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AMD、Socket AM4採用のExcavator最終章「第7世代AMD A」シリーズAPU
~TDP 65Wで従来の95W級の性能
2016年9月5日 22:00
米AMDは5日(現地時間)、Socket AM4プラットフォームを採用した最後のExcavatorアーキテクチャAPU「第7世代A」シリーズを発表した。いずれもOEMデスクトップ向けとなる。
第7世代AシリーズAPUでは、新たにDDR4メモリを使用する新ソケット「Socket AM4」を採用した。最高速度は2,400MHzで、従来のGodavariと比較してメモリバンド幅が22%向上する。また、次世代のZenと共通のソケットとなる。内蔵するGPUも強化されており、最大で4KのH.264およびH.265、HEVC、最大1080p解像度までのVP9デコードなどを備える。
チップセットは、メインストリーム向けの「B350」、エントリー向けの「A320」、およびスモールフォームファクタ向けの「X/B/A300」となる。なお、990FXやA88Xの後継となるエンスージアスト向けのモデルも用意されるが、これは今後発表される予定。
新チップセットではDDR4に加え、PCI Express 3.0やUSB 3.1(10Gbps)、NVM Express、SATA Expressといった最新インターフェイスのトレンドを取り入れつつ、消費電力を低減させたとしており、一例としてB350はTDPが5.8Wと、従来のA78の7.8Wや、970+SB950の19.6Wより低く抑えられている。
第7世代APUが備えているPCI Express 3.0は最大8レーンと少ないが、APU自身にUSB 3.0、およびSATA×2、NVM Express 3.0 x2(PCI Express 3.0 x2)といったインターフェイスを統合するようになった。一方チップセット側は、B350はPCI Express 2.0×6、USB 3.1×2、USB 3.0×2、USB 2.0×6、SATA×2、SATA Express×1を備える。A320はUSB 3.1やPCI Expressのレーンが若干削られる。
同社の測定によれば、同じTDPのプロセッサという条件下では、競合のIntel製品とほぼ同じか少し高いPCMark 8 Home Acceleratedのスコア、そして8割以上高い3DMark 11 Performaceスコアを計測したという。
ラインナップは下の図の通り。これを見れば分かる通り、最上位は「A12-9800」で、CPUは4コア/ベース3.8GHz/最大4.2GHz駆動などとなっている。グラフィックスはRadeon R7で、Compute Unit数は8基、クロックは最大1,108MHzで動作。それでありながらTDPは65Wと比較的低く抑えられている。AMDによれば、TDP 65Wで従来の95Wに相当する性能を提供できるとしている。