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東芝、6分間の超高速充電で320km走行可能にする次世代リチウムイオン電池
2017年10月3日 12:01
株式会社東芝は10月3日、従来品の2倍の容量を持つ負極材を採用した「次世代リチウムイオン電池(SCiB)」の試作に成功したと発表した。
リチウムイオン電池の負極材には一般的に黒鉛が使用されているが、これに対して2倍の容量を持つチタンニオブ系酸化物を用いていることが特徴。この次世代SCiBは高エネルギー密度でありながら急速充電を可能としており、電気自動車(EV)の用途に好適としている。
本SCiBを用いることで6分間の急速充電で、従来のリチウムイオン電池を搭載するコンパクトEVと比較して走行距離を3倍の320km(※32kWh電池容量搭載のコンパクトEVを想定したJC08モードでの走行距離換算)に延長可能という。
今回試作されたのは容量50Ahの電池で、急速充電や低温充電でも電池の劣化や短絡の原因となる金属リチウムの析出が出なかったという。そのため、耐久性と安全性に優れるという特徴が確認できた。実証実験では充放電を5千回繰り返しても90%以上の電池容量を維持可能で、マイナス10℃環境でも10分間の急速充電を確認できたとしている。
今後はエネルギー密度をさらに高めて走行距離の伸長を進め、2019年の製品化を目指す。