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グラフィックスAPI「Vulkan」バージョン1.1公開

Vulkan 1.1

 Khronos Groupは7日(米国時間)、グラフィックスAPI「Vulkan」のバージョン1.1の仕様を公開した。

 Vulkan 1.1では、GPU上で並列実行される複数タスク間で、データの効率的な共有と操作を可能にするという「サブグループオペレーション」機能を実装。

 さらに、保護されたマルチメディアコンテンツの安全な再生と表示のため、アプリケーションがアクセス/コピーできないリソースを使用して、レンダリング/表示操作を実行できるようになった。

Vulkan 1.1新機能

 また、Vulkan 1.0の拡張機能を統合し、複数イメージビューの同時レンダリング、マルチGPUシステムのサポート、VRなどで使用される高度なレンダリングや合成操作のためのクロスプロセスAPI相互運用性などの機能を備える。

 16bitメモリアクセスの高度演算機能、HLSLメモリレイアウトのサポート、ビデオストリームの表示/処理/合成、YCbCrフォーマットのテクスチャの直接サンプリングなども対応する。

統合された拡張機能

 Vulkan 1.1に組み込まれている「SPIR-V 1.3」も同時に仕様が公開されており、サブグループオペレーション対応のため、シェーダの中間表現の機能を拡張し、コンパイラの最適化を図っているという。

 公式開発ツールのLunarG Vulkan SDKもVulkan 1.1対応にアップデートされており、AMD、Arm、Imagination、Intel、NVIDIA、Qualcommは、Vulkan 1.1対応ドライバをすでに実装している。

対応ドライバも公開