新連載
鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第2回:10月6日~10月9日


 「PC Watch先週のキーワード」では、先週の記事から編集部で拾い出したキーワードの用語解説を、鈴木直美氏に執筆していただきます。週1回、メール版/Web版ともに、毎週火曜の掲載を予定しています。

■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


10月6日

■■フジカラーサービス、Flash Pix対応の写真はがき作成ソフト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971006/fuji.htm

FlashPix
 フラッシュピックス
 Eastman Kodak、Hewlett-Packard、Live Picture、Microsoftの4社が共同で開発し、'96年に発表された画像ファイルフォーマット。一般的な画像ファイルが、シーケンシャルに格納された単一の画像データであるのに対し、FlashPixは階層構造の中に、解像度の異なる複数の画像データと様々な情報が格納できるようになっているのが特徴。

 各画像は、無圧縮やJPEG圧縮されたビットマップデータが、64×64のブロック単位で格納されており、非力なマシンでも必要最小限のデータをロードするだけで表示や画像処理を行なうことができる。元の画像とその加工方法を記録しておくことによって、低解像度で処理した内容を出力に合せた高解像度のデータに適用するといった使い方も可能だ。規格そのものは比較的新しいものの、各社の画像処理ソフト、デジタルカメラやフィルムスキャナなどのハード等が次々に採用しはじめており、コダックイマジェックス株式会社や富士写真フイルム株式会社では、CD-R(CD-Recordable)にFlashPix形式でデータを記録するサービスや出力サービスも行なっている。

□FlashPixホームページ
http://www.kodak.com/go/flashpix


10月7日

■■シャープ、CD-ROMドライブ内蔵の新メビウスワイドほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971007/sharp.htm

USBポート
 ユーエスビーポート
 USB(Universal Serial Bus)は、Compaq、DEC、IBM、Intel、Microsoft、NEC、Northern Telecomの7社が中心となって策定した、低中速デバイス向けの汎用シリアルインタフェース規格で、USBポートはその接続ポート。具体的には、USBの標準コネクタである約12mm×5mmの平たいAコネクタと、8mm四方の四角いBコネクタ(デバイス専用)があり、ひとつのホストコントローラ(パソコン)に対し、最大6分岐までのHUB(ハブ~集線装置)を介して最大127台のデバイスをツリー型に接続することができる。ケーブル長は最大5m、伝送速度は最大12Mbps。ホットプラグ(ダイナミックな抜き差し)を含むプラグ&プレイをサポートしており、やがてはキーボードやマウス、モデムといった比較的低速なデバイスは全て、このUSBポートに接続されることになるだろうといわれている。

□Universal Serial Busホームページ
http://www.usb.org/


■■シャープ、PIAFS対応のPHS親機機能付きDSU内蔵ターミナルアダプタ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971007/ta.htm

PIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)
 ピアフ(ピーエッチエス・インターネット・アクセスフォーラム・スタンダード)
 PHSインターネット・アクセスフォーラム(PHS Internet Access Forum~社団法人電波産業会と郵政省の呼びかけで設立されたPHS事業者やベンダーからなる任意団体)によって'95年に策定された伝送制御プロトコル。PHS(Personal HandyphoneSystem)を使って、双方向32kbps(実効率は29.2kbps)のデータ通信を実現する業界 標準の通信方式として、'97年春より本格的なサービスがスタートしている。規格の柱は、伝送用のフレームフォーマットとエラー制御の2点で、フレームは、各種制御データを含む640bit(ユーザーデータは548bit)の固定長を採用。エラー制御には、NTTが開発した「MODS-ARQ(Modulo Operation using Data Field SelectiveRepeat-Automatic Repeat reQuest)」と東芝が開発した「LAP-P」を融合したプロトコルを使用し、エラー検出時、あるいは無応答時に自動的に再送を行なうことによって端末対端末間でエラーのない通信を行なう。

□PHSインターネット・アクセス・フォーラム
http://www.infopro.or.jp/piaf/


10月8日

■■マイクロソフト、「FrontPage 98」を11月14日発売(Internet Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/971008/fp98.htm

ダイナミックHTML
 ダイナミックエイチティーエムエル
 DHTML(Dynamic HyperText Markup Language)

 スクリプトを使って、HTMLドキュメントの内容を動的に変更したり、表示を変える機能。例えばMicrosoft Internet Explorer 4.0では、以下のような機能をサポートしている。同様の機能は、Netscape Communicatorでもサポートされているが、両者に互換性はない。

□Microsoft社の Dynamic HTML
http://www.microsoft.com/workshop/author/dhtml/
□Netscape Communications社のDynamic HTML
http://developer.netscape.com/library/documentation/communicator/dynhtml/contents.htm

Active Channel
 アクティブ・チャンネル
 Microsoft Internet Explorer 4.0がサポートするプッシュ型(ユーザーの要求に応じてコンテンツを自動配信-ユーザーにとっては受信-する仕組み)の情報配信機能、およびそのために作製されたコンテンツ。コンテンツのインデックスや配信スケジュールを記述した、CDF(Channel Definition Format:チャンネル定義フォーマット)と呼ばれるファイルを使用し、配信の手続きがメニュー選択で簡単に行なえるようになっている。

□Microsoft社のActive Channelページ
http://www.microsoft.com/ie_intl/ja/ie40/features/?/ie_intl/ja/ie40/features/actchannel.htm
□Microsoft社のInternet Explorer 4.0 Technologiesぺージ
http://www.microsoft.com/workshop/prog/ie4/


10月9日

■■米Maxtor、UltraDMA対応IDEハードディスク「DiamondMax 2160」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971009/maxtor.htm

Ultra DMA
 ウルトラディエムエー
 Quantum、IBM、Maxtor、Seagate Technology、Western Digitalなどのハードディスクベンダーと、チップベンダーであるIntel、VIA Technologiesなどによって'96年に策定されたATA/IDE(ATAはAT Attachmentの略でIDEの正式名称/IDEはIntegratedDevice-またはDrive- Electronicsの略で一般に使われているハードディスクインタフェースの規格)の拡張仕様。現在はANSI(American National Standards Institute~米国規格協会)の標準規格ではないが、ATA-4の規格に盛り込まれる予定である。Ultra DMA/33、UDMA(Ultra DMA/33)、UATA(Ultra ATA)とも。

 従来のFast-ATA(ATA-3)では、DMA(Direct Memory Access~CPUを介さずデバイスとメモリ間で直接データをやり取りする方式)を使ったマルチワード転送時の最大転送速度が16.6MB/sだったのに対し、Ultra DMA/33では最大33MB/s(Mode2使用時)まで高速化。CRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)による転送データの信頼性向上なども図られている。


■■メルコ、「SDAT方式」採用の低価格SCSI-2 HDDを発売、メモリを価格改定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971009/melco.htm

SDAT(SCSI Directed ATA Transfer)
 エスダット(スカジー・ディレクティッド・エイタ・トランスファ)
 株式会社メルコが開発した、ATAとSCSI(Small Computer System Interface)の変換方式。SCSIは拡張性が高く、特にマルチタスク環境では高いパフォーマンスを発揮するが、パソコンの標準ドライブとして広く普及しているIDEの様な量産効果が期待できないため、同仕様のドライブであっても、いくぶん割高になってしまう。SDATは、SCSIコマンドをATAに変換することによって、安価なIDEデバイスをSCSIデバイスとして利用できるようにする技術である。

[Text by 鈴木直美]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp