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HP、世界でもっとも安全なノートPC

 株式会社日本HPは2日、法人向けノートPC「HP EliteBook 830 G5 Notebook PC」、「HP EliteBook 850 G5 Notebook PC」、およびモバイルワークステーション「HP ZBook 14u G5 Mobile Workstation」を発表した。先進のセキュリティ機能により「世界でもっとも安全で管理性に優れたPC/ワークステーション」としている。

独自ハードウェアでBIOSやOSを監視、自動修復

 働き方改革などで、公共の場で仕事をすることが増えている一方、いまや、4.2秒ごとに新しい攻撃が生み出されるほどにIT環境を取り巻くセキュリティリスクも高まりつつある。OSのアップデートや、マルウェア対策ソフトなどにより対策する必要があるが、ゼロデイ攻撃など、被害を未然に防ぐことが難しいものもある。

 そういったなかHPでは、「攻撃により侵害されることを前提」に、自動復旧機能を搭載する方向で製品の安全性を高めている。

 その中核となるのが、同社が独自に開発したマイクロコントローラの「HPエンドポイントセキュリティコントローラー」。HPの法人向け従来製品にも搭載されていたハードウェアだが、新機能が加わった。

 自己回復型BIOSである「HP Sure Start」は第4世代となり、これまでのBIOS自己回復とランタイム侵入検知に加え、HPエンドポイントセキュリティコントローラー内の情報を暗号化。また、管理対象をサードパーティ製ファームウェアに拡張した。

 CPUがBIOSコードを実行する前にハードウェアレベルでBIOSの完全性/真正性をチェック。問題がみつかった場合は、Sure Startが、隔離されたストレージ上でデジタル署名されたバックアップBIOSから復旧を行なう。

 また、ハードウェアベースの自己回復機能をOSにまで拡張した「HP Sure Run」機能により、OSプロセスや、HPおよびサードパーティ製マルウェア対策ソフトなどのプロセス/アプリケーションを監視。変更が検出されると、ユーザー/IT管理部門に通達され、それらが停止した場合には、プロセス/アプリケーションを自動的に再起動し、安全な状態に復旧する。

 システムストレージが消去されたり暗号化されたりした場合は、「HP Sure Recover」機能により、ネットワーク経由でそのマシンの正常なシステムイメージを復旧可能。HPのサーバーから製品ごとの標準イメージを復旧させたり、企業が運用するサーバーから、ユーザー/マシンの個別システムイメージを書き戻すこともできる。

 また、不正なサイトの閲覧によるマルウェア感染を防ぐ「HP Sure Click」は新たにPDFの閲覧にも対応した。Sure Clickは、マイクロ仮想マシン上でブラウジングセッションを実行するため、万が一ウイルスなどが仕込まれたサイトを閲覧しても、ブラウザの他のタブや、アプリ、OSには影響を及ぼさない。また、当該サイトを閉じるとマルウェアは自動的に除去される。

 これらのセキュリティポリシーは、管理ソフト「HP Manageability Integration Kit」により、すべての端末に対して強制適用できる。同Kitは、Microsoft System Center Configuration Manageのプラグインとして、唯一のMicrosoft認定を取得している。

 このほか、今回の3製品は、指紋+NFCを組み合わせた多要素認証機能、Windows Hello対応の指紋/顔認証機能、物理シャッター式Webカメラカバー、液晶ののぞき見防止機能「Sure View」(オプション)、電話会議向けノイズキャンセリング機能のマイクなども搭載。

 EliteBook 2製品はLTEにも対応し、au、ドコモ、ソフトバンクの3社の回線での動作検証済み。

13.3型ノート「EliteBook 830 G5 Notebook PC」

「EliteBook 830 G5 Notebook PC」

 EliteBook 830 G5 Notebook PCのおもな仕様は、Core i3-8130U~i7-8550U、メモリ4~32GB、SSD 128~512GB(PCIe NVMe対応)、1,920×1,080ドット表示対応13.3型液晶、Windows 10 Home/Proを搭載。発売は6月上旬で、最小構成価格は148,000円。

 インターフェイスは、Webカメラ、IRカメラ(Windows Hello対応)、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac無線LAN+Bluetooth 4.2(オプション)、LTE(オプション)、USB 3.0×2、USB Type-C(Thunderbolt対応)、HDMI出力、ドッキングコネクタ、音声入出力などを装備。

 本体サイズは310×229.3×17.7mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.33kg。

15.6型ノート「EliteBook 850 G5 Notebook PC」

「EliteBook 850 G5 Notebook PC」

 EliteBook 850 G5 Notebook PCのおもな仕様は、Core i5-8350U~i7-8650U、メモリ8~32GB、SSD 256GB~1TB(PCIe NVMe対応)、Radeon RX450、1,920×1,080ドット~3,840×2,160ドット表示対応15.6型液晶(Sure ViewはフルHDのみ対応)、Windows 10 Proを搭載。発売は4月上旬で、最小構成価格は179,800円。

 インターフェイスは、Webカメラ、IRカメラ(Windows Hello対応)、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac無線LAN+Bluetooth 4.2、LTE、USB 3.0×2、USB Type-C(Thunderblot対応)、HDMI出力、ドッキングコネクタ、音声入出力などを装備。

 本体サイズは370×252×18.3mm(同)、重量は約1.78kg。

14型ワークステーション「HP ZBook 14u G5 Mobile Workstation」

「HP ZBook 14u G5 Mobile Workstation」

 HP ZBook 14u G5 Mobile Workstationのおもな仕様は、Core i5-8250U~i7-8650U、メモリ8~32GB、SSD 512GB(PCIe NVMe対応)、Radeon Pro WX3100、1,920×1,080ドット表示対応14型液晶、Windows 10 Proを搭載。発売は4月上旬で、最小構成価格は148,000円。

 インターフェイスは、Webカメラ、IRカメラ(Windows Hello対応)、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac無線LAN+Bluetooth 4.2、LTE、USB 3.0×2、USB Type-C(Thunderblot 3対応)、UHS-II対応SDカードスロット、HDMI出力、DisplayPort、ドッキングコネクタ、音声入出力などを装備。

 本体サイズは326×234.3×17.9mm(同)、重量は約1.6kg。