の処理には足りない。その点、AMD勢ならi7-9700Kと同価格帯で8C16Tの3700Xが買えるのが魅力的。ミドルレンジのGPUとの組み合わせなら3600Xもよい。

 CPU負荷が厳しいならNVEncなどのGPUエンコードに任せてしまえば、CPUはi5-9600Kでも問題はなくなる。だがGPU側に処理を任せた場合、今度はゲーム側にフレームレート制限をかけないと動画のエンコードミスが出やすくなる。プレイヤーが目にするフレームレートを極大化しつつ最高の画質で配信&録画できる自由度も重視するなら、今の第3世代Ryzenにかなうものはないと言える。とりわけ3900Xは、ゲーム単体ではややIntel勢に届かない部分もあるものの、配信&録画時の安定感では大きく凌駕している。

3950Xの発売は11月に延期
登場が待たれる16C32TのRadeon 9 3950Xは、当初の9月発売予定から11月に延期に。ゲーム+配信/録画派注目のCPUだが、メモリバスに接続されるコア数は変化しないため、エンコード処理に影響が出ないかどうか懸念もある

結論1 : 軽めのゲームを予算抑えめで楽しむならコレ

 ゲームの設計にもよるが、ゲームを“高フレームレートで遊ぶ”こと、とりわけフルHD環境での快適さを追求するなら、まだIntel製CPUが優勢。そして軽めのゲームならGTX 1660 TiのようなミドルレンジGPUが最適だ。しかし、ゲーム実況配信や動画投稿も考えているなら、見た目のフレームレートは若干落ちるもののRyzenの論理コアの多さが活きてくる。配信はやらないにしても今後のゲームのCPU使用率工場もにらんで長い目で見るならRyzen 5がお買い得と言える。

CPU+ビデオカードの予算=7万円前後
Ryzen 5 3600X
GeForce GTX 1660 Ti

結論2 : 重量級のゲームを高画質で遊びたい派は

 今最強のGPUはRTX 2080 Ti。これならゲームの画質に妥協せずにフレームレートが稼げる。だがGPUの投資をムダにしないためには、CPUもケチってはいけない。今回試したベンチの数値だけ見れば、Core i7-9700Kも資格十分の製品ではあるが、MHWクラスのゲームだともう少し余裕が欲しいところ。Ryzen 7 3700Xもベターな選択ではあるが、ゲームの快適さにおいていまだCore i9-9900Kの右に出るCPUは存在しないのだ。

CPU+ビデオカードの予算=20万円前後
Core i9-9900K
GeForce RTX 2080 Ti

結論3 : 至高のゲーム配信/録画環境にはコレを揃えよう

 ゲームの実況配信や動画投稿を“高画質で”行なうことを考えるなら、Ryzen 9 3950Xがまだ入手できない現状では、3900X以外の選択肢はない。i9-9900Kも魅力だがCPU占有率の高いゲームではエンコードミスも少なくない。GPUはCPUパワーに見合ったものを選び、RTX 2080 Ti/SUPERで。どうしてもAMDで揃えたいというならRadeon VIIではなくRX 5700 XTがよいが、NVEncの存在を考えると、ゲームの最適化諸々含めGeForce系のほうがお得だ。

CPU+ビデオカードの予算=22万円前後
Ryzen 9 3900X
GeForce RTX 2080 Ti

DOS/V POWER REPORT 2019年秋号では、「自作の王道をぶっ壊せ! 第3世代Ryzenインパクト!!!」と題した特集を掲載しています。IntelとAMD CPUの多角的比較、第3世代Ryzen対応マザーボード紹介やRyzen PC組み立て講座などなど、Ryzen自作関連記事を多数掲載しています。