ニュース

24基のプロセッサを内蔵した500mlペットサイズの高性能ドローン「Mavic Pro」

~秋葉原で飛行デモを実施

DJIの最新ドローン「Mavic Pro」を手に持つDJI JAPAN代表取締役社長の呉 稲(ご とう)氏

 Phantomなどのドローンで有名な中国DJIの国内法人DJI JAPAN株式会社は29日、パーソナルドローン「Mavic Pro」の製品発表会を東京の秋葉原で開催した。

 Mavic Proは27日に発表された最新ドローンで、高性能タイプとして非常に小型化されているのが特徴。国内での価格はコントローラ込みで119,800円。Mavic Pro本体/バッテリ2台/予備プロペラ/充電ハブ/アダプタ/シガーソケットチャージャー/ショルダーバッグを含むフライトモアコンボの価格は155,800円。DJIのWebサイトで予約を受け付けており、10月15日より発送予定。また、Apple Storeでも予約を受けており、11月初旬に販売が開始される。

 Mavic Proは新しい飛行自律性システム「FlightAutonomy」を採用しており、カメラ5台、GPS/GLONASSナビゲーション、超音波距離計2台、冗長センサー、高性能な24個のプロセッサで構成されており、高精度な飛行を可能としている。

 衛星から信号が受信できないような環境下でも障害物を避けることができ、時速36kmならほとんどの障害物を回避するという。Mavic Proの最高速度は64.8kmで最大27分間の飛行が可能。国内では最大4kmの長距離通信ができる。重量はジンバルカバーを含めて743g。大きさは羽収納時に片手で持ててしまうほどで、全長は500mlペットボトルくらい。1,200万画素のカメラを搭載しており、4K/30fpsの動画を撮影可能。3軸の小型ジンバルを実装しており、動画/写真の撮影ぶれを軽減できる。

 発表会ではDJI JAPANの代表取締役社長の呉 稲(ご とう)氏が登壇し、最新ドローン「Mavic Pro」の解説を行なった。

 呉氏は、これまで同社が販売してきた製品を振り返りつつ、Mavic Proは羽を広げた状態でA4用紙程度の大きさしかなく、全長は500mlペットボトルほどしかないことからこれまでのドローンにはない軽量かつ高機能な“ポケットモンスター”であるとアピール。

 ハンドジェスチャーによる自撮り、GEO FENCEによる飛行禁止区域の設定、専用コントローラまたはスマートフォンによる簡単な操作といった使い勝手の面や、画像認識にを駆使しGPSベースのドローンよりも障害物に強く安定した飛行ができること、専用のゴーグルを使ってMavic Proの映像をリアルタイム視聴が可能な点などを挙げ、その優位性を語った。

重量は約0.7kg
折りたたみ時は500mlペットボトルほどの高さ
コントローラ
スマートフォンでも操作可能。
スマートフォンの操作画面
ジェスチャーで自撮り可能
決められた範囲でのみ飛行し、進入禁止エリアを定める機能を備える
各種センサーにより衝突を防止し、障害物を回避
27分間飛行でき、センサーカメラは5個搭載する
IMU(慣性計測装置)とコンパスによるセンサーの冗長化、GPSとGLONASSの衛星に対応
プロセッサを24基搭載
画像ベースで物体を認識するため、GPSベースのドローンよりも正確な飛行を可能とする
人物をただ追うだけでなく、周回するといったいくつかのトラッキングに対応
高さを自動で制御。限界高度は6,000m
Mavic Proが帰還場所を撮影し、高精度に自動帰還できる
三脚を立てて撮影を行なうようにカメラのブレを軽減するトライポッドモードを備えている
スポーツモード時で最高速の時速65kmが出せる
Mavic Proが見ている映像をリアルタイムに見ることができる「DJI GOGGLES」
Mavic Proのスペック

 実際に飛行デモも実施され、自動帰還や人物の高精度追跡なお、安定した飛行や高機能なトラッキングができることがアピールされた。

飛行している様子
コントロール画面の様子。人物をしっかりと認識してトラッキングを行なっている

 説明会ではゲストを招いてのトークセッションが設けられており、現役大学生でインスタグラマーのDiggy氏とフォトグラファーの東真子氏が登壇し、Mavic Proによって撮影がどう変わるのかといった内容をテーマにその魅力を語った。

 Diggy氏は旅をテーマにInstagramで活動しており、旅で一番気になるのが荷物でMavic Proなら可能性が広がるとし、東氏はカメラと違って笑顔で操作しながら撮影できてしまうので、モデルの緊張をほぐせるのではといった使い方を提案。最後に呉氏が、Mavic Proで子供の撮影といった家族と共有できる時間を増やし、生活を変えるなど、人々に楽しんでもらうのがDJIの望みであるとし、そういった製品をこれからも作っていくと述べて締めくくった。

左がインスタグラマーのDiggy氏、真ん中がフォトグラファーの東真子氏
女性モデルを起用し、Mavic Proの手軽さをアピール
「Mavic Pro」
コントローラ
「Mavic Pro」が飛んでいる様子
「Mavic Pro」の操作画面
DJIの代表的なドローン「PHANTOM 4」
プロ向けのINSPIRE1
農薬散布などにも使われる「MATRICE 600」
大型カメラを搭載
ジンバル「OSMO+」
スマートフォン用のジンバル「OSMO MOBILE」