やじうまミニレビュー
ダイソー「Mobile Charger Stick」
~お値段なんと300円、容量2,000mAhの格安モバイルバッテリ
2017年2月20日 11:42
百均における、スマホ関連グッズの充実ぶりは目覚ましい。最近であればUSB Type-Cケーブルや、MFiこそ取得していないもののLightningケーブルの互換品などもあるし、スマホケース、保護シート、電源アダプタ関連も充実の一途だ。強化ガラスフィルムまでラインナップされているのを見た時は、ここまできたかと思わされたものだ。
こうしたことから、たいていのモノでは驚かなくなっている中、「エッ、こんなものまで百均にあるの!?」と二度見させられること必至なのが、ダイソーが販売しているモバイルバッテリだ。さすがに100円の枠には収まらず、ワンランク上の300円という価格帯なのだが、容量も2,000mAhとそこそこある。同クラスのモバイルバッテリであれば、家電量販店だと1,000円前後はするのが普通で、コストパフォーマンスは抜群だ。
「ガールズトレンド研究所」とのコラボブランドとして登場したこの製品、2016年秋の発売直後に各地で瞬殺、今年に入ってようやく安定供給のめどが立ったのか、各店舗で見られるようになった(地域や店舗によるバラつきは依然あるようだが)。ネットでの情報を見る限り、現在流通しているロットは当初のロットとは若干違いもあるようなのだが、今回は筆者が2月に入手した個体について紹介する。
スティックタイプ、実測およそ64gの軽量ボディ
製品は、ボディカラーがブラック主体の「クマ」とホワイト主体の「Mine」の2種類があり、今回紹介するのは後者にあたる。形状はスティックタイプで、サイズは97×25×23mm(幅×奥行き×高さ)。厚みがあってやや大柄なUSBメモリ、といったところだろうか。
ストラップホールが用意されており、リングストラップが添付されているのは、大容量タイプのモバイルバッテリにはあまりない配慮だ。重量は実測64gと、指にぶら下げても支障のない軽さなので、ストラップが取り付けられるこの仕様は重宝する。
蓄電用ポートはMicro USB、充電用ポートはUSB Type-Aで、付属のMicro USBケーブルを使って蓄電と充電の両方が行なえる。iPhoneを充電する場合は今回の写真にあるようにMicro USB-Lightningの変換コネクタを追加するか、または市販のLightningケーブルと交換する必要がある。USB Type-Cコネクタの機器と組み合わせる場合も同様に、コネクタ形状を合わせる必要がある。
一般的なモバイルバッテリには、ケーブルを差し込んだ後、充電ボタンを押して初めて充電がスタートする製品が多いが、本製品はケーブルを差し込むと即充電がスタートする。充電ステータスはLEDで見分ける仕組みで、充電中はLEDが青色に点灯し、バッテリを使い切ると消灯する。ちなみに蓄電中はLEDが赤青交互に点灯し、バッテリがいっぱいになればやはり消灯する仕組みだ。
容量2,000mAh、スマホのバッテリを約70%充電可能
バッテリ容量は前述のように2,000mAhで、最大入力は5V/1,000mAh、最大出力は5V/1,000mAhとされている。本体にフルに蓄電するには6時間かかるとされているので、使い切った後就寝前にケーブルを繋いで蓄電を始めれば、翌朝には満タンになっている計算だ。
充電能力については、「フル充電でスマートフォン70%充電」とされている。手持ちのiPhone SEで試したところ、バッテリ残量が20%の時点で充電を開始した場合、残量80%まで回復したところで給電が終了した。つまり本製品1個で、iPhone SEのバッテリ(容量1,624mAh)を60%ほど回復できた計算になる。本製品の公称値である2,000mAhという数字からすると若干少ない印象を受けるが、変換ロスを考慮するとこんなものだろう。
また所要時間については、30分経過したところで20%だった残量が50%まで回復し、最終的に残量が80%に達した時点では、開始から66分が経過していた。なので60%を回復するのに約1時間かかったことになる。体感的には特に速くもなければ、取り立てて遅いわけでもない。筆者手持ちの他のモバイルバッテリと比較してみたが、差はほとんどなかった。
といったわけで、飛び抜けた特徴はないが、裏を返せば大きな欠点も見られない。このサイズと軽さ、および300円という価格を考えると、十分すぎるレベルだろう。毎日の通勤や通学で、帰り道にいつもバッテリが残りギリギリになって困るという人にはうってつけだろうし、ふだん携行している大容量バッテリの重さに閉口している人であれば、こちらを普段使いにすることで、持ち歩く荷物の軽量化に貢献できるはずだ。初めて購入するモバイルバッテリとしてもおすすめできる。
なおこの製品、ダイソーのスマホグッズコーナーをいくら探して回っても、おそらく見つからない。というのもこの製品、冒頭に書いたように女性向けブランド「ガールズトレンド研究所」とのコラボレーションで展開されており、一般の陳列棚とは別にコーナーが設けられているのだ(筆者が調べた限り、同コーナーが設置されていても本製品が含まれない場合もある)。これから購入するという人は参考にしてほしい。