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Pixel 2の独自コプロが有効になるAndroid 8.1の最終プレビュー版が公開

〜HDR+撮影や機械学習で利用可能に

 Googleは27日(米国時間)、ニューラルネットワークAPIや軽量版の「Android Go」などの新機軸をもりこむAndroid 8.1の最終プレビュー版を公開した。対応端末はPixel 2などで、特にPixel 2とPixel 2 XLでは同社独自のコプロセッサ「Pixel Visual Core」が有効になり、HDR+撮影や機械学習に適用される。

 なお、同バージョンは開発者・アーリーアダプター向けとされており、普段使いも意識されているが、従来のアプリは公式/非公式問わず正常に動作しない可能性はある。Pixel Visual Coreは開発者向けオプションから有効とすることでAndroidカメラAPIがHDR+撮影時に利用する。

 Pixel Visual CoreはGoogleがPixel 2とPixel 2XLに独自に実装しているコプロセッサで、各512のALUをもった8基のIPU(画像処理ユニット)からなる。HDR+や機械学習の高速化に用いられるとされており、通常のISP(画像処理装置)のようだが、プログラマブルとされ画像信号処理のみに用途が限定されない。

 このPixel Visual Coreは、HDR+の処理は5倍高速としながら消費電力は通常の1/10未満とすることが謳われており、バッテリ駆動時間の制約があるモバイル端末で複雑な処理を必要とするHDR+や機械学習に対するGoogleの回答のようだ("Google製スマホ「Pixel 2」は同社初の独自設計プロセッサを搭載")。

 種々の変更を含んだ最終プレビュー版はPixel 2、Pixel 2 XL、Pixel、Pixel XL、Pixel C、Nexus 6P、Nexus 5Xに向けたイメージが公開。APIはすでに最終版であるため、アプリ開発者は動作テストや開発を行なうことが可能で、12月を予定する正式版の公開に備えることが推奨されている。

HDR+有効時(画像右) HDR+無効時(画像左)