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Macのゴチャゴチャした「メニューバー」をすっきりさせよう!

 Macで誰もが当たり前のように使っているのが、画面上部に表示される「メニューバー」です。ここにはアップルメニューやアプリケーションメニュー、さらには各種アイコン(モジュール)が表示され、クリックするだけでさまざまな操作や機能を素早く実行できます。もちろん初期状態のままでも便利に使えますが、このメニューバーは自分好みにカスタマイズ可能です。自分がよく使うモジュールを登録したり、不要なモジュールを削除したり、並び順を変えたりすれば、メニューバーはもっと使いやすくなります。ここでは、メニューバーにまつわるさまざまなテクニックを紹介していきましょう。

ステータスメニューやコントロールセンターの表示をカスタマイズして、自分好みの使いやすいメニューバーにしてみましょう

メニューバーの構成を知ろう

 Macを操作するうえで欠かせないのが、「メニューバー」です。画面の一番上に横方向に表示される一連のメニューやアイコンのことを指しますが、実はこのメニューバーはいくつかのパートに分かれています。

 まず画面左端にあるのが、Appleのロゴで示される「アップルメニュー」です。ここからは、「システム設定」を開いたり、スリープや再起動、システム終了をしたりなどMacで頻繁に行なう操作を実行できます。

 次に、アップルメニューの横に表示されるのが、「アプリケーションメニュー」です。使用中のアプリケーション名が太字で表示され、たいていのアプリで共通の[ファイル]や[編集][表示]といったメニューが並びます。

 アプリケーションメニューに続いて画面右端に表示されるのが、「ステータスメニュー」です。ここにはMacのステータス(バッテリ充電やWi-Fiなど) の確認や、機能(Time Machineの開始や音量の調整など)を実行できるアイコンが並びます。

 そして最後に、ステータスメニューの右側に、Spotlight、コントロールセンター、通知センター(時計)と続くのが、一般的なメニューバーの構成です。

メニューバーはアップルメニュー、アプリケーションメニュー、ステータスメニュー、そしてSpotlight、コントロールセンター、通知センターで構成されます

表示モジュールをカスタマイズしよう

 このようにメニューバーはさまざまなパートから成りますが、この中でMacを快適に使ううえで特に重要なのが、ステータスメニューとコントロールセンターです。

 なぜなら、アップルメニューやアプリケーションメニュー、通知センターとは異なり、この2つはユーザーによる柔軟なカスタマイズが行なえるからです。

 つまり、初期状態のまま使うのではなく、自分がよく利用する機能や設定を登録しておくことで、よりMacを使いやすくできるのです。

 ステータスメニューやコントロールセンターをカスタマイズするには、「システム設定」を開いて[コントロールセンター]をクリックしましょう。

 すると、ステータスメニューやコントロールセンターに表示可能な項目(モジュールと呼ばれます)がずらりと表示され、1つずつ表示/非表示を設定することができます。

 たとえば、Wi-Fiはコントロールセンターに表示して、ステータスメニューには表示しないといった設定や、集中モードは使用中のみステータスメニューに表示するといった設定が行なえます。SpotlightやSiri、Time Machineのモジュールをメニューバーに表示するかしないかの設定も行なえます。

 どのモジュールをどこに表示したら、自分がもっとも使いやすいのかを考えていろいろと試してみましょう。個人的には、ステータスメニューとコントロールセンターの両方に表示できるモジュールの中で、特に頻繁に使うものはステータスメニューに登録するのがおすすめです。

 ステータスメニューならば1クリックでアクセスできるのに対し、コントロールセンターに登録すると、コントロールセンターを一度クリックする必要があり、操作に1ステップ余計にかかるからです。

 また、ステータスメニューには、サードパーティ製のアプリのモジュールも登録されます。そのため、あまりにも多くのモジュールを追加してしまうと、アプリケーションメニューにかぶったりして視認性が悪くなるため、必要最低限の数にとどめるほうがよいでしょう。

 なお、ステータスメニューに表示されるサードパーティ製アプリのモジュールに関しては、「システム設定」の[コントロールセンター]からは表示/非表示の設定が行なえませんので、基本的にはそれぞれのアプリで設定を行なう必要があります。

「システム設定」の[コントロールセンター]を開くと、ステータスメニューやコントロールセンターに表示可能なモジュールの表示/非表示(一部は、使用中に表示)を設定できます
[その他のモジュール]にあるモジュールは、ステータスメニューとコントロールセンターのどちから、または両方に追加できます
[メニューバーのみ]にあるSpotlightやSiri、Time Machineはステータスメニューに表示するかしないかを選択できます
時計の脇にある[時計のオプション]をクリックすると、時計の表示方法を変更できます
ステータスメニューとコントロールセンターに同じモジュールを表示しても構いませんが、図のようにどちらか一方に登録するほうがスマートです
ステータスメニューのほうが素早くアクセスできますが、サードパーティ製アプリも登録されるため、あまりにも多くのモジュールを追加するとアプリケーションメニューとかぶってしまいます
サードパーティ製アプリのモジュールの表示/非表示の方法はアプリによって異なりますが、たいていは設定メニューから行なええます

モジュールの並び順を変更しよう

 このようにステータスメニューやコントロールセンターをカスタマイズすればぐっと使いやすくなりますが、さらにいくつかのテクニックを紹介しておきましょう。

 まず知っておくと便利なのが、ステータスメニューは自分が使いやすいように配置を変更できること。キーボードで[command]キーを押しながらモジュールを左右にドラッグすると並び順を変更できます。

 また、同様に[command]キーを押しながらモジュールをメニューバーの外にドラッグすると、そのモジュールを削除(非表示に)することが可能です。「システム設定」の[コントロールセンター]から非表示にすることもできますが、こちらのほうが操作が素早く行なえるでしょう。

 ただし、この方法で削除(非表示に)できるモジュールはステータスメニューやSpotlight、Time Machineなどの一部に限られます。Siriは「システム設定」の[コントロールセンター]から非表示にできますが、時計(通知センター)とコントロールセンターに限っては、どんな方法でも非表示にすることはできません。

[command]キーを押したまま、モジュールを左右にドラッグすると配置を変更できます
[command]キーを押したまま、メニューバーの外にドラッグして[×]が表示した時点でドロップすれば削除できます

隠れモジュールを追加しよう

 ステータスメニューに表示できるモジュールは、「システム設定」の[コントロールセンター]に並んでいるものだけではありません。

 実は、Macのシステム内部にいくつかモジュールが隠されています。[システム]→[ライブラリ]→[CoreServices]と辿って、[Menu Extras]というフォルダを開いてみましょう。

 このフォルダの中に「○○○.menu」と名付けられたファイルがたくさん見つかるはずです。これらのファイルはダブルクリックすると、ステータスメニューに追加できます。

 たとえば、「Eject.menu」はMacに接続した光学式ドライブからCDやDVDメディアを取り出すモジュールです。この隠しモジュールを表示しておけば、メディアをゴミ箱にドラッグしなくてもステータスメニューから取り出せます。

 そのほかにも外付けのGPUを取り外すモジュールなどあるので、自分の好みや使用環境に合った隠しモジュールがないか探してみましょう。

「Menu Extras」にアクセスするには、Finderの[移動]メニューから[コンピュータ]を選択して、[システム]→[ライブラリ]→[CoreServices]→[Menu Extras]と辿りましょう
[Menu Extras]にある[Eject.menu]をダブルクリックするとステータスメニューにイジェクトアイコンが表示されます。クリックして[“◯◯◯”を取り出す]を選ぶだけで、光学式ドライブに入っているメディアが取り出せます

メニューバー自体を非表示に

 ここまで主にステータスメニューとコントロールセンターについて説明してきましたが、最後にメニューバー全体に関する設定をもう1つだけ紹介しましょう。それは、メニューバー自体を非表示にする方法です。

 初期設定ではメニューバーは常に画面上部に表示されますが、作業に集中しているときは邪魔に感じる人もいるでしょう。

 そんなときは、「システム設定」の[デスクトップとDock]を開き、[メニューバーを自動的に表示/非表示]という設定を[常に]または[デスクトップ上のみ]にするとメニューバー自体を非表示にできます。

 ただし、非表示といってもメニューバーへのアクセスが損なわれることはありません。メニューバーを使いたいときはポインターを画面上部に移動させれば表示され、操作することができます。

 [常に]を選ぶと常にメニューバーは非表示になり、[デスクトップ上のみ]を選ぶとアプリケーションをフルスクリーンで使用していないときだけ非表示になります。

 メニューバーを表示するかしないかは使いやすさというよりも、好みの問題ですので、どちらか試してみて自分に合うほうを選びましょう。

「システム設定」の[デスクトップとDock]にある[メニューバーを自動的に表示/非表示]を[常に]、または[デスクトップ上のみ]にするとメニューバーが消えます
画面最上部にポインターを移動すると、消えていたメニューバーが現れて操作できます