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Macの神アプリ「Yoink」でファイルのドラッグ&ドロップを快適にしよう!
2024年8月29日 06:20
Macでファイルやフォルダの移動を効率化したいなら、「Yoink」を使ってみましょう。画面の隅にファイルやフォルダの「一時置き場」を作成できるので、ドラッグ&ドロップ操作が実に快適になります。また、Yoinkはファイルやフォルダ以外にもさまざまなものを格納したり、使いやすいようにカスタマイズしたりすることも可能です。ここでは、Yoinkの基本的な使い方や一歩進んだ活用方法を解説していきます。
ファイルやフォルダを移動しやすく
Macでファイルやフォルダを移動するときに、操作しづらく感じたことはないでしょうか。
たとえば、AのフォルダからBのフォルダへファイルを移動したい場合、通常は両方のウィンドウを開いてファイルをドラッグ&ドロップしますが、画面の狭いMacでは2つのウィンドウが重なり合ったりして調整が必要な場合があります。
また、逆に画面の広いMacではファイルやフォルダを長距離ドラッグするのが大変に感じるときもありますし、Mission Controlを使って複数の操作スペースで作業しているときはデスクトップ間のファイル移動が難しい場合があります。
そんなときに活用したいのが、デスクトップの端にファイルやフォルダの「一時置き場」を作ることができるYoinkです。
Finder上でファイルやフォルダを移動したいときに、一時的にYoinkで作成したウィンドウ内に置くことで、ファイルやフォルダのドラッグ&ドロップ操作を快適に行なうことができるようになります。
AからBのフォルダへファイルを移動する場合を例にすれば、まずはファイルをYoinkのウィンドウへドラッグ&ドロップします。
そして、移動先のフォルダを開いてYoinkのウィンドウからファイルをドラッグさせれば移動は完了です。あらかじめ2つのフォルダを「ドラッグ&ドロップしやすいように」開いておく必要がないのです。
ファイルやフォルダ以外もサポート
Yoinkで扱えるのは、ファイルやフォルダだけではありません。
選択した文字列やSafariで表示しているWebページ内の画像など、さまざまなものを一時的に置くことができます。
たとえば、インターネットで情報取集をしているときに文章や画像をいったんYoinkに入れておけば、あとでメモなどに貼り付けるなどして効率的にまとめられます。
また、Yoinkには、クリップボード(コピーやカットした内容)の履歴も格納できます。
初期設定では最大12項目を保存できますが、設定を変更すれば36項目まで増やせます。少し前にコピーしたテキストを再度ペーストしたくなったときに即座に呼び出せるのはとても便利です。
クリップボードの履歴は、Yoinkウィンドウの歯車ボタンや画面上のメニューバーのYoinkアイコンを押すと現れるメニューから[クリップボード履歴]を選ぶことで確認できます。
設定をカスタマイズして使いやすさUP
Yoinkは標準設定でも十分便利ですが、設定をカスタマイズすることでさらに使いやすくなります。
まず、Yoinkのウィンドウの表示場所や大きさは、Yoinkウィンドウにある歯車マークをクリックするだけで変更できます。
特にデスクトップ上のファイルやDockなどと重なったりして見えにくくなる場合は、自分好みの位置やサイズに変えると良いでしょう。
また、環境設定ウィンドウを開けば、Yoinkの挙動をカスタマイズできます。
たとえば、[振る舞い]タブの中央にあるプルダウンメニューから[ドラッグを開始したら、マウスカーソルの位置に]という項目を選ぶと、マウスカーソルのすぐそばにYoinkのウィンドウが現れ、素早く項目を入れることができます。
画面の大きなMacなどで、画面端までドラッグするのが遠いと感じる人におすすめの設定です。
また、使用しているアプリによっては、Yoinkの表示をオフにしたいと思うことがあるでしょう。
そんなときは、環境設定ウィンドウの[振る舞い]タブ内にある[無視するアプリ]を開いて、自動的にYoinkが表示されないように設定できます。
さらに、感圧タッチのトラックパッドを搭載したMacでは、ファイルを強めにクリックしたときの挙動を設定できます。
4種類から選べるので、自分にとってもっとも便利だと感じるものを設定しておきましょう。
iPhone/iPadや他のアプリと組み合わせてさらに便利に
Yoinkは、iPhoneやiPadと組み合わせて使うことでさらに利便性が高まります。
たとえば、YoinkからiPhone/iPadのカメラを起動し、撮影した画像を直接Yoinkに追加できます。iPhoneで写真を撮ってからMacに転送する手間を省くことができるのでとても便利です。
また、YoinkにはiPhone/iPadアプリがあり、これらを使ってMacとの連携が可能です。
iPhone/iPadアプリもMac版アプリと同様、さまざまなアイテムをYoinkに置いておくことができ、連携によって簡単な操作でMacに転送できるのです。
連携という観点では、ほかのMac用アプリとの連携も注目すべきポイントです。
たとえば、Mac上でテキストを選択したあとにさまざまなアクションを実行できるユーティリティアプリ「PopClip」と連携させれば、選択したテキストを素早くYoinkに登録できます。
そのほか、ファイルランチャの「Alfred」と連携して、さまざまな項目をYoinkに送ることもできます。
これらのアプリを使っている人は、ぜひYoinkを組み合わせて活用し、さらなる効率化を目指してみましょう。
煩雑な操作が驚くほどシンプルになる
Yoinkは狭い画面でのファイル&フォルダ移動を効率化するためだけのツールと思っている人もいますが、実際は画面サイズに関係なく、あらゆるMacユーザーの操作を快適にしてくれます。
たとえば、1つのフォルダ内に乱雑に格納されたファイル群を整理したいとき、それらのファイルをいったんすべてYoinkに入れて、そこからフォルダに振り分けていくといった使い方などができるからです。
この「まずはいったんYoinkに入れる」というステップを経由することで、煩雑なファイル整理を大幅に効率化できるでしょう。
Yoinkのほかにもファイルやフォルダの一時置き場を提供するアプリはいくつか存在しますが、Yoinkはそのシンプルな見た目と豊富な機能が評価され、長年に渡って定番の座を保っています。
本記事執筆時点では、Mac App Storeの有料アプリランキングで9位にランクインされており、とても人気のアプリです。
開発元サイトにアクセスすれば15日間の試用版をダウンロードできますので、興味を持った人はぜひ一度試してみてください。数日間使うと、その快適さを深く実感できるはずです。