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Macデビュー前に知っておきたい!WindowsとMacのキー操作は何が違う?

 Windows PCからMacへスイッチしたときに悩みがちなのが、キーボードの違いです。Windows PCでこれまで当たり前のように行なっていた操作をMacでどのように行なえばいいのか? そこで本記事ではWindows PCとMacのキーの違いや、主要なキー操作の違いを分かりやすくまとめました。

Windows PCとMacで異なるキー操作。最初は覚えるのに時間がかかるかもしれませんが、基本的な違いを理解して使っていけば自然と慣れていくでしょう

キー配列の違いを知ろう

 Windows PCとMacの日本語キーボードを比較すると、アルファベット、かな、記号、数字のキー配列は大きく変わりません。一方で大きく異なるのは、主にスペースバー周辺に配置されている「修飾キー」と呼ばれるキー群です。

 たとえば、Windows PCの[Windows]キーはMacに存在せず、代わりに[command]キーと呼ばれる特別なキーが存在します。また、Windows PCの[Alt]キーや[Ctrl]キーは、Macでは[option]キーや[control]キーに該当し、キーボード上の位置も異なります。

 さらに、最近のMacでは[tab]キーや[shift]キー、[return]キー、[delete]キーに記号が印字されているのみで、パッと見ただけでは何のキーなのかが分かりづらくなっています。

 そこで、まずWindows PCとMacで異なるキーを表にまとめました。Windows PCとMacの「デリート」キーは呼び名は同じだが実行される操作が異なるため、そうした点も合わせて確認しましょう。

ノートブック型のMacとWindows PCの日本語キーボードです。アルファベット、かな、記号、数字の配置は同じですが、スペースバーの周囲にある修飾キーが異なるのが分かります
【表】Windows PCとMacのキーボードの主なキーの違い
キーを押した時の動作WindowsMac
カーソル左側の文字を削除BackSpacedelete[⌫]
カーソル右側の文字を削除Delfn+delete[⌫]
改行または変換候補の確定Enterreturn[⏎]
半角英数と日本語入力の切り替え半角/全角 漢字英数
かな
タブコードを入力Tabtab[⇥]
大文字入力の固定または日本語入力内でのひらがなモードと英数字モードの切り替えCapsLock/英数
他キーと組み合わせたショートカット操作の実行Ctrlcommand[⌘]
option[⌥]
control[∧]
ファンクションキーと機能キーの切り替えFnfn
スタートメニューの表示Windowsなし
入力した文字を全角または半角カタカナに変換無変換なし
空白コードの入力または日本語入力内での入力文字変換Space/変換space
右ボタンメニュー(コンテキストメニュー)の表示アプリケーションなし
他キーと組み合わせてカタカナ、ひらがな、ローマ字入力の切り替えカタカナひらがな ローマ字なし

ファンクションキーの違いにも注意

 Windows PCとMacではファンクションキーを押したときに実行される操作も異なります。たとえば、Windows PCでは各アプリを利用しているときに[F1]キーを押すと「ヘルプを表示」できますが、Macでは同様の操作は行なえません。

 どのような操作がファンクションキーに割り当てられているかは利用するアプリケーションによって異なりますが、Windowsと同じように動作しない場合があることを覚えておきましょう。

 なお、Macでもキーボード最上段にあるキーはファンクションキーとしてだけでなく、「機能キー」としても動作するように初期設定されています。そのため、通常のファンクションキーとして利用する場合は[fn]キーを一緒に押下する必要があります。

 また、[fn]キーを押さずにファンクションキーとして動作させたい場合は、「システム設定」からあらかじめ設定を変更しておきましょう。「システム設定」の[キーボード]の「入力ソース」欄にある[編集]をクリックし、[日本語 - ローマ字入力]もしくは[日本語 - かな入力]で[Windows風のキー操作]をオンにしたとき、[F8]キーは半角カタカナに変換の操作になります。

【表】ファンクションキーを押したときに実行される操作の一例
キーWindowsでキーを
押したときの動作
Macでキーを
押したときの動作
F1ヘルプを表示-
F2ファイルやフォルダの名前変更-
F3検索-
F4ウィンドウのアドレスバーを表示/直前の操作の繰り返し-
F5ブラウザの更新-
F6ひらがなに変換ひらがなに変換
F7カタカナに変換カタカナに変換
F8半角カタカナに変換半角カタカナに変換
F9全角アルファベットに変換全角アルファベットに変換
F10半角アルファベットに変換半角アルファベットに変換
F11ウィンドウの全画面表示デスクトップを表示
F12名前を付けて保存名前を付けて保存
Macでもキーボードの最上段のキーを押すと、初期設定ではそのキーに書かれている機能が実行されます。たとえば、スピーカーのマークが印字されたキー[F10〜F12]を押すと、音量を調整できます
Macで最上段のキーをファンクションキーとして利用するには、[fn]キーを押しながらファンクションキーを押下します
Macで「システム設定」を開き、[キーボード]→[キーボードショートカット]→[ファンクションキー]で[F1、F2などのキーを標準のファンクションキーとして使用]をオンにすると、[fn]キーを押さなくてもよくなります

Windowsのキー操作をMacで実行しよう

 Windows PCとMacのキーボードの基本的な違いを理解したら、次に覚えておきたいのがキーボードショートカットです。Windows PCとMacでは修飾キーの違いがあるため、コピーやペーストといった操作を行なううえでも利用するキーのコンビネーションが異なります。

 また、Windows PCでは当たり前のように行なっていたキーボードショートカットが利用できない場合もありますので注意しましょう。

 ここでは「テキスト操作」「ファイル/ブラウザ操作」「デスクトップ操作」「カーソル操作」「画面キャプチャ」「その他の操作」というカテゴリごとに主なキーボードショートカットをまとめましたのでチェックしてみてください。

【表】テキスト操作の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
カットCtrl+Xcommand[⌘]+X
コピーCtrl+Ccommand[⌘]+C
ペーストCtrl+Vcommand[⌘]+V
取り消しCtrl+Zcommand[⌘]+Z
やり直しCtrl+Yshift[⇧]+command[⌘]+Z
履歴ペーストWindows+V-

 コピーやペーストなどのテキスト操作は、[Ctrl]キーを[command]キーに置き換えることでMacでも実行できます。履歴ペーストの機能はMacにはないので、別途ユーティリティソフトなどを使う必要があります。

【表】ファイル/ブラウザ操作の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
保存(上書き)Ctrl+Scommand[⌘]+S
保存(別名)Shift+Ctrl+Sshift[⇧]+command[⌘]+S
印刷Ctrl+Pcommand[⌘]+P
エクスプローラー
(Finder)表示
Windows+Ecommand[⌘]+N
ウィンドウ切り替えAlt+Tabcommand[⌘]+tab[⇥]
ウィンドウを閉じるCtrl+Wcommand[⌘]+W
ウィンドウの最大化Windows+↑fn+F
ウィンドウの最小化Windows+↓command[⌘]+M
タブ切り替えCtrl+Tabcontrol[∧]+tab[⇥]
戻るAlt+←command[⌘]+[
進むAlt+→command[⌘]+]

 ファイルやブラウザの操作も[Ctrl]キーを[command]キーに置き換えるのが基本です。ただし、一部の操作は別のキーを用いることで実行できます

【表】デスクトップ操作の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
すべてのウィンドウ最小化Windows+Dfn+F11
command[⌘]+F3
アクティブ以外のウィンドウ最小化Windows+Home-
ピン止めアプリ起動Windows+数字-
仮想デスクトップ作成Windows+Ctrl+D-
仮想デスクトップ移動Windows+Tab-
仮想デスクトップを閉じるWindows+Ctrl+F4-
デスクトップ表示切り替えWindows+Ctrl+→
Windows+Ctrl+←
control[∧]+→
control[∧]+←

 Windowsではデスクトップや仮想デスクトップの操作はキー操作できますが、Macだとキー操作だけでは難しいものもあります。[F3]キーを押してMission Controlの画面を表示してから[+]をクリックして仮想デスクトップを追加したり、[control]+[→]や[control]+[←]でデスクチップの表示を切り替えたりできます。

【表】カーソル操作の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
テキストの先頭Ctrl+Homecommand[⌘]+↑
テキストの末尾Ctrl+Endcommand[⌘]+↓
行の先頭Homecommand[⌘]+←
行の末尾Endcommand[⌘]+→
前の単語の先頭Ctrl+←option[⌥]+←
次の単語の末尾Ctrl+→option[⌥]+→

 Windowsの「メモ帳」やMacの「テキストエディット」といったテキストエディタでのカーソル操作は、このようなキー操作で行なえます。

【表】画面キャプチャ(スクリーンショット)の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
静止画キャプチャWindows+Shift+Sshift[⇧]+command[⌘]+5
画面全体静止画キャプチャWindows+PrtScrshift[⇧]+command[⌘]+3
動画キャプチャWindows+Alt+Rshift[⇧]+command[⌘]+5

 画面キャプチャ(スクリーンショット)に関して、WindowsとMacではキー操作だけではなく、挙動も大きく異なります。たとえば、静止画キャプチャはWindowsではキャプチャした画像はクリップボードに保存されますが、Macだとファイルに保存されます。画面全体静止画キャプチャはWindowsでは画面全体をキャプチャして「ピクチャ」→「スクリーンショット」フォルダにファイルで保存されますが、Macの場合は画面全体をファイルでデスクトップに保存されます。

【表】その他の主なショートカット
キーを押した時の動作WindowsMac
ロックWindows+Lcontrol[∧]+command[⌘]+Q
アプリの強制終了Control+Alt+Deloption+command+esc
(ファイルやフォルダの)
名前の変更
F2return[⏎]
検索Ctrl+F
Windows+Q
command[⌘]+F
command[⌘]+スペース
絵文字パネル表示Windows+.(ピリオド)fn+E
メニューバーに移動Altcontrol[∧]+fn+F2
操作ウィンドウを変更Alt+Spacecontrol[∧]+fn+F4

 そのほか、Windowsで利用することの多いキーボードショートカットのMacでの実行方法です。

 ここまで紹介したキーやキー操作の違いを一通りマスターすれば、Windows PCからスイッチした人でもMacをある程度スムーズに使いこなせるようになるでしょう。

 AppleのWebサイトで公開されている「Macのキーボードショートカット」も役立ちますので、ぜひ一度チェックしてみてください。