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シャープ、Microsoft認証取得でクラウド連携可能な電子黒板

PN-CD701

 シャープ株式会社は、米Microsoftのビジネス用途向け電子黒板規格「Windows collaboration display」認証を取得した業界初の70型4Kタッチディスプレイ「PN-CD701」を3月より発売する。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は103万円前後の見込み。

 Windows 10搭載PCと接続することで、Office 365と連携するほか、Microsoft Whiteboardなどのアプリケーションを画面で活用できる。標準搭載するカメラやマイクを使ってMicrosoft Teamsによるテレビ会議なども行なえる。

 「Windows collaboration display」は、Microsoftが定めるビジネス用途向けInterractive Whiteboard(電子黒板)規格で、2018年6月にコンセプトが発表されたもの。PN-CD701は業界初の同認証取得製品で、欧州では2019年10月より発売されている。

製品の特徴
Windows collaboration display認証取得
Office 365などさまざまなアプリと簡単に連携
Microsoft Whiteboardを使った会議
Microsoft Teamsとの連携

 パネルには4K(3,840×2,160ドット)の液晶を採用し、図表やデザイン画など微細な文字や線を鮮明に表示できるほか、静電容量式タッチパネルによるタッチ操作にも対応することで、ビジネスにおけるコミュニケーションを円滑化し、生産性向上やコラボレーション促進に貢献するとしている。

 画面接続にはHDMIのほかUSB Type-C、無線LANを用意。USB Type-Cケーブルは8m長という独自のものが付属し、DisplayPort Alt-modeによる映像とUSB PD(60W)による給電、タッチ操作データおよびEthernetの伝送までケーブル1本で行なえる。

高精細4K液晶パネル
タッチ対応とペン先2mmのペン入力、ダイレクトボンディングで視差軽減
テレビ会議用カメラ/マイクとWindowsボタン、モーションセンサー、IoTセンサーなど搭載
無線/有線でPCと簡単接続
IoTセンサー搭載
クラウドサービス展開も予定

 おもな仕様は、表示色数が約10.6億色、中間色応答速度6ms、輝度350cd/平方m、コントラスト比4,000:1、視野角が上下/左右とも176度。

 インターフェイスはHDMI入力、USB Type-C×2入力(DP-Alt mode)、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth、12W+12Wスピーカーなど。USB Hub機能も備える。

 本体サイズは約1,623.5×90×976.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約65kg。


左からシャープ株式会社 山本信介氏(ビジネスソリューション事業本部 ビジュアルソリューション事業部 事業部長)、米Microsoft Patrick Bouvet氏(Channel Executive, Device Parner Sales, Consumer & Devices Sales)

 都内で行なわれた製品発表会には、シャープ株式会社 ビジネスソリューション事業本部 ビジュアルソリューション事業部 事業部長の山本信介氏、米Microsoft Channel Executive, Device Parner Sales, Consumer & Devices SalesのPatrick Bouvet氏が登壇。

 山本氏は、電子黒板市場は世界的に成長を続けており、とくにビジネス向けは今後成長分野として見込まれていると紹介。タッチディスプレイはホワイトボードのデジタル化を機に生まれ、テレビ会議システムとのセットでグローバル化に対応してきたが、現在はクラウド活用を前提としたものが求められているとした。

 シャープでは「BIG PAD」として教育向けに大型タッチディスプレイを投入して以来、ビジネス向けにも製品を展開してきたが、同氏は今回のPN-CD701はプレミアムな製品として投入するものであると説明した。

 Windows collaboration displayならではの使いやすさとして、テレビ会議用カメラ/マイクを備え、高い品質の映像と音声によって円滑な会議が可能であるほか、モーションセンサーで近づくだけでスリープ復帰する機能、Windowsボタンを備えスムーズなアプリ切り替えが可能であることなどをアピールした。

事業ビジョン
市場推移
法人利用におけるタッチディスプレイの進化の方向性
シャープのタッチディスプレイ
日本の働き方改革の流れ
Windows collaboration displayを使ったワークスタイル

 Bouvet氏は、ビジネスシーンにおいて、ワークスペースは変化を迎えており、作業者の72%が2020年にはリモートで作業するようになり、労働時間の80%はコラボレーション費やされていると述べ、そういった環境にも関わらず、会議室のうち15%しか映像機器が設置されていないと紹介。

 Windows collaboration displayでは、デバイスとシームレスかつ簡単に接続でき、使い慣れたデバイスやアプリを大画面で使えるほか、Office 365や音声/動画/タッチ/インキング機能などにより室内空間での共同作業を促進し、IoTセンサーの活用で空間の利用効率と運用効率の最適化でコストを削減するなど、作業空間をスマートにできるとアピール。チームワークをシンプルにするものであるとした。

 今回のPN-CD701については、マルチタッチとインキング機能を備えた高解像度ディスプレイ、内蔵ステレオスピーカーと高解像度カメラによるビデオ会議の対応、Microsoft Teamsのエクスペリエンスを最大限活用できる作りになっていると紹介し、展開に向けては、世界中の顧客に対してMicrosoftとシャープが共同でアプローチしていくとした。

シャープと連携
変化するモダンワークプレイス
Windows collaboration displayでチームワークをシンプルに
特徴