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大日本印刷、スマホの画面に貼れる金属メッシュアンテナ

 大日本印刷株式会社は、スマートフォンの画面に貼っても画面が見える高感度アンテナ向けの「超微細金属メッシュ配線フィルム」を開発した。

 このフィルムは同社がこれまで培ってきた露光技術を採用し、線幅1μmの銅を100μmピッチのメッシュ状にしてフィルム上に成形。目視で確認できないため、画面の視認性を損なわない一方で、アンテナを機器の外に出すことで機器の小型化を実現する。

 銅はほかの金属と比較してシート抵抗が低いため、1μmの線幅でもアンテナに適したシート抵抗である2Ω/□を達成。現行のアンテナと同等レベルの性能を実現するという。

 現行の4G通信に加え、5Gスマートフォンが2020年の商用化を目指して現在開発されているが、スマートフォン内で5Gアンテナの格納スペース確保が難しいという課題があった。今回の技術はディスプレイをアンテナ化できるため、この問題を解消でき、今後スマートフォンメーカーなどに提供していく予定としている。

 この技術は5月14日~16日にアメリカ・サンノゼで開発されているディスプレイ学会「DIS 2019」の大日本印刷のブースにて紹介された。